靖国神社 みたままつり ― 2005年07月06日

7月13日(水)から16日(土)まで、靖国神社みたままつりが開かれます。
みたままつり期間中、遊就館という名称の展示館は午前9時から午後9時まで開館しています(最終入館は午後8時30分、大人800円)。
この展示館を見学すれば、靖国神社は戦争を賛美し、戦争をするための神社であることが、良く分かります。展示館をまだ見たことがない人は、ぜひとも一度ご覧になることをお勧めします。また、ビデオを見ることも出来ます。時間に余裕のある人は、ビデオ鑑賞も面白でしょう。ただし、ビデオを見る場所は出口に近く、うるさく感じます。
写真は、ロビーに展示してあるゼロ戦。ロビーのみ撮影可。(ロビー以外は撮影禁止ですが、平気で撮影している人が多いようです。)
みたままつり期間中、遊就館という名称の展示館は午前9時から午後9時まで開館しています(最終入館は午後8時30分、大人800円)。
この展示館を見学すれば、靖国神社は戦争を賛美し、戦争をするための神社であることが、良く分かります。展示館をまだ見たことがない人は、ぜひとも一度ご覧になることをお勧めします。また、ビデオを見ることも出来ます。時間に余裕のある人は、ビデオ鑑賞も面白でしょう。ただし、ビデオを見る場所は出口に近く、うるさく感じます。
写真は、ロビーに展示してあるゼロ戦。ロビーのみ撮影可。(ロビー以外は撮影禁止ですが、平気で撮影している人が多いようです。)
正義 ― 2005年07月06日
ソ連の対日参戦は正義か否か:
政治に対して、どのような評価を下すかは、それぞれ個々人によって異なります。ソ連の対日参戦は正義と見る人も不正義と見る人もいるでしょう。
ソ連が勝者の側であることは明白です。ソ連対日参戦は米国の要請・英国の支持・中国の歓迎と協調の元に行われました。戦後、国連安保理常任理事国はこれら4カ国とフランスが勤めています。国連安保理常任理事国のうち1カ国でも反対すると決議案は成立しません。常任理事国のうち4カ国までもが、ソ連対日参戦に一体となっているのだから、戦後政治でソ連対日参戦を不正義とする考えが受け入れられる余地はないでしょう。
なお、ソ連対日参戦は米大統領ルーズベルトの提案によるものですが、提案者米大統領を不当と非難する意見を日本であまり聞きません。
ソ連の対日参戦に対して、どう考えるべきか、中国東北部・南樺太・千島でそれぞれ異なると思います。
中国東北部は中国が評価すべきことです。中国は、ソ連軍を中国解放のための協力者と評価していますので、私はその考えに従っています。
南樺太・千島はどうでしょう。そもそも、評価すべき正当な主体は誰なのか、よく分かりません。
ソ連対日参戦の大部分は中国東北部であるため、ソ連対日参戦を大雑把に評価するならば、中国の認識に従って、「正義の解放者」は正しい認識でしょう。この認識は、南樺太・千島には当てはまりません。どのように評価すべきなのか、評価すべき正当な主体は誰なのか、良く分かりません。
北方領土(あるいは千島・南樺太)の領有は日本とロシアと、どちらが正義か:
千島や樺太にはもともとアイヌの人たちが住んでいました。北からはロシアが、南からは日本が侵入し支配しました。北から侵入するのと、南から侵入するのとでは、どちらが正義かといったところで、全く無意味です。
以下の、和田春樹氏の考えは全く正当です。
『クリル諸島とサハリンというアイヌの土地に攻め込んだロシアと日本は支配したところを自らの領土としようとして、互いに争いあった。第二次大戦後はソ連がサハリンもクリル諸島もすべてをわがものとしてしまったのに対して、日本はそれではあんまりではないか、すこしは日本によこしなさいと言っている。理屈はいろいろつけているが、赤裸々に言えば、そういうことである。だから、争いがあっても、本質的対立にはならない。 』
http://www.wadaharuki.com/
北方領土問題は、お互いにいろいろと理屈をつけていますが(日本のほうがずっと多いですね)、要するに、お互いの力関係から見た場合、どこに線引きしようか、それだけのことでしょう。
政治に対して、どのような評価を下すかは、それぞれ個々人によって異なります。ソ連の対日参戦は正義と見る人も不正義と見る人もいるでしょう。
ソ連が勝者の側であることは明白です。ソ連対日参戦は米国の要請・英国の支持・中国の歓迎と協調の元に行われました。戦後、国連安保理常任理事国はこれら4カ国とフランスが勤めています。国連安保理常任理事国のうち1カ国でも反対すると決議案は成立しません。常任理事国のうち4カ国までもが、ソ連対日参戦に一体となっているのだから、戦後政治でソ連対日参戦を不正義とする考えが受け入れられる余地はないでしょう。
なお、ソ連対日参戦は米大統領ルーズベルトの提案によるものですが、提案者米大統領を不当と非難する意見を日本であまり聞きません。
ソ連の対日参戦に対して、どう考えるべきか、中国東北部・南樺太・千島でそれぞれ異なると思います。
中国東北部は中国が評価すべきことです。中国は、ソ連軍を中国解放のための協力者と評価していますので、私はその考えに従っています。
南樺太・千島はどうでしょう。そもそも、評価すべき正当な主体は誰なのか、よく分かりません。
ソ連対日参戦の大部分は中国東北部であるため、ソ連対日参戦を大雑把に評価するならば、中国の認識に従って、「正義の解放者」は正しい認識でしょう。この認識は、南樺太・千島には当てはまりません。どのように評価すべきなのか、評価すべき正当な主体は誰なのか、良く分かりません。
北方領土(あるいは千島・南樺太)の領有は日本とロシアと、どちらが正義か:
千島や樺太にはもともとアイヌの人たちが住んでいました。北からはロシアが、南からは日本が侵入し支配しました。北から侵入するのと、南から侵入するのとでは、どちらが正義かといったところで、全く無意味です。
以下の、和田春樹氏の考えは全く正当です。
『クリル諸島とサハリンというアイヌの土地に攻め込んだロシアと日本は支配したところを自らの領土としようとして、互いに争いあった。第二次大戦後はソ連がサハリンもクリル諸島もすべてをわがものとしてしまったのに対して、日本はそれではあんまりではないか、すこしは日本によこしなさいと言っている。理屈はいろいろつけているが、赤裸々に言えば、そういうことである。だから、争いがあっても、本質的対立にはならない。 』
http://www.wadaharuki.com/
北方領土問題は、お互いにいろいろと理屈をつけていますが(日本のほうがずっと多いですね)、要するに、お互いの力関係から見た場合、どこに線引きしようか、それだけのことでしょう。
ロシアからの小包 ― 2005年07月09日

写真はロシアORELから届いた航空小包です。6月30日差出で7月9日に到着しています。
ロシアから来る小包は、2年ほど前までは決まって、紙で包んだ上から麻紐がかけられていました。粘着テープや糊付けされていませんでした。最近は、郵便局の箱に粘着テープがけです。
これがウクライナだと黄色っぽい色の箱になります。
ロシアから来る小包は、2年ほど前までは決まって、紙で包んだ上から麻紐がかけられていました。粘着テープや糊付けされていませんでした。最近は、郵便局の箱に粘着テープがけです。
これがウクライナだと黄色っぽい色の箱になります。
愛地球博 ― 2005年07月18日

夏休み前の平日、愛地球博を見てきました。ずいぶん並んで、トヨタ館を見学しました。自動車と車椅子の中間のものが、自動走行していました。未来の自動車の一つのモデルなのでしょう。今では、自動追突防止など、センサーをつかえば分けないことです。
しかし、エンジンがないのです。全てモーターとセンサー。これなら、自動車メーカーではなく、電気メーカー・精密機器メーカーで十分なのではないか。愛地球博は新たな車社会の始まりなのか、車社会の終わりの始まりなのか、ちょっと考えてしまいました。
しかし、エンジンがないのです。全てモーターとセンサー。これなら、自動車メーカーではなく、電気メーカー・精密機器メーカーで十分なのではないか。愛地球博は新たな車社会の始まりなのか、車社会の終わりの始まりなのか、ちょっと考えてしまいました。
靖国神社みたままつり ― 2005年07月19日
先週、靖国神社は「みたままつり」でした。行きたかったのだけれど、結局、行けませんでした。
靖国神社には3つの性格が有るようです。
①英霊の顕彰
②戦死者の慰霊
③地元のお祭り
「みたままつり」は「地元のお祭り」の面があって、近所の人は浴衣姿で参拝したりします。地元の小中学生は短冊飾りに願い事を書いたりします。中学生の場合、「英検合格」なんていうのも有ります。願いがかなうかどうかは、本人の努力しだい。
こういう靖国神社を見ると、なんで中国や韓国から批難されるいわれがあるのだ、と思う人も多いでしょう。慰霊の施設や地元のお祭りを、諸外国から批判される、いわれはありません。批判の対象になっているのは、英霊の顕彰施設としての靖国神社です。
参道から拝殿を参拝する場合、靖国神社の「慰霊」「お祭り」の顔は見えても、「英霊の顕彰」の顔が見えない人が多いと思います。もちろん、注意深い人なら、英霊の顕彰施設としての靖国神社が見えるかもしれません。
靖国神社には、遊就館という名称の展示館があります(有料)。ここをみると、英霊の顕彰する施設としての靖国神社が見える人が多いでしょう。
1956年ごろ、靖国神社国家護持の気運が、おもに遺族会の間で高まります。そうした中、自民党、社会党、靖国神社は、独自の靖国神社法案を発表しました。
自民党案:
靖国社は国事に殉じた人を奉斎し、その遺徳を顕彰し、もって国民道義の高揚を図るとともに恒久の平和の実現に寄与することを目的とする
社会党案:
この法律は、殉国者の遺徳を顕彰し、これを永久に記念するため、靖国平和堂を設け、式典その他の行事を行い、もって殉国者に対する国民の感謝と尊敬の念をあらわすとともに恒久平和の実現に資することを目的とする
靖国神社案:
国に殉じた人々に対する国及び国民の感謝と尊敬の至誠を表示する為、その由緒および伝統を保有する靖国神社の独特の地位および活動を、永久に保証し護持することを目的とする
それぞれ、若干のニュアンスに違いはあるけれど、靖国神社に顕彰の意義付けがされています。
1956年では古すぎなので、現在はどうでしょう。靖国神社崇敬奉賛会の会則では、次のようになっています。
「英霊を奉慰顕彰すると共に、御心を受け継ぎ国家道義を確立し、健全なる国民道徳の作興と国家社会の安泰に寄与することを目的と致します」
やはり、英霊の顕彰としての靖国神社が有ります。
なお、靖国神社崇敬奉賛会の会員は、遊就館という名称の展示館が無料で利用できます。
靖国神社には3つの性格が有るようです。
①英霊の顕彰
②戦死者の慰霊
③地元のお祭り
「みたままつり」は「地元のお祭り」の面があって、近所の人は浴衣姿で参拝したりします。地元の小中学生は短冊飾りに願い事を書いたりします。中学生の場合、「英検合格」なんていうのも有ります。願いがかなうかどうかは、本人の努力しだい。
こういう靖国神社を見ると、なんで中国や韓国から批難されるいわれがあるのだ、と思う人も多いでしょう。慰霊の施設や地元のお祭りを、諸外国から批判される、いわれはありません。批判の対象になっているのは、英霊の顕彰施設としての靖国神社です。
参道から拝殿を参拝する場合、靖国神社の「慰霊」「お祭り」の顔は見えても、「英霊の顕彰」の顔が見えない人が多いと思います。もちろん、注意深い人なら、英霊の顕彰施設としての靖国神社が見えるかもしれません。
靖国神社には、遊就館という名称の展示館があります(有料)。ここをみると、英霊の顕彰する施設としての靖国神社が見える人が多いでしょう。
1956年ごろ、靖国神社国家護持の気運が、おもに遺族会の間で高まります。そうした中、自民党、社会党、靖国神社は、独自の靖国神社法案を発表しました。
自民党案:
靖国社は国事に殉じた人を奉斎し、その遺徳を顕彰し、もって国民道義の高揚を図るとともに恒久の平和の実現に寄与することを目的とする
社会党案:
この法律は、殉国者の遺徳を顕彰し、これを永久に記念するため、靖国平和堂を設け、式典その他の行事を行い、もって殉国者に対する国民の感謝と尊敬の念をあらわすとともに恒久平和の実現に資することを目的とする
靖国神社案:
国に殉じた人々に対する国及び国民の感謝と尊敬の至誠を表示する為、その由緒および伝統を保有する靖国神社の独特の地位および活動を、永久に保証し護持することを目的とする
それぞれ、若干のニュアンスに違いはあるけれど、靖国神社に顕彰の意義付けがされています。
1956年では古すぎなので、現在はどうでしょう。靖国神社崇敬奉賛会の会則では、次のようになっています。
「英霊を奉慰顕彰すると共に、御心を受け継ぎ国家道義を確立し、健全なる国民道徳の作興と国家社会の安泰に寄与することを目的と致します」
やはり、英霊の顕彰としての靖国神社が有ります。
なお、靖国神社崇敬奉賛会の会員は、遊就館という名称の展示館が無料で利用できます。
ホームページアドレス変更のお願い ― 2005年07月25日
2005年3月上旬に、ホームページ先頭アドレスを変更しました。
以前、先頭ページはhttp://members.aol.com/Kanaiwwwとしていました。このページを以下に移動しました。
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/
http://members.aol.com/Kanaiwww は 9月15日をメドに封鎖します。
http://cccpcamera.myhome.cx/ http://www.fan.hi-ho.ne.jp/kanai007 は、これまで通り変更ありません。
また、このBlogや掲示板のアドレスも変更ありません。
お手数をおかけしてすみませんが、ブックマーク・リンク等の変更をお願いします。
以前、先頭ページはhttp://members.aol.com/Kanaiwwwとしていました。このページを以下に移動しました。
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/
http://members.aol.com/Kanaiwww は 9月15日をメドに封鎖します。
http://cccpcamera.myhome.cx/ http://www.fan.hi-ho.ne.jp/kanai007 は、これまで通り変更ありません。
また、このBlogや掲示板のアドレスも変更ありません。
お手数をおかけしてすみませんが、ブックマーク・リンク等の変更をお願いします。
スペースシャトルが運んだ封筒 ― 2005年07月29日

スペースシャトル・ディスカバリーのニュースでは、翼などに複数の損傷跡らしきものが見つかっているとのことです。2年半前のコロンビアの二の舞にならないと良いのですが。
2年半前、コロンビア号事故の時、掲示板に以下の記事を書きました。
『ニュースではスペースシャトルコロンビアが爆発した事を伝えています。十数年前チャレンジャーも爆発しました。チャレンジャー爆発の数年前のフライトでは、封筒を積んで記念品として販売しました。積荷が少なく、政府予算カットのため、やむなくこんなものを積んだのだそうです。1980年代になると米ソ冷戦時代ではあっても、軍事予算支出に国家財政が持たなくなりつつあり、その一環でNASAの予算も削減されていたそうです。記念の封筒から数年後にチャレンジャーが爆発するわけです。更に、10年も経たないで今度はソ連が崩壊します。今回のコロンビアの爆発の原因はわかりませんが、背景として予算の削減があったようです。』
写真は、スペースシャトル・チャレンジャーが運んだ封筒の一つです。こんなバカげた積荷は、おそらくこれが最初で最後でしょう。
2年半前、コロンビア号事故の時、掲示板に以下の記事を書きました。
『ニュースではスペースシャトルコロンビアが爆発した事を伝えています。十数年前チャレンジャーも爆発しました。チャレンジャー爆発の数年前のフライトでは、封筒を積んで記念品として販売しました。積荷が少なく、政府予算カットのため、やむなくこんなものを積んだのだそうです。1980年代になると米ソ冷戦時代ではあっても、軍事予算支出に国家財政が持たなくなりつつあり、その一環でNASAの予算も削減されていたそうです。記念の封筒から数年後にチャレンジャーが爆発するわけです。更に、10年も経たないで今度はソ連が崩壊します。今回のコロンビアの爆発の原因はわかりませんが、背景として予算の削減があったようです。』
写真は、スペースシャトル・チャレンジャーが運んだ封筒の一つです。こんなバカげた積荷は、おそらくこれが最初で最後でしょう。
靖国神社で不戦の誓いをしてはならない ― 2005年07月31日
靖国神社で不戦の誓いをしてはならない:
今から1ヶ月ほど前に、民主党の西村真悟衆院議員は、「靖国神社で不戦の誓いをしてはならない。近い将来、わが国は戦争を受けて立たなければならないこともあり得る。…そのために靖国神社を忘れてはならない」と述べたそうです。靖国神社を見ると、私には「英霊を顕彰し侵略・戦争を美化するための施設」に見えましたが、「戦争に備え受けて立つため忘れてはならない施設」とまでは見えませんでした。靖国神社の使命を考えれば、西村議員の主張が正しいのでしょう。
西村真悟衆院議員は8月15日に一緒に参拝することを呼びかけています。「英霊達を思う気持ちのある人」が参加の条件だそうです。
マウカ郵電局の話:
靖国神社の展示館には、「真岡電話交換手9人の乙女」の題で、戦争末期の樺太真岡郵便電信局の集団自決を「郵便局近くにも進撃してきたため…全員自決した」と説明してあります。
実際には、11人の当直電話交換手のうち8人が青酸カリ自殺、あとから加わった1名がモルヒネ自殺、3名が生還しています。それに、真岡郵便電信局は電話業務以外に郵便業務も行っていたので、電話交換手以外の人もいたわけですが、これらの中に自殺者はいません。局長の上田氏も無事です。また、当直でなかった電話交換手にも、モルヒネ自殺をした1名を除いて自殺者はいません。本来、自殺をする必要など無かったのに、極度の緊張の中で、リーダー格だった高石ミキの自殺をきっかけに、次々と青酸カリを服毒したと言うことが、真相のようです。人名軽視教育の犠牲者でした。
9人の乙女は直接戦争の犠牲者ではありません。人名軽視の誤った教育や、靖国を中心とした国家神道の狂気の犠牲者です。靖国はいまだに自殺を美談に仕立て上げようとしている。
困難と恐怖の中、安易に自殺することなく生還した、3名(岡田恵美子、川島キミ、境サツエ)の勇気をたたえたい。
(個人の評価にはいろいろありうるでしょう。無責任な個人攻撃になると困るので、この部分に対してコメントを書く場合、住所・氏名を明記してください。)
集団自決と言えば沖縄が有名です。沖縄の場合「ひめゆり」の活動などで、従来、自決と思われていたものが、実は日本軍に自殺を強要されていたり、防空壕から追い出された末の自殺だったり、直接日本軍に殺害されたり、と、このようなケースが多数存在することが知れ渡るようになりました。この結果、沖縄を美談の自殺と言えなくなったため、あまり実態が知られていない、真岡郵電局を取り上げたのでしょう。
今から1ヶ月ほど前に、民主党の西村真悟衆院議員は、「靖国神社で不戦の誓いをしてはならない。近い将来、わが国は戦争を受けて立たなければならないこともあり得る。…そのために靖国神社を忘れてはならない」と述べたそうです。靖国神社を見ると、私には「英霊を顕彰し侵略・戦争を美化するための施設」に見えましたが、「戦争に備え受けて立つため忘れてはならない施設」とまでは見えませんでした。靖国神社の使命を考えれば、西村議員の主張が正しいのでしょう。
西村真悟衆院議員は8月15日に一緒に参拝することを呼びかけています。「英霊達を思う気持ちのある人」が参加の条件だそうです。
マウカ郵電局の話:
靖国神社の展示館には、「真岡電話交換手9人の乙女」の題で、戦争末期の樺太真岡郵便電信局の集団自決を「郵便局近くにも進撃してきたため…全員自決した」と説明してあります。
実際には、11人の当直電話交換手のうち8人が青酸カリ自殺、あとから加わった1名がモルヒネ自殺、3名が生還しています。それに、真岡郵便電信局は電話業務以外に郵便業務も行っていたので、電話交換手以外の人もいたわけですが、これらの中に自殺者はいません。局長の上田氏も無事です。また、当直でなかった電話交換手にも、モルヒネ自殺をした1名を除いて自殺者はいません。本来、自殺をする必要など無かったのに、極度の緊張の中で、リーダー格だった高石ミキの自殺をきっかけに、次々と青酸カリを服毒したと言うことが、真相のようです。人名軽視教育の犠牲者でした。
9人の乙女は直接戦争の犠牲者ではありません。人名軽視の誤った教育や、靖国を中心とした国家神道の狂気の犠牲者です。靖国はいまだに自殺を美談に仕立て上げようとしている。
困難と恐怖の中、安易に自殺することなく生還した、3名(岡田恵美子、川島キミ、境サツエ)の勇気をたたえたい。
(個人の評価にはいろいろありうるでしょう。無責任な個人攻撃になると困るので、この部分に対してコメントを書く場合、住所・氏名を明記してください。)
集団自決と言えば沖縄が有名です。沖縄の場合「ひめゆり」の活動などで、従来、自決と思われていたものが、実は日本軍に自殺を強要されていたり、防空壕から追い出された末の自殺だったり、直接日本軍に殺害されたり、と、このようなケースが多数存在することが知れ渡るようになりました。この結果、沖縄を美談の自殺と言えなくなったため、あまり実態が知られていない、真岡郵電局を取り上げたのでしょう。