靖国神社で不戦の誓いをしてはならない2005年07月31日

靖国神社で不戦の誓いをしてはならない:
 今から1ヶ月ほど前に、民主党の西村真悟衆院議員は、「靖国神社で不戦の誓いをしてはならない。近い将来、わが国は戦争を受けて立たなければならないこともあり得る。…そのために靖国神社を忘れてはならない」と述べたそうです。靖国神社を見ると、私には「英霊を顕彰し侵略・戦争を美化するための施設」に見えましたが、「戦争に備え受けて立つため忘れてはならない施設」とまでは見えませんでした。靖国神社の使命を考えれば、西村議員の主張が正しいのでしょう。
 西村真悟衆院議員は8月15日に一緒に参拝することを呼びかけています。「英霊達を思う気持ちのある人」が参加の条件だそうです。

マウカ郵電局の話:
 靖国神社の展示館には、「真岡電話交換手9人の乙女」の題で、戦争末期の樺太真岡郵便電信局の集団自決を「郵便局近くにも進撃してきたため…全員自決した」と説明してあります。
 実際には、11人の当直電話交換手のうち8人が青酸カリ自殺、あとから加わった1名がモルヒネ自殺、3名が生還しています。それに、真岡郵便電信局は電話業務以外に郵便業務も行っていたので、電話交換手以外の人もいたわけですが、これらの中に自殺者はいません。局長の上田氏も無事です。また、当直でなかった電話交換手にも、モルヒネ自殺をした1名を除いて自殺者はいません。本来、自殺をする必要など無かったのに、極度の緊張の中で、リーダー格だった高石ミキの自殺をきっかけに、次々と青酸カリを服毒したと言うことが、真相のようです。人名軽視教育の犠牲者でした。
 9人の乙女は直接戦争の犠牲者ではありません。人名軽視の誤った教育や、靖国を中心とした国家神道の狂気の犠牲者です。靖国はいまだに自殺を美談に仕立て上げようとしている。
 困難と恐怖の中、安易に自殺することなく生還した、3名(岡田恵美子、川島キミ、境サツエ)の勇気をたたえたい。

(個人の評価にはいろいろありうるでしょう。無責任な個人攻撃になると困るので、この部分に対してコメントを書く場合、住所・氏名を明記してください。) 

 集団自決と言えば沖縄が有名です。沖縄の場合「ひめゆり」の活動などで、従来、自決と思われていたものが、実は日本軍に自殺を強要されていたり、防空壕から追い出された末の自殺だったり、直接日本軍に殺害されたり、と、このようなケースが多数存在することが知れ渡るようになりました。この結果、沖縄を美談の自殺と言えなくなったため、あまり実態が知られていない、真岡郵電局を取り上げたのでしょう。

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