石原産業の犯罪行為は仏罰だ! ― 2005年11月08日
石原産業四日市工場は廃棄物処理法に違反したとして三重県から刑事告発された。
硫酸の廃液など、有害産業廃棄物をリサイクル製品として販売したように見せかけていたが、実際には不法投棄させていたらしい。石原産業の産廃からは、毒性の強い六価クロムが検出されている。
石原産業四日市工場は1960年代に硫酸廃液を伊勢湾に垂れ流していたことで摘発されたことがある。公害問題の原点とも言うべき事件だった。この話は、岩波新書「四日市死の海と戦う(田尻宗昭著)」に詳しい。
石原産業四日市工場は、戦争中、全国から集められたお寺の梵鐘を鋳潰して,兵器の原料を作っていたことがある。国策とは言え、金儲けのためには、仏をも恐れぬ行為で、仏教上の大罪である。
http://www.pref.mie.jp/bunka/TANBO/hakken/page7.htm
1940年代:お寺の梵鐘を鋳潰す
1960年代:硫酸廃液を四日市港に垂れ流す(公害犯罪の原点)
2000年代:産廃をリサイクル商品と偽って不法投棄
次は、どんな犯罪を犯すのだろう。業(ごう)は深い。
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ある程度の年齢以上の人は、『六価クロム』と聞くと、日本化学工業の六価クロム公害・災害問題を思い出す人も多いだろう。1970年代に問題になった公害事件である。
日本化学工業が六価クロムを含むクロム鉱滓を江戸川区内の地域に埋め立て、そこから、有害な六価クロムが付近に漏れ出した事件だった。さらに、劣悪な職場環境の中で、工場労働者に労働災害が起こっていたことが判明した。
学生の頃、経済学の講義で、右翼系の経済学者(矢島教授)の講義を受けていたら、こんな話をしていた。
『朝日新聞は、六価クロム公害を批判しているけれど、クロムが無かったら新聞は印刷できない。社会の進歩のためには、ある程度の公害は仕方ないのだ。』
このとき、右翼系学者の朝日新聞批判は、眉唾、インチキ、無知、であって、全く信用するに値しないと確信したものである。当時、公害問題になっていたのは「六価クロム」であって、「三価クロム」ではなかった。大学は理系だったので、クロムイオンにはいくつかの価数があり、それによって性質がちがうことを知らない学生はいなかった。講義室の中で、ただ一人、右翼系経済学教授だけが、分っていなかったようである。当時、労働衛生の講義で、六価クロムを三価の酸化クロムに変えるための装置は、300万円ほどだと習っていた。300万円の負担が、日本経済に停滞をもたらすことはありえないことだ。
経済学者や政治学者、評論家の中には、高校生なら誰でも習うような化学知識もなしに、化学工業や産業の問題を解説していることがあるので、無批判に信じ込むととんでもないことになる。十分に用心が必要である。
硫酸の廃液など、有害産業廃棄物をリサイクル製品として販売したように見せかけていたが、実際には不法投棄させていたらしい。石原産業の産廃からは、毒性の強い六価クロムが検出されている。
石原産業四日市工場は1960年代に硫酸廃液を伊勢湾に垂れ流していたことで摘発されたことがある。公害問題の原点とも言うべき事件だった。この話は、岩波新書「四日市死の海と戦う(田尻宗昭著)」に詳しい。
石原産業四日市工場は、戦争中、全国から集められたお寺の梵鐘を鋳潰して,兵器の原料を作っていたことがある。国策とは言え、金儲けのためには、仏をも恐れぬ行為で、仏教上の大罪である。
http://www.pref.mie.jp/bunka/TANBO/hakken/page7.htm
1940年代:お寺の梵鐘を鋳潰す
1960年代:硫酸廃液を四日市港に垂れ流す(公害犯罪の原点)
2000年代:産廃をリサイクル商品と偽って不法投棄
次は、どんな犯罪を犯すのだろう。業(ごう)は深い。
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ある程度の年齢以上の人は、『六価クロム』と聞くと、日本化学工業の六価クロム公害・災害問題を思い出す人も多いだろう。1970年代に問題になった公害事件である。
日本化学工業が六価クロムを含むクロム鉱滓を江戸川区内の地域に埋め立て、そこから、有害な六価クロムが付近に漏れ出した事件だった。さらに、劣悪な職場環境の中で、工場労働者に労働災害が起こっていたことが判明した。
学生の頃、経済学の講義で、右翼系の経済学者(矢島教授)の講義を受けていたら、こんな話をしていた。
『朝日新聞は、六価クロム公害を批判しているけれど、クロムが無かったら新聞は印刷できない。社会の進歩のためには、ある程度の公害は仕方ないのだ。』
このとき、右翼系学者の朝日新聞批判は、眉唾、インチキ、無知、であって、全く信用するに値しないと確信したものである。当時、公害問題になっていたのは「六価クロム」であって、「三価クロム」ではなかった。大学は理系だったので、クロムイオンにはいくつかの価数があり、それによって性質がちがうことを知らない学生はいなかった。講義室の中で、ただ一人、右翼系経済学教授だけが、分っていなかったようである。当時、労働衛生の講義で、六価クロムを三価の酸化クロムに変えるための装置は、300万円ほどだと習っていた。300万円の負担が、日本経済に停滞をもたらすことはありえないことだ。
経済学者や政治学者、評論家の中には、高校生なら誰でも習うような化学知識もなしに、化学工業や産業の問題を解説していることがあるので、無批判に信じ込むととんでもないことになる。十分に用心が必要である。