謹賀新年 ― 2008年01月01日

あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます
2008年元旦
初詣 ― 2008年01月02日
埼玉県川口市の、川口善光寺に初詣に行きました。
善光寺と言えば、信濃の善光寺が本物ですが、川口善光寺は信濃まで行けない江戸の人たちに親しまれ、栄えていました。
現在、川口善光寺は河川工事のため、仮本堂になっています。境内にあった仏像などは、近くの荒川堤防に無造作に放置されています。もう数年間、この状態です。2年ほど前までは、柵が無かったので、心を痛めた人が、雑草を刈ったり、お地蔵さんに帽子をかぶせたりと、多少の手入れがされていたのですが、その後、善光寺が柵を作り、手入れができないようにしたため、雑草に埋もれています。
雑草に覆われた阿弥陀様をお参りすると、末法の世に生まれた不明を恥じ入ります。
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏
初詣(2) ― 2008年01月02日
七つ釜五段の滝 ― 2008年01月04日
本の紹介- 南京事件論争史(笠原十九司/著) ― 2008年01月06日

1970年代に、南京大虐殺は無かったとする主張がありました。南京大虐殺論争に歴史学者が加わると、南京大虐殺は無かったとする主張は、歴史学研究のレベルに達していないことが明らかにされ、完全に破綻したようです。しかし、その後、南京大虐殺の被害者数はずっと少ないというような主張が現れました。
本書は、歴史学者による、南京大虐殺論争のこれまでの経緯のまとめです。南京大虐殺自体の説明ではなくて、1970年代以降、日本の中でこの問題がどのように論争されてきたかを説明しています。
この本では直接指摘されていないのですが、「南京大虐殺は無かった」「被害者は少ない」との主張をする人は、神主・漫画家・作家・右翼機関紙編集者などが多く、「南京大虐殺はあった」とする人は、歴史学者(大学教授)・大手新聞の記者などが多いんですよね。1970年代から、それを感じていたのですが、今でも、この傾向は変わらないようです。史実を冷静に認めるとしたならば、「南京大虐殺は無かった」との主張が成り立たないことは自明でしょう。南京は世界有数の人口を抱える巨大都市で、そこで、白昼堂々と行われた犯行なのだから、あとになって、言い逃れをするのは、いくらなんでも難しいでしょう。闇に乗じて行った柳条湖事件や、小さな村で住民を皆殺しにした平頂山事件だったら、ごまかしが効くかもしれないけれど。
現在、学者で、「南京大虐殺は無かった」に近い主張をしているのは、亜細亜大学の東中野氏ぐらいでしょうか。東中野氏の研究は、東京地裁判決で「とうてい学術研究に値しない」と厳しい批判を受けました。
南京大虐殺の被害者数は、南京の範囲や大虐殺の期間を短くすれば、いくらでも少なく見せかけることが可能です。最近、良く聞く「南京大虐殺の被害者は少ない」との主張は、このようにして行われています。言葉の定義は、自分に都合よくすれば、如何にでもなるので、このような主張が誤りであるとは言えないでしょう。でも、そうすると、日本軍は、「南京大虐殺」「南京郊外大虐殺」「南京周辺地域大虐殺」と、いくつもの大虐殺犯罪をしたことになり、それぞれに対して、日本政府は謝罪が必要になります。
本の紹介-中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日 ― 2008年01月08日

著者の北野氏は、ソ連崩壊期に、カスピ海沿岸のロシアの自治共和国の大統領顧問を勤めたことのある人で、メールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」を発行しています。この本は、メールマガジンで発信した内容をまとめたもののようです。(メールマガジンをまじめに読んでいないので、ちょっと違うかもしれない。)
米国のアキレス腱・貿易赤字はドルが機軸通貨であるために顕在化しないけれど、ドルからEUあるいは他の通貨に石油取引が移行すると、米国経済は大きなダメージを受けると主張しています。ロシア・中国の直接貿易により、米国の危機が訪れるということが、著者の主張です。
本書は、国際政治の関係を分かりやすく単純化して説明しています。まあ、それは、それで、好ましいのですが、ここまで単純化してしまっては、理解が浅薄になってしまうのではないかとの危惧も感じます。簡単に読了できる内容ですので、一読の価値はあるかとは思います。