道東旅行2008年10月29日

ポー川史跡自然公園
 
 根室近辺を歩いてみると、かつてアイヌが先住していたことは、無視ないし軽視されています。でも、消し去ろうというものではなくて、単に、関心が無いのでしょう。遺跡やそれを示す指導標があるのに、道が笹に覆われているなど、その典型です。
 これに対して、日本人が北方開拓としてこの地に進出したことを顕彰する記念碑などは立派に立てられています。これも、日本人の北方進出をことさらに強調する政治が強制されたというのではなくて、顕彰したがる人が多かった、あるいは、顕彰したがる人たちの政治的発言力が大きかったためでしょう。
 結局、北方先住民達が和人に駆逐されたことが原因の一つです。また、北方諸民族を駆逐した日本人には、自分達だけが偉いかのような、さもしい根性が、抜けていないことがもう一つの原因でしょう。

 写真はポー川史跡自然公園の展示。旧時代の資料が展示されており、誰でも、簡単に見ることができます。

 それにしても、道東には人が少ない。観光シーズンではないとは言え、住民が少なく、町が活力を失っています。それに『根室市歴史と自然の資料館』は、旧時代の資料も、北海道開拓を記念する資料も、たくさんあるのに、狭い倉庫のようなところに、雑然と置かれていて、とても展示とは言えません。国が何らかの予算処置を講じて、北方諸民族と日本の歴史を物語る資料を整理・展示しなくてはいけないのに、実際には、地方が切り捨てられています。

 北方領土返還を訴える看板などが随所に立っていました。北方領土返還運動には国費が投入され、地元では、そのおこぼれに与っているだから、運動をするのは当然のことで、北方領土返還運動は、この地では、数少ない産業の1つになっているのでしょう。このまま、永遠に還ってこなければ、永遠に産業は続くので、過疎地としてはありがたいことでしょう。
 でも、もし、万一、北方領土が返還されたら。。。まあ、現実にありえないことでしょうけれど。でも、仮に、返還されたら、そうでなくても過疎地の根室半島に、一層の過疎化に拍車がかかり、さらに過疎地の北方四島がやってくる。そうなったら、一体どうするのだろう。

 北方領土返還運動よりも、根室を活性化させることが先ではないだろうか。このままでは、北方領土返還運動も、地元では、どんどん先細って行くだけではないだろうか、今回の道東旅行では、このように感じました。

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