北方領土は日本固有の領土か?2009年06月25日

(掲示板に書いた内容と同じです)

 北方領土を「日本固有の領土」と明記した北方領土特措法(北特法)が衆議院を通過し、参議院で審議中です。
 これに対して、ロシアでは、かなり反発が広がっているようで、外務省に続き下院でも、「日本との領土交渉は同改正案を撤回することを条件とする」決議声明が全党一致で採択されました。今回は単なる決議ですが、場合によっては、法律になる可能性も有り、そうなると、領土交渉は不可能になります。

 でも、どうも良く分らないのは、「固有の領土」はロシア語でどのように言って、どのような意味なのだろう。ロシアの英語では“historic territory of Japan”(RIA Novosti)、“indigenous Japanese territories”(ITAR TASS)となっているそうです。日本外務省は「an integral part of Japan's sovereign territory」と言ったり、「inherent territories」らしい。

 日本は、北特法で「固有の領土」を明記したけれど、日本は諸外国に「固有の領土」をどのように説明するのでしょう。島根県のホームページに、下条氏の解説があって『韓国側には竹島を固有の領土として主張する資格がない』『固有の領土とは、これまで外国によって支配されたことのない領土に対して言う』と書かれています。これでは、『朝鮮人の固有の領土など、地球上に1mmもないぞ』と言っているに等しい暴言に感じます。

 ワルシャワはポーランド固有の領土か? ロンドンはイギリス固有の領土か? ワシントンはアメリカ固有の領土か? パリはフランス固有の領土か? 
 このように考えると、日本政府の主張は、世界の共感を全く得られないのではないかと思います。日本は、『固有の領土とは、これまで外国によって支配されたことのない領土に対して言う』を英語で、どのように説明するつもりなのだろう。


英語が得意な人に問題です。
 『固有の領土とは、これまで外国によって支配されたことのない領土に対して言う』を、世界の共感を得られるように、英語に翻訳しなさい。

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