成績と親の年収2009年08月05日

『成績と親の年収、比例する傾向 小6学力調査を国が分析』

 新聞に『成績と親の年収、比例する傾向 小6学力調査を国が分析』との記事があります。統計を知らない人がこの記事を見ると、親の年収と子供の成績に因果関係が有るような錯覚を起こすでしょう。統計は人々を煽動する便利な道具であることを示す好例のような気もします。

 まずは一般論。Aが原因でBが生じ、それとは別にAが原因でCが生じている場合を考えます。この場合BとCには強い相関が生じます。だからと言って、BとCに因果関係が有るかというと、そういうわけではない。

 次に具体的に。親の成績がよければ(これをAと書く)、遺伝するから子供の成績は良い(これをBと書く)。成績が良いと、将来高収入(これをCと書く)に繋がる社会である。つまり、親の成績が原因で、子供の成績が結果であり、それとは別の事象として、親の成績が親の収入に繋がっている場合、統計調査上は、親の収入と子供の成績に強い相関が現われます。しかし、相関が強いからといって、両者にに因果関係が有ることを意味しているわけでは有りません。

 親の成績が良い場合、子供の成績も良いことが多いでしょう。脳は遺伝するので。
 では、親が子供のころ努力して成績を上げた場合と、サボっていたのに運良く高収入になった場合とを比べたら、子供の成績にはどちらがプラスに働くのだろう。私は、前者であると固く信じているのだけれど、実際はどうなのでしょう。

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