シフトレンズ(1) ― 2009年11月01日
シフトレンズ(2) ― 2009年11月01日
東大寺大仏殿前の灯篭を撮ったもの。
近づいて広角レンズで撮ると、見上げるようになって、上がスボンで見えるので、シフトして撮っています。
離れて、望遠で撮れば、スボンで見えることはないのだけれど、そうすると見上げる感じがなくなります。
PCS ARSAT N 35mm 1:2.8の説明はこちらを。
http://cccpcamera.photo-web.cc/RussianCamera/Lens/Shift/index.htm
シフトレンズ(3) ― 2009年11月01日
東大寺二月堂。
カメラを水平に構えて、少し高い位置にある灯が入るようにしました。シフト量は5mm程度。
PCS ARSAT N 35mm 1:2.8の説明はこちらを。
http://cccpcamera.photo-web.cc/RussianCamera/Lens/Shift/index.htm
シフトレンズ(4) ― 2009年11月01日
トムラウシ遭難考(8) ― 2009年11月04日
先日、九州の韓国岳で、小学生が低体温症で遭難死する痛ましい事故がありました。家族と離れて一人で登山していたところ、道に迷って沢に転落し、怪我で動けなくなり、寒波と降雨のために低体温になって死亡したものと見られています。この遭難事故の場合、低体温症となった原因は、このようにはっきりしています。
2009年7月16日、北海道大雪山系トムラウシ山で、ツアー登山パーティー18人のうち、8人が遭難死亡する、痛ましい事故がありました。登山雑誌には、事故の特集がありますが、事故の詳細は明らかになっていません。
この記事のタイトル『トムラウシ遭難考(8)』は、8月14日の記事の続きのつもりです。このBlogでは、8月16日以降も『トムラウシ遭難考』について書いていました。
事故の概要をおさらいすると次の通り。
ツアースタッフ3人+登山客15人のパーティーは、大雪山系を2泊3日の予定で縦走した。初日の天候は悪くはなかったけれど、2日目は雨の中、ヒサゴ沼避難小屋まで歩いた。縦走としては、やや軽めのコースで、ほぼコースタイム通りだった。3日目、早朝から雨だったが、トムラウシを巻いて、下山しようと出発した。稜線に出るまでの歩行時間は、ほぼコースタイム通りだったが、稜線に出てから北沼分岐まではコースタイムの2~3倍を費やした。ここで、幅2m深さ15cm~30cmの小さな流れを渡渉した際、女性客一人が行動不能になった。行動不能者にスタッフ一人が付き添ってビバーク、他の人たちは先に進んだ。しかし、少し行ったところで、さらに3名が行動不能になった。スタッフ1名と登山客1名が付き添ってビバークし、他の登山客と残りのスタッフ1名が下山した。下山した登山客10人のうち、2人2組の計4人は夜間のうちに自力で下山し、1人は翌朝捜索が開始された後に自力下山した。登山客1人と下山に付き添ったスタッフ一人はヘリで救助され、下山した登山客4人が亡くなった。北沼付近でビバークした登山客は二人がヘリで救助され、3人が亡くなった。北沼付近でビバークしたスタッフは、1人がヘリで救助され、1人が亡くなった。合計死亡者8人の大量遭難である。死亡原因は低体温症で、死亡した登山客7人全員が、下着まで濡れていたとの報道がある。
多くの人の関心が失われている中、無関係の私が、これまで、この事件について、継続的に書いてきた理由は、一つには、なぜ、これほどまでに被害が拡大したのか、このパーティーは危機に直面したときに、全員が人命救助を優先させようとしたのだろうか、全員が人命救助を優先させれば、もっと被害を小さくすることが出来たのではないだろうか、そういった疑問があるためです。さらに、無事生還した人たちがマスコミに話していた内容やインターネットで公開された話の内容が、私の持っている登山の常識や、これまで遭難した人たちがマスコミ等に話していた内容と多きく異なっているように感じられたためです。特に、生還した登山客の一人である、戸田新介氏の意見には、賛同しかねるものがあります。
多くの人は遭難した経験はないので、実際に遭難したときに、100%最良の行動が取れる事はないでしょう。運良く生還した人の最良でなかった点を検証して、今後に役立てられれば、それで十分だと思います。しかし、最良の行動でなかったにもかかわらず、『俺の行動は正しかったんだ!』との主張が横行してしまうと、今後の遭難事故では、同じ行動を取るべきであることになってしまい、将来に大きな禍根を残すことになりかねません。このような危惧が有るため、『俺の行動は正しかったんだ!』との主張に対しては、疑問を提起すべき、あるいは反論すべきことがあると思って、これまで書いていました。
トムラウシで死亡した直接の原因は低体温症です。では、なぜ、低体温症になったのか、この一番肝心な点が分らない。無事生還した登山客の中には、ツアーガイドが衣服の着脱の指示をきちんとしなかったことや、行動不能者が出たときに、その場に停滞したことが、低体温症の原因であると言っている人もいるようです。低体温症になる前に、寒くなったら厚着をするという当たり前のことが出来なければ、登山どころか、通常の社会生活を送ることは困難でしょう。こういう人たちが、登山をして、『ガイドは客が寒いのかどうかを適切に判断して客の防寒処置をしろ』『登山者が寒くて困ったら、県警は命がけで助けに来い』などとの考えが一部の不良登山者に流布してしまったら、今後、遭難事故が多発する恐れがあります。さらに、登山中に停滞することがあるのは、当たり前です。
知らず知らずに低体温症になることはなくて、その前に『寒い』と感じたはずです。痴呆老人ならばイザ知らず、普通の人ならば、寒くなったら着衣を増やして防寒する筈です。元々、装備不足だったのか、あるいは、防寒衣を濡らしてしまったのか。
生存者に、着衣やシュラフを濡らしたとの証言が有ります。登山用雨具を着用しているならば、ずさんな着用方法でない限り、雨で内部がビッショリ濡れるとは、ちょっと考えられません。
シュラフを買い物袋に入れていたと証言している登山客もいますが、それで濡らしたとしたら、あきれ果てます。シュラフを買い物袋に入れてザックにしまっても、特に悪いことは無いのですが、ザックの中で濡れないようなパッキング・ポジショニングすることが必要です。私は、衣類など濡れるといけないものは、ポリ袋を使うことが多いのですが、ポリ袋は破れやすく、開口部から浸水したらおしまいなので、濡れないようにパッキングには注意しています。
写真は、モンベルのスタッフバッグ。簡易防水タイプです。これだと、正しく使えば、持ち運び中に衣類を濡らす危険は少なくなります。でも、完全防水ではないし、口の部分の閉じ方が独特なので、誤った使い方をしてはなりません。道具は持っているだけではなくて、正しい使い方が出来ないと、いけません。
2009年7月のトムラウシ大量遭難の原因は不明ですが、ガイド協会調査委は11月末にも中間報告を公表する予定だそうです。中間報告を良く読んだ上で、もう一度考えてみようと思います。
結婚詐欺-太陽が歪んだ町 ― 2009年11月05日
別海町出身・木嶋佳苗容疑者(34)の結婚詐欺に関するニュースは、このところ、少なくなっているようです。木嶋佳苗容疑者の祖父・木嶋正英氏は3期12年にわたり別海町議会議長を務めた町の名士です。別海町は北方領土問題の地元です。
このニュースでは、容疑者の実名が報道されることがほとんどありません。詐欺容疑者では有るけれど、殺人容疑ではないので、殺人事件の報道に実名を挙げたら、人権侵害かもしれません。でも、詐欺容疑者であり、詐欺の前科もあるのだから、詐欺容疑者として実名報道することは当たり前だと思うのだけれど。それに、知らずに詐欺被害にあっている人が他にもいるかも知れないのに。
ところで、スポーツ報知によると、『詐欺容疑などで逮捕された・・・女(34)について、中学校時代の“援交疑惑”が判明した。出身地の北海道別海町の住民の話で浮上したもので、成人男性との交際で多額の収入を得ていたとみられ、中学生ながら財布には1万円札の束が入っていたこともあったという』そうです。
別海町は人口2万人足らずの田舎です。田舎町で中学生が“援交”などしていたら、かなり目立つだろうに。と、農村出身の私は思ってしまうのですが、別海町では、素人売春は一般的で、特に珍しくないのでしょうか。売春や暴力団をどの程度容認するのかは、地域によってかなり違いがあるので、このあたり、考え違いをしていると、北方領土問題の理解を誤ってしまうのではないだろうかと懸念しています。
写真は、昨年10月、別海町尾岱沼で撮った朝の太陽。少し、楕円形に歪んでいます。ホテルの人に聞くと、四角形やダルマ型に見えることもあるそうです。
北方領土問題の説明はこちらを。
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/index.htm
結婚詐欺-「だまされる方が悪い」 ― 2009年11月06日
TBSニュースによると、結婚詐欺の疑いなどで逮捕された女は、取り調べに対し「詐欺にだまされる方が悪い」と供述していることが捜査関係者への取材でわかったそうです。
とんでもない話だけれど、もし、この女が本気で「詐欺にだまされる方が悪い」と思っているのだったら、よほど育ちが悪いのか、なんだか気の毒な気もしてきます。恋愛とか結婚はお互いの信頼関係の上に成り立つものなので、相手がだますことは想定しないので、多くの人は、最初はだまされるでしょう。普通は騙され続ける事は無いかも知れないけれど、真剣に恋愛感情を持ったならば、詐欺師のうそを見破れなくても仕方ないでしょう。
この女結婚詐欺師は、よほどスサンダ家庭環境で育ったのだろうか。どのような家族だったのか、興味があります。
結婚詐欺の疑いなどで逮捕された木嶋佳苗容疑者(34)は、北海道別海町出身で、祖父は別海町会議長を3期12年務めた町の名士です。別海町は人口1万6千程度、牛は12万頭程度の町です。
写真は、厚床から北上して、根室市から別海町に入ったあたりの風景。のどかな酪農地域です。
別海町は北方領土問題の地元ですが、別海町会議長を3期12年務めた木嶋正英氏は、北方領土出身者ではないようです。北方領土問題で特に名前が上がる人ではありません。
北方領土問題の説明はこちらを。
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/index.htm
革命記念日 ― 2009年11月07日
日ロ歴史共同研究 ― 2009年11月09日
(掲示板に書いた記事の転載です)
11月8日の朝日新聞によると、ロシアと日本の有識者が歴史の共同研究に着手する、そうです。日本側窓口は下斗米伸夫・法政大教授とのことです。新聞記事によると、『歴史認識が食い違う分野としては、北方領土問題の経緯、45年のソ連対日参戦の正当性、戦後の旧日本兵らのシベリア抑留、18年の日本軍のシベリア出兵、などが想定される』って書いてあるのだけれど、歴史認識が食い違っているのかなー。全く疑問の余地は無いと思うのだけれど。
北方領土問題の経緯:
両国ともに、いろいろなことがあったので、それらがすべて経緯でしょう。
45年のソ連対日参戦の正当性:
ソ連は、連合国の要請で、日ソ中立条約を破棄して参戦した。唯一の国際裁判である東京裁判の判決ではソ連の行為を正当なものとしている。ソ連の参戦が嫌いか好きかとの感情論ならば、それは、人それぞれでしょう。
戦後の旧日本兵らのシベリア抑留:
は事実です。抑留自体はハーグ陸戦条約に基づいた俘虜だけれど、一部、俘虜の待遇に条約違反行為があった。日本軍の連合国俘虜や占領地住民の扱いと比べたらマシだったかも知れないけれど、凶悪な日本軍と比べても意味無いですよね。
ところで、どなた様か教えていただきたいのですが、ソ連への抑留は、日本人よりも、ドイツなどが多かったはずですが、このような国とでは、どのような論争があるのでしょうか。
18年の日本軍のシベリア出兵:
は事実です。米国などの要請に基づいた、干渉戦争だったけれど、日本は合意に反して大軍を派遣した。諸外国の干渉軍が撤退した後も、居残って、国際的非難を浴びた。日本の行為が嫌いか好きかとの感情論ならば、それは、人それぞれでしょう。
史実って、事実として分っていると多くの人が思っていることは、多くの人が事実と思っている。資料の解釈に異論があることは、異論がある。そういうことで、何も疑問は無いと思うのですが。また、好きか嫌いかについては、俺は好きだとか、俺は嫌いだとか、そう言えば良いだけです。
ある行為が国際法違反だとか、そうでないとかの議論は嫌いです。国際問題ではなくて、国内刑法犯でも「あいつは殺人犯だ」と一方的に言う事は嫌いです。「あいつは殺人罪で死刑が確定した」のように、事実をいえば良いのに。あるいは、民事の場合だと、裁判で確定したとか、当事者間で合意した場合は、その事実を言えばよいのに。国際関係の場合は、国際裁判・多国間合意・2国間合意の事実を言えばよいのに。
まあ、これだけでは、小学生向けの歴史教育にはならないですね。でも、高校生向けならば、両論併記でも、十分に理解できると思うのですが、なぜ、高校教科書も、両論併記を認めないのでしょう。
11月8日の朝日新聞によると、ロシアと日本の有識者が歴史の共同研究に着手する、そうです。日本側窓口は下斗米伸夫・法政大教授とのことです。新聞記事によると、『歴史認識が食い違う分野としては、北方領土問題の経緯、45年のソ連対日参戦の正当性、戦後の旧日本兵らのシベリア抑留、18年の日本軍のシベリア出兵、などが想定される』って書いてあるのだけれど、歴史認識が食い違っているのかなー。全く疑問の余地は無いと思うのだけれど。
北方領土問題の経緯:
両国ともに、いろいろなことがあったので、それらがすべて経緯でしょう。
45年のソ連対日参戦の正当性:
ソ連は、連合国の要請で、日ソ中立条約を破棄して参戦した。唯一の国際裁判である東京裁判の判決ではソ連の行為を正当なものとしている。ソ連の参戦が嫌いか好きかとの感情論ならば、それは、人それぞれでしょう。
戦後の旧日本兵らのシベリア抑留:
は事実です。抑留自体はハーグ陸戦条約に基づいた俘虜だけれど、一部、俘虜の待遇に条約違反行為があった。日本軍の連合国俘虜や占領地住民の扱いと比べたらマシだったかも知れないけれど、凶悪な日本軍と比べても意味無いですよね。
ところで、どなた様か教えていただきたいのですが、ソ連への抑留は、日本人よりも、ドイツなどが多かったはずですが、このような国とでは、どのような論争があるのでしょうか。
18年の日本軍のシベリア出兵:
は事実です。米国などの要請に基づいた、干渉戦争だったけれど、日本は合意に反して大軍を派遣した。諸外国の干渉軍が撤退した後も、居残って、国際的非難を浴びた。日本の行為が嫌いか好きかとの感情論ならば、それは、人それぞれでしょう。
史実って、事実として分っていると多くの人が思っていることは、多くの人が事実と思っている。資料の解釈に異論があることは、異論がある。そういうことで、何も疑問は無いと思うのですが。また、好きか嫌いかについては、俺は好きだとか、俺は嫌いだとか、そう言えば良いだけです。
ある行為が国際法違反だとか、そうでないとかの議論は嫌いです。国際問題ではなくて、国内刑法犯でも「あいつは殺人犯だ」と一方的に言う事は嫌いです。「あいつは殺人罪で死刑が確定した」のように、事実をいえば良いのに。あるいは、民事の場合だと、裁判で確定したとか、当事者間で合意した場合は、その事実を言えばよいのに。国際関係の場合は、国際裁判・多国間合意・2国間合意の事実を言えばよいのに。
まあ、これだけでは、小学生向けの歴史教育にはならないですね。でも、高校生向けならば、両論併記でも、十分に理解できると思うのですが、なぜ、高校教科書も、両論併記を認めないのでしょう。
『登山』カテゴリー ― 2009年11月12日
登山関連の記事を書くことは少ないと思っていたので、これまで『その他』カテゴリーとしていました。トムラウシ遭難関連の記事を書いていたら、登山関連記事が増えてしまったので、新たに『登山』カテゴリーを作りました。
これまで『その他』カテゴリーだった登山関連記事は『登山』カテゴリーに移動しました。
これまで『その他』カテゴリーだった登山関連記事は『登山』カテゴリーに移動しました。