足尾銅山2011年05月23日

簀子橋堆積場:
 昨年10月、ハンガリーの西部で、アルミニウム精錬工場の汚水貯水池堤防が決壊し、下流のコロンタール村が、赤い廃液に覆われたことがありました。その後、どうなったのだろう。

 日本で、同様な汚水堆積場は、栃木県足尾の簀子橋堆積場です。
 通洞の町を見下ろす山の中腹にあって、古河金属系の子会社が管理しています。立ち入り禁止になっているけれど、東側の山に登ると、見下ろすことが出来るので、一度、見たいと思っています。ただし、山は、登山道などないに等しいので、草木の繁茂した季節は無理。そういうことで、冬になったら一度見たいと思っているのですが、下見をかねて、足尾に行きました。登山の入り口は、大体分かった。登山靴と軍手は必携だろう。長袖、長ズボン、帽子は欠かせない。とは言え、比較的容易に登れる山のようです。慎重に行けば、危険はないだろう。
 写真は通洞の町から見た、簀子橋堆積場。実際に見えているのは、堆積場に通じるジグザグ道のある斜面です。



 通洞には、銅山観光施設があって、人形展示で、昔の銅山労働の様子を再現しています。


 通洞にある、変電所あと。



 上流の足尾地区に行くと、昔の精錬所などが残されています。
 下の写真は、精錬所あとで、3つある丸いものは、硫酸タンク。 

 煙突。

 労働者住宅。今は、空家。

 精錬所に続く鉄道は、今では、廃線になっています。


 精錬所上流の松木渓谷は煤煙のため禿山になったところ。今では、植林が少しづつ、続けられています。写真は、松木渓谷の入り口付近で、足尾ダムのあるところ。ここから先は、許可車両以外進入禁止。

デタラメ春樹2011年05月23日

 原子力安全委員会委員長の班目春樹先生が、海水注入で再臨界の危険性があると言ったとか言わないとか、話題になっています。班目先生は、「再臨界の可能性はゼロではありませんと申し上げた」「細野補佐官も、『再臨界の可能性』と『再臨界の危険性』がどれだけ違うか、どうもあんまりよくお分かりになってなかったみたいだ」と述べたそうです。

 何を言っているのだ。再臨界になれば、中性子線が放出されるのだから、人体に危険性があるに決まっているではないか。班目先生は、再臨界の可能性はあるけれど、再臨界が大規模に起こってチャイナシンドロームに至るとか、大爆発を起こすとか、そういう、大規模な危険性は無いと言いたかったのだろう。だったら、そういえば良いのに。
 『再臨界の可能性』があるならば、近くに原発労働がいたら、中性子線被曝の危険性があることになります。班目先生は、悪気があって発言したわけではないのだろうけれど、班目先生の発言を文字通り受け取ると、「原発労働者や、周辺住民が中性子線被曝しても、そんなことどうでも良いのだ」と、言っているように、私には聞こえてしまう。

 班目先生とは直接面識は無いのだけれど、かつて、お世話になったことがあるので、あまり悪口は言いたくないのですが、もう少し、まともな態度を取ってほしい。

 それにしても、良く分からないのは、初めから、ホウ酸水を注入しておけばよかったのに。再臨界防止のためには、ホウ酸水注入が常道のはず。
 
 5月15日のヨミウリオンラインによると、
 「東京電力は15日、福島第一原子力発電所3号機の原子炉で再臨界が起きないよう、原子炉の冷却水に、中性子線を吸収するホウ酸を溶かした上で、同日から原子炉への注水を始めたと発表した。1、2号機も今後、同じ措置を取る。」とのことです。再臨界防止のため、ホウ酸水を注入したけれど、たびかさなる注水で、ホウ酸濃度が低下したので、安全のための注入なのでしょう。

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