本の紹介2012年02月12日

北海道の歴史と文化 その視点と展開
北海道史研究協議会/編 北海道出版企画センター 2006.7.8

北海道の中世、近世、近代史に対して、この分野の27名の研究者による執筆。それぞれのテーマごとに1~2件の論文を記載している。

この中の、田端宏「幕領蝦夷地と場所請負制」(P67~P112)は、幕末期に場所請負制から幕僚期に変わり再び場所請負制に戻る過程のいきさつを詳述している。

高木崇世芝「江戸幕府国絵図作成と松前藩の対応」(P139~P156)は、慶長国絵図・正保国絵図・元禄国絵図・享保国絵図・天保国絵図などについて説明。正保国絵図では、松前地に比べ、蝦夷地・千島・樺太が小さく記載されているが、筆者は、これについて、松前藩は幕府へ提出する国絵図の作成に当たって、支配する面積を小さく見せるために、意図的に縮小して書いたとの見解を示している。

秋葉實「飢饉と米価から考察した場所請負制の功罪」(P157~P166)は、場所請負制によりアイヌが搾取されてゆく歴史の説明。

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