本の紹介 低線量汚染地域からの報告 ― 2012年10月24日

低線量汚染地域からの報告―チェルノブイリ 26年後の健康被害
本書は、今年、9月にNHKで放送された番組の書籍版。
チェルノブイリ原発から140kmほど離れた、ウクライナ・コロステンの状況を中心に、低線量被曝地域の健康被害状況を説明している。チェルノブイリ事故から25年以上たつのに、10代の子供の慢性疾患が非常に多い。放射能の直接聞影響かどうか、今のところ明確ではないので、日本をはじめIAEAなどでは、放射能の影響とは認めておらず、ウクライナ・コロステンの経験を考慮することなしに、福島では、汚染地域で居住し、多少セシウムを含んでいる食品も普通に消費されている。
昔、水俣病の原因がチッソの水銀汚染であることが医師たちの間でほとんど分かった後でも、政府やチッソは、なかなかそれを認めようとせずに、いたずらに患者を増やし続けたことがあった。福島は、どうなのだろう。