本の紹介-尖閣問題の核心2013年04月01日


矢吹晋/著『尖閣問題の核心―日中関係はどうなる』花伝社 (2013/01)

 日本政府は、尖閣諸島は日本の領土であり領有権問題は存在しないとの立場である。日中国交回復のとき、両国は、尖閣問題に触れることはしなかった。日中間で、尖閣問題を棚上げ合意したのか、もともと領有権問題は無いのか、両国の見解に相違がある。
 本書は、日中国交回復の経緯を丹念に調べ、棚上げ合意がなされたことを明らかにしている。また、尖閣問題に対して中国政府が何を問題としているのかを明確にしている。日本の主張は、かなりいい加減な政治宣伝であることを理解するために、本書は好適だろう。

 なお、本書の最後に、日中台3国の尖閣に対する主張を掲載されているが、主張の歴史的妥当性を考察するものではない。

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