本の紹介 千島は訴える ― 2013年05月19日

山県泰三/著 『千島は訴える 屈従の29年』 昭和48年(教文社)
古い本なので、あまり読む機会はないだろう。内容もあまり参考になるものではないので、紹介する意味はないかもしれないが、忘れないように書き留めておく。特に、読むことを薦めない。
著者は国後島元校長
本書は、①ソ連進駐、②漁船拿捕、③千島のいくつかの話、④北方領土返還主張関連 と 独立した話題が記載されている。
①のソ連進駐は、植内にソ連が進駐したとき、および、植内の住民が脱出したときの様子が、ノンフィクション小説風に書かれているが、どこが事実で、どこが想像で書いたものなのか区別が難しい。ただし、珍しい話なので、史実を知る上でも、一定の参考にはなるだろう。
②は戦後、国後島沖で不法操業で拿捕された船長の物語。①同様、どこが事実で、どこが想像で書いたものなのか区別が難しい。
漁船拿捕の話は、多数あるので、この本の記述が特に参考になることは少ない。
③はいろいろな小さな話が羅列されているが、特に、興味がもてる物はなかった。
④は不正確な知識と感情で北方領土問題に対する主張を行っているようで、今となっては、参考になるところは少ないだろう。