本の紹介 2冊2013年06月16日

特に勧めるわけではないけれど、一応書いておきます。
   
  
『百七通の軍事郵便』山口ひとえ/著  (2007/7/1) 文芸社
 

 
 著者の父親が太平洋戦争中の外地(マライ・フィリピン・南方・ビルマなど)から送った軍事郵便の文面を
そのまま記載している。昭和十六年から、昭和20年までであるが、最後に出された軍事郵便は昭和20年2月。そ
の後、戦線は厳しくなり敗戦にいたるわけだが、この期間の郵便はない。著者の父親は、復員したそうである
が、終戦後の復員なのか、終戦以前の復員なのかも書かれていない。
  
 南方戦線では、終戦後、連合国の俘虜となり、強制労働に従事したものも多い。ハーグ条約の規定では、戦争俘虜に
は、俘虜郵便を差し出す権利が与えられているが、連合国俘虜には条約上の俘虜の権利が与えられなかった場
合もある。さらに、俘虜郵便の代わりに、被武装解除軍人郵便を差し出したケースもある。
 本書は、終戦前の2月に終了しているため、このような話はない。
  
  
『突撃!貧乏ライター戦記 ルポ・メルトダウンから尖閣、生活保護まで』 岸川真/著 (2013/5/10) 宝島社
(宝島社新書)

  
 いろいろなことの取材記。もう少し対象を絞って、取材を重ねるなり、調査するなりして、もっとしっかり
したものにしたほうが良かったように思う。

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