放射能レンガ ― 2013年11月11日
人形峠のウラン残土は放射能を帯びているので、廃棄処分も大変だ。そこで、レンガに加工して一般販売を行った。大量に使われた場所は、茨城県大洗市の大洗研究開発センター、東海村の東海研究開発センターなど、関連施設で数十万個単位で使われている。人形峠環境技術センターの歩道にも、多数の放射能レンガが使われている。また、鳥取県・三朝町の三朝温泉入口の国道沿いには2万個の放射能レンガを敷き詰めたキュリー公園が作られた。
普通、レンガは焼き固めるが、人形峠の放射能レンガは、コンクリートで固めただけなので、屋外で使ったものは、すでにボロボロに壊れかかっている。人形峠ウラン残土は特別な処分場で処分する必要があるが、放射能レンガは、放射性廃棄物ではないため、一般ゴミとして処分され、環境にウランが流出する恐れがある。早めに壊れ、ウランが環境に流出して、回収不能になるように、壊れやすいレンガを作ったのだろうか。
屋内のレンガはしっかりしているけれど、三朝町・キュリー公園や、人形峠環境技術センターの歩道の放射能レンガは、かなり傷んでいた。そのうち、撤去して、環境に廃棄することになるのだろうか。キュリー公園の壊れた放射能レンガのクズが、あたりに散乱していた。
今のところ、それほど粉々ではなく、粉塵が立つほどではないが、今後、このままにしていたら、粉塵になるほど粉々になるかも知れない。そうなったら、ウラン粉塵を吸い込むことになるだろう。一旦、肺に入ったウランは、生涯被曝を続けることになるので、健康被害の恐れが生じる。三朝温泉には、行かないほうが良いかな。
写真は、三朝温泉入口にある、キュリー公園。