本の紹介-向かいあう日本と韓国・朝鮮の歴史 近現代編 ― 2015年07月23日

『向かいあう日本と韓国・朝鮮の歴史 近現代編』歴史教育者協議会・全国歴史教師の会/編 大月書店(2015/1)
タイトルを見ると、日本・韓国の近代史教科書のような雰囲気であるが、内容はだいぶ異なる。
本の主要テーマは、日本と関係した韓国・朝鮮の近現代史であって、日本の歴史は少ない。また、通史ではなく、テーマを取り上げた記述になっているので、時代が前後することも多く、あらかじめ近代韓国史の多少の知識がないと、理解しにくいところもある。記述も、特定の人物を取り上げて、その人を通して、時代を理解させるところがあり、日本の歴史教育に慣れた者にとって、多少の違和感を感じる。
日韓の歴史学者・教育者による記述であるため、北朝鮮の視点はない。また、日本・韓国の視点に偏っていることはないが、韓国の歴史が記述の中心であるため、韓国寄りに感じる人も多いだろう。
いずれにしても、日本に関連した韓国・朝鮮史や、韓国・朝鮮史を通して日本史を理解しようとするためには、有益な本だ。
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