本の紹介‐南千島探検始末記2016年01月12日

 
ワシリー・ゴロウニン/著、徳力真太郎/訳『南千島探検始末記』 同時代社 (1994/01) 
 
 19世紀初め頃、ゴロウニンを艦長とするディアナ号は、ロシア極東海域の精密測量を行った。中部千島の松輪島から南下してウルップ島、エトロフ島、シコタン島を調査し、クナシリ島を調査したときに、日本人役人は偽計を用いてゴロウニンを逮捕した。
 ゴロウニンは、その後、2年3か月間、松前藩に投獄された。
 
 本書の前半は、千島測量の記録。千島に属する各島の経度・緯度を記録するとともに、自然状況や居住するアイヌの人たちの様子が記される。千島の正確な地図が出来上がった経緯がわかる。
 後半は、逮捕されたいきさつが詳しく記されている。
 逮捕後の監禁の時期についての記述は本書にはない。こちらは『日本幽囚記 上中下(岩波文庫)』などとして出版されている。

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