児童ポルノって何だろう ― 2017年02月22日
法律によると、児童の性行為等を扱ったもののほかに、次のものが児童ポルノとされている。
「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの」
普通の大人ならば、児童の裸体を見ても「性欲を興奮・刺激」されることはないだろうから、どういう意味なのか分からない。この条文は、変態・ロリコン人間向けの話なのだろうか。
川口市立図書館で閲覧できる本の中に、下記の写真があった。(早川タダノリ/著 『「愛国」の技法』青弓社 )。これは、昭和17年頃撮影された、新潟県・市之瀬国民学校の授業風景で初出は当時のアサヒグラフのようだ。
上の写真では、「はずかしそうに乳房を露出している少女の写真」と見る人もあるだろう。この写真は右側が少しカットされているが、(アサヒグラフわれらが100年 1968.9.)の写真には、他にも乳房を露出した女子児童が写っている。以下に、右下部分を掲載する。雑誌の見開き2ページにわたっているので、ページの継ぎ目のスキャンがうまくできなかった。後ろの女児は堂々と乳房をさらけ出していて、恥じらいは感じられない。
アサヒグラフにはもう一枚同じような写真がある。この写真は(宮崎鏡/著『少女愛』作品社)にも掲載されていて、この本も川口市立図書館でだれでも閲覧できる。この写真も市之瀬国民学校の授業(勤労奉仕)風景のようだ。
下の写真は、写真週報・第180号(昭和16年8月6日)に掲載されていたもので、当時の国民学校の乾布摩擦の様子。写真週報は国立公文書館・アジア歴史資料センターで公開されているので、だれでも閲覧可能。
https://www.jacar.go.jp/shuhou/shiryo.html
公立図書館や国立公文書館でだれでも閲覧できる写真が違法な児童ポルノのはずはない。小6女児が乳房をさらけ出している写真は児童ポルノには該当しないのだろうか。それとも、古い写真だと児童ポルノではないのだろうか。
児童ポルノの問題はさておき、戦時中はおかしな教育が行われていたものだ。どういう理由で少女に乳房を露出させるのだろう。そういうことが好きな校長が「天子様のからだです、大事にします鍛えます」と言わせて女児を裸にしていたのだろうか。