東工大の数学入試問題2017年03月06日

 東工大は易しい年とそうでない年があって難易度が一定しない。今年は難しめの年だった。特に、問4(2)は考えにくい。問1はこのような問題に慣れていると容易だが、しっかり受験勉強をしていない人には難しいだろう。問5は典型的な問題なので、完答できるようにしたい。そういうことで、問1、問4、問5を書きます。
       
 
問1   
          
落ち着いて考えれば難しくない。
           
12=2^2×3なので、
N=2^n×3^m あるいは N=2^n×3^m×M (Mは2,3と互いに素な5以上の整数)
         
最初に、N=2^n×3^mとすると、Nの約数の個数が12なので、(n+1)(m+1)=12 (n≧2,m≧1)
このうち、約数が小さいほうから7番目が12になるものは、N=96,108
         
N=2^n×3^m×M(Mは2,3と互いに素な5以上の整数)とする。
Mが素数でn=2,m=1の時はNの約数は12個で、そうでないときはNの約数は24個以上。
よって、Mは素数でn=2,m=1。
このうち、約数が小さいほうから7番目が12になるものは、N=84,132
     
小さい順に書くと N=84,96,108,132
    
    
問4
    
(1)は漸化式を立てれば答えにたどり着く。難しくないので、(1)は落としたくないだろう。
(2)は考えにくい。わたくしの解答例の書き方では、高校の範囲外かもしれない。高校の範囲内にするには、確率ではなくて個数で書けばよい。
        
(1)
*を満たすもののうち、n番目がcの確率をc(n)、cでない確率をa(n)と書く。
P(n)=c(n)+a(n)
c(n+1)=(1/3)a(n)  ・・・(a)
a(n+1)=(2/3)c(n)+(2/3)a(n)・・・(b)
a(1)=2/3  a(2)=2/3  となる。
      
(a)(b)より、次式が成立する。
a(n+1)=(2/3)a(n)+(1/9)a(n-1)
よって、
P(n)=c(n)+a(n)=(1/3)a(n-1)+a(n)
    =tα^n+sβ^n
 ただし、α=(1+√3)/3  β=(1-√3)/3
   t=(6+2√3)/6   s=(3-2√3)/6
      
(2)
*を満たすもので7番目がcのものは、8番目がcでなくて、9番からn番は連続するcがない。
このため、*を満たすもので7番目がcのものの確率S1は、次式となる。
S1=C×P(n-8) 
ここで、Cは先頭から8この中で、*を満たし7番目がcで、8番目がcでない確率。
      
次に、*を満たすもので7番目がcで10番目がcのものは、7,10番がcで、8,9,11番がcでなくて、12番からn番は連続するcがない。
このため、*を満たすもので7番目がcで10番がcの確率S2は、次式となる。
S2=C×(2/3)×(1/3)×(2/3)×P(n-11) 
      
よって、求める確率Q(n)は次式となる。
Q(n) = S2/S1 = (4/9)×P(n-11)/P(n-8)
    
nが大きいとき、 |(1+√3)^n| >> |(1-√3)^n| であることに注意して、次式となる。
Q(n)→(4/9)×{3/(1+√3)}^3=3√3-5
      
     
  
問5
    
典型的な練習問題。完答できるようにしたい。
      
(1)判別式が負なので、-2<c<2
  これが十分条件であることを示すのは容易。
      
(2)F(Z)=0の時、Zの複素共役も解であることを示せばよい。
  詳細省略
      
(3)a=c1+c2   b=c1×c2+2 となる。
  このような、c1,c2が、-2<c1<2、-2<c2<2 に存在する条件を求める。
b≦(1/4)a^2+2    b>2a-2    b>-2a-2  -4<a<4  の範囲です。



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