本の紹介―反知性主義と新宗教2017年03月15日

     
島田裕巳/著『反知性主義と新宗教』 イースト・プレス (2017/2)
    
「論理性」「知性」を嫌い、実利能力を信頼する風潮が、アメリカではトランプ大統領を誕生させた。同様な風潮は日本でも見られる。本書は宗教学者・島田裕巳による日本における「反知性主義」の解説。
 本書では、最初にアメリカの状況に基づき「反知性主義」とはなんであるかを説明した後、日本の状況として「日本会議」「創価学会」「日本の新興宗教」が反知性主義であることを説明している。
     
 でもね、新興宗教は、知的レベルの低い人たちを対象に、論理ではなくて、目先の利益を教え込むことで、金を集めるのが常なので、反知性主義は新興宗教の本来の在り方のように思える。日本会議も、その出自は生長の家などの新興宗教や神社本庁が主体となっているので、反知性主義なのは、言わずと知れたことだろう。
 安倍政権を支えている大きな勢力は「日本会議」と政権与党の「公明党・創価学会」であり、このいずれもが、反知性主義であることは間違いない。このため、安倍政権は反知性主義的傾向が強いとも考えられ、したがって、日本における反知性主義を理解しておくことは意味のある事だとは思う。

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