本の紹介-北千島冒険紀行2017年10月12日

  
阿部幹雄/著 『北千島冒険紀行』 山と溪谷社 (1992/8)
  
 ちょっと古い本です。
 ソビエト崩壊直前の1990年に、北千島アライド島、ポロムシル島のスキー登山記録。
  
 当時、ゴルバチョフのグラスノスチによって、これまで入域禁止だった地域に外国人でも入れるようになった。しかし、現場の人たちは、手続きに慣れていないので、許可を取ることに相当の苦労があったようだ。本書は、スキー登山記であるが、記述の内容は入域手続きが困難だったことなどが多い。また、サハリンやホロムシルで滞在した時の様子なども詳しく、ソ連崩壊期の僻地混乱の様子や、日ソ合弁会社の活動を知る貴重な記録になっている。
 登山記としてみると、記述はあっさりとしていて、なんとなく物足りなさを感じる。アライド富士の標高は2300m程度とたいしたことないので、登山自体には、さほど困難はなかったのだろう。

* * * * * *

<< 2017/10 >>
01 02 03 04 05 06 07
08 09 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

RSS