東京医科大の入試不正問題-順天堂大学医学部2018年09月06日

 東京医科大の入試不正問題を受け、文部科学省が全国にある国公私立81大学の医学部医学科の入試状況の調査結果を公表した。毎年、6~7割の大学で、女子合格率が低かった。
 数学がかなりできる受験生の男女比を比べたら、男子の方が多いだろうから、数学が重要科目の学部で男子の合格者数が多くなるのは当然のことだ。たとえば、工学部は数学中心の受験になるが、数学が得意でない受験生が工学部を受験することはあまりないので、合格者数は男子が多いが、合格率の男女比に大きな違いはない。しかし医学部は、数学があまり得意でない受験生でも、医者志望のことがあるので、女子合格率が低くなることは理解できる。
 文部科学省の調査によると、男子合格率が一番高かったのは順天堂大学医学部で1.7倍になる。数学の入試問題に男子が有利になる特徴でもあるのだろうかと思って、2018年の順天堂大学医学部の数学入試問題を解いてみた。問題は大問3問。問1、問2は普通の問題で、特に難しくもなく易しくもない。問3は受験生をオチョクッテいるのだろうか。易しすぎて話にならない。進学校の定期テストならば、赤点を出さないための点やり問題レベル。この問題では男女差はつかないだろう。順天堂大学医学部合格率に男女差があるのは、数学入試問題の質ではなくて、別な要因があることは間違いないだろう。

順天堂大学医学部2018年 数学入試問題
問3
(1)三角形ABCに対して、(AB) ⃗=a ⃗、(AC) ⃗=c ⃗ と置く。この三角形ABCの重心Gが3つの中線の交点として与えられる。このことから (AG) ⃗をb ⃗とc ⃗で 表す式を導け。
(2)辺BCの中点をDとしたとき、内積(DA) ⃗∙(DG) ⃗をb ⃗、c ⃗の大きさ|b ⃗ |、|c ⃗ |およびb ⃗、c ⃗のなす角θ で表せ。
(3)三角性ABCにおいて、重心と外心が一致する必要十分条件を与えよ。

解答の方針
(1)『 (b ⃗+c ⃗)/3 に決まっている』では答えにならないので、中線上の点を2つのベクトルで表して、2つの中線の交点が一致することから導く必要があるでしょう。
ABの中点とCを結ぶ線分と、ACの中点とBを結ぶ交点を求めて、それがBCの中点とAを結ぶ線分上にあることを示すと計算が楽です。
(2) 問題文通りに処理すればよい
(3) AG,BG,CGの3つのベクトルの大きさの2乗が一致することから、|b ⃗ |=|c ⃗ |およびcosθ=1/2を導くと、正三角形であると言える。

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