本の紹介―大乗仏教2019年02月20日

佐々木閑/著 『大乗仏教 ブッダの教えはどこへ向かうのか』 NHK出版 (2019/1)

 京都大学工学部出身の仏教学者による大乗仏教の解説書。青年と講師の対談の形で記述されている。
 大乗仏教は釈迦の教えとはかなり異なっていることや、大乗仏教の中にはいろいろな宗派があり、教えも大きく異なっている理由が理解できる。本書は、一般の読者を対象としたもので、文章も平易で、仏教や宗教の特別な知識なく容易に読み進めることができる。

 本書第1章では、釈迦の仏教がどのような理由で大乗仏教へ変質したのかを説明する。そのあと、第2章以下、般若経・法華経・浄土教・華厳教・密教と大乗仏教の主要な宗派についてその起こりや宗旨を簡単に説明する。最後に、大乗涅槃経の教えがヒンズー教に近いことを説明し、インドで仏教がほぼ消滅した理由を説明している。

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