東北大学理系数学入試問題2019年02月27日

 10年ほど前の東北大学には難しい問題が出題されたが、近年はそのようなことはない。今年も、難問奇問はなかったので解答しやすかったと思う。
 ただし、問題3(3)は高校の範囲では難問かも知れない。大学教養の範囲だったら極めて容易な問題。出題者が、高校の範囲を理解していなかったのではないだろうか。

問題1
易しすぎて、見落としがないか心配です
(解答の概要)
x1=2nπ  x2=(2m+1)π 
とすると、2つの接線の交点のy座標は、y=kπ+π/2 となる。ここで、kは任意の整数。

問題2
aが1より大きいか小さいかによって分ける必要がある。面倒な感じがするが、簡単
(1)a>1のとき、x=9,10,11
a<1のとき、x=7
(2)a>1のとき、n<x<2nを満たす整数xで、(x-n)^2>2n-xを満たすものがあるnの条件を求める。
  答えは、n≧3
 a<1の時も、おなじく、n≧3となる。


問題3
(1)
a>0のとき、xn≧a>0であるから、x(n+1)≧xn+a^2
よって、xn>(n-1)a^2
すなわち、xnは発散する。
(2)
f(x)=x+x^2とすると、-1<x<0のとき、-1<f(x)<0がなりたつ。
よって、題意は成り立つ。
(3)
大学教養だったら、以下の書き方でOKですが、高校数学ではどうすればいいのだろう。
xnは単調増加関数である。(2)から有界なので、xnは収束する。
収束値をxとすると、x=x+x^2が成り立つので、x=0

問題4
問題文の通りに解答すればよいので易しい
(1)(2)(3)解答省略
(4)
[(ax+b)^2]=2abx+B-A (ただしA=a^2,B=b^2) であるから、
[(ax+b)^4]=4ab(B-A)x+(B-A)^2-4AB
すなわち、4ab(B-A)=0 かつ (B-A)^2-4AB=-1となる。
よって、A=B=1/2
すなわち(a,b)=(1/√2,1/√2),(1/√2,-1/√2),(-1/√2,1/√2),(-1/√2,-1/√2)


問題5
(1)
最初の積分区間を[-1,0]と[0,1]に分けるのだけれど、これに気が付かないと無理です。出題者の意図を忖度すれば容易に正解につながる問題です。
(2)
定積分の意味が分かっていればどうってことないでしょう。でも、計算がごちゃごちゃする。
exp(x),1/{1+exp(x)},exp(x)/{1+exp(x)}の[-1,1]区間での定積分はできるよね。

問題6
問題文を読んでいません

名古屋大学理系 数学入試問題2019年02月27日

この大学は時々難しい奇問が出るが、それ以外は、それほど難しい問題ではなかった。でも、今年は、ちょっと様相が違う。奇問はないけれど、オーソドックスな骨のある問題です。特に問1は方針は明らかだろうけれど、計算量が多くて大変だったと思う。
問4も考えにくい。
問3は落ち着いて考えればできるだろうけれど、易しくはないです。

問1
こういう問題はテキストで書くのが大変なので割愛します。
(1)
このヒント要るのかなー。ヒントがないとこの問題ができないようでは(2)は無理なのではないだろうか。
もし、ヒントがない場合はt=sinθとおくと、2/(1-t^2)=1/(1-t) + 1/(1+t) の積分になります。
(2)
この手の問題は、類題を解いた経験がないと難しい。「あなたは、受験勉強をきちんとしていましたか」と聞いているような問題です。
(3)
数3をしっかり勉強していないと正解にたどりつかなかったかもしれない。z軸に垂直な平面による切り口を考えるようにとの指示があるので、その通り解く問題です。

問3
n=m^2+k=(m+p)^2 (1≦k≦2m) とする
題意から、0.01<p<0.1が求める値。
m^2+k=(m+p)^2よりk/m=2p+p^p/m
すなわち、0.02+0.0001/m<k/m<0.2+0.01/m
よって、0.02m+0.0001<k<0.2m+0.01 となる。
これを満たす(m,k)の組は、
(m,k)=(5,1),(6,1),(7,1),(8,1),(9,1),(10,1),(10,2),(11,1),(11,2),(12,1),(12,2)・・・
(1) 26
(2)145

問2、問4 解いていません

大阪大学理系 数学入試問題2019年02月27日

例年難しい問題が出るのだけれど、今年も難しい問題が出題された。それだけではなく、どの問題も易しくなかった。今年の旧七帝大のうちで一番難しかったのは大阪大学だ。


問1 方針は問題ないが、(3)の処理が数学に慣れていないと難しい
問2 ちょっと難しい
問3 典型的な問題なのだけれど、(3)に場合分けが有って面倒
問4 これは難しい
問5 解いていないけれど、難しい雰囲気ではない

問1 (3)は結構大変
(1)
普通に微分すればf'(X)<0がわかる。
(2)
不等式の左側はf(a)≧f(b)と同じなので、(1)から成り立つ。
不等式の右側はexp(-t^2/2)≦exp(-a^2/2)から。
(3)
(2)を使えばよいことはだれでもわかるでしょう。
exp(-n/2)/(n+1) - 2exp(-2n)/(4n+1) ≦In≦exp(-n/2)
対数をとって、次式となる。(左辺が正であることを言う必要がある)
-n/2+log(1+n)+log(1-A)≦log(In)≦-n/2
ただし、A=1-2(n+1)/(4n+1)×exp(-3n/2)
n→∞のとき、(1/n)log(1+n)→0,log(1-A)→0であるから、
(1/n)log(In)→-1/2

問2
この問題は出題者の意図がよくわからない。

出題者はz(n)-z(n-1)=-w{z(n-1)-z(n-2)}により、ベクトルの回転の問題であるとしたかったのだろうか。(1)を試行錯誤する過程で、それをつかむようにとの意図に思える。
しかし、znは簡単に求められて、
zn=(1-u^n)/(1-u) u=-w   (u≠1)
zn=n (u=1のとき)
となるので、(2)(3)はこのほうが見通しが良い。
(1)(2)
省略
(3)
w^63=-1となるような角度のうち、w≠-1を求める。
63×a=(2n+1)(3+b) が成り立ち、a=(2m+1)(3+b)とならないものを探す。
b=1のとき、なし
b=2のとき、なし
b=3のとき、a=2
b=4のとき、a=1,3,5
b=5のとき、なし
b=6のとき、a=1,3,5
以上から求める確率は7/36


問3 
典型的な問題なのだけれど、(3)に場合分けが有って面倒。
s+t=x st=y とするとき、u^2-xu+y=0が実数解をもって、その2乗和が6以下であるということが必要十分条件である。s^2+t^2=x^2-2yに注意。
(1)判別式が負になるので、領域の点ではない。
(2)x^2-4y≧0 x^2-2y≦6の範囲。
(3)y軸周りの回転なら楽なのに。
 ±√12の区間を±2,±√6で分けて考える。

問4 難しい 。減点されないように論理をどのようにまとめて解答を仕上げるのか。
 
(1) これは数学的帰納法により容易。
2つの自然数p,qが既約の時、p,p+qやp+q,qは既約なので、もし、n段目の数の分子、分母がすべて既約ならば、n+1段目の数の分子、分母はすべて既約となる。
1段目の数の分子、分母は既約なので、すべての段の数の分子、分母は既約である。
 
(2)
2つの自然数p,qが既約でp>qの時、p,p-qやp-q,qは既約であることを使う。
p,qが既約でp/qが樹形図に現れなかったとする。p+q=nとする。
p<qのとき。p/(q-p)は樹形図に現れていないが、分母と分子は既約である。
p>qのとき。(p-q)/qは樹形図に現れていないが、分母と分子は既約である。
新たに作った樹形図に現れていない既約分数の分子と分母の和をmとすると、m=pまたはm=qとなる。いずれにしても、m<nが成り立つ。
よって、樹形図に現れていない既約分数があった時は、分子と分母の和がより小さい既約分数で樹形図に現れないものが存在することになる。
この操作は、p,qは既約で、p=qになるまで繰り返し行うことができるので、結局p=1,q=1が樹形図に現れないことになって矛盾する。
 
(3)この解答も(2)と同様にする。
p,qが既約でp/qが樹形図に2度以上現れたとする。p+q=nとする。
p<qのとき。p/(q-p)は樹形図に現れているが、p/qが2度以上現れているので、p/(q-p)も2度以上表れている。p>qのとき。(p-q)/qは樹形図に現れているが、p/qが2度以上現れているので、(p-q)/qも2度以上表れている。
新たに作った既約分数の分子と分母の和をmとすると、m=pまたはm=qとなる。いずれにしても、m<nが成り立つ。
よって、樹形図に2度以上現れている既約分数があった時は、分子と分母の和がより小さい既約分数で樹形図に2度以上現れているものが存在することになる。
この操作は、p,qは既約で、p=qになるまで繰り返し行うことができるので、結局p=1,q=1が樹形図に2度以上現れることになって矛盾する。
 
(4) (2)ができていれば難しくはない。
最初に、逆に考える。
19/44←19/25←19/6←13/6←7/6←1/6←1/5←1/4←1/3←1/2←1/1
なので、11段目。
次に順に考える。
1/6は一番左側。
7/6は左から2番目。
13/6は左から4番目。
19/6は左から7番目。
19/25は左から15番目。
19/44は左から29番目。

注)(2)は最初、以下のような解答を考えた。
有理数全体に対して、次のように順序をつける。
有理数を既約分数でp/qと表したとき、p+qが小さいほうを先にする。
p+qが同じときはpが小さいほうを先にする。
このような順序により、有理数の全体に順序をつける。
樹形図に入らない有理数のうちで、順序が最小のものをp/qとする。
このとき、p=qではないので、p/qより順序が小さく、樹形図に入らない有理数が存在する。
よって、p/qが最小の順序であることに矛盾する。
この解答だと、高校の範囲を逸脱するかもしれないので、少し変更しました。
この問題は、大学の集合論の知識がないと、なかなか正解が思いつかなかったかもしれない。
 
 
問5
解いていません

旧帝大の数学入試問題の難易度2019年02月27日

旧七帝大の2019年数学入試問題を解いてみた。難易の順番をつければ、こんな感じかな。

阪大
名大
東大、京大、北大
九大、東北大

人によって、得意不得意があるし、合格するに何点必要なのかにもよるので、これが入試の難易度と言うわけではありません。

どの大学も、早慶に比べると、かなり難しい。

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