2019年、早稲田大学理工の数学入試問題2019年02月21日

2019年の早稲田大学理工の数学入試問題を解いてみた。難易度は例年並かな。教科書だけで十分とは言えないけれど、難しい問題をたくさんこなしていないといけないというわけでもない。上位国立大よりは易しい。同志社よりは難しい。慶応理工と比べたら、同程度の難易度かな。

それから、問3はガウス記号を含む極限の問題。でも、落ち着いて考えれば、ガウス記号はハッタリだとわかるだろう。受験勉強に慣れていれば、一瞬で回答方針がわかる問題だ。

参考に問2の問題と解答を示す。ただし、テキストで書くために、問題の表現を若干変えている。


問題:
nを3以上の整数とする。面積1の正n角形の周の長さをLとするとき、以下の問に答えよ。
(1) L×Lをnで表せ。
(2) n→∞のとき、Lの極限を求めよ。
(3) Lはnに関して単調減少となることを示せ。

解答:
(1)
半径rの円に内接する正n角形の面積 Sは次式となる
S=n×r×r×sinθ×cosθ θ=π/n

半径rの円に内接する正n角形の周長 Lは次式となる
L=2n×r×sinθ θ=π/n

S=1 であるから、L×L=4n×tan(π/n)

(2)
L×L=4n×tan(π/n)=4πtanθ / θ →4π(n→∞,θ→+0)
よって、L→2√π(n→∞)

注)n→∞のときは、円になるので、面積1の円の円周を求めればよい。

(3)
f(θ)=tanθ / θ とする。ただし0<θ<π/2
f'(θ)=(θ-sinθ×cosθ) / (θcosθ)^2 > 0 
なぜなら、0<θ<π/2のとき、θ>sinθ>0 0<cosθ<1
よって、f(θ)はθに関して単調増加なので、
L×L=4πf(θ)はnに関して単調減少となる。
以上で題意は示された。

本の紹介 -アイヌ文化成立史2019年02月23日

  
宇田川洋/著『アイヌ文化成立史』北海道出版企画センター (1988/10)
  
出版が古いので、今となってはあまり読む機会はないかもしれない。
  
先史時代からアイヌ文化成立までの北海道の歴史の主に考古学の立場での解説。土器の解説が多い。
縄文時代あるはそれ以前が全体の半分を占める。後半で、続縄文(鉄器)文化、擦文文化、オホーツク文化、アイヌ文化の説明がなされる。

東京大学理系 数学入試問題2019年02月26日

今年の東大理系の数学入試問題は例年に比べ易しかったと思う。
問1、問2は教科書+αの勉強でできただろう。これができないなら、早慶だって怪しい。
問4、問5は問題自体よりも、減点されない答案の書き方に戸惑った受験生がいたかもしれない。もっとも、東大なのだからこのぐらいできて当然かな。
問6は条件3をフル活用することができないと不可能。こういう問題は、受験勉強をこなしていないと無理だと思う。


問1
t=1+x^2とおけば容易でしょう

問2
AP=xと置いて、DR/AQをxで表すこと、および、xの取りうる範囲を考えれば、あとは容易

問3
問題文が長いので読んでいない

問4
(1)
5n^2+9=5(n^2+1)+4から最大公約数は1,2,4のどれか。nの奇数偶数によって、dn=2,1となる。
(2) ほとんど自明だけど、減点されないようにどうまとめるか

問5
(1)(2)ほとんど自明
(3)a=1,b^2=cos1は自明でしょう。aは(2)を使って、減点されないようにまとめるのだけれど、ε,n法を使わないでどのように書くのか、私にはわからない。
cはan^n-b={an^(2n)-b^2}/{an^n-b}
ここで、an^(2n)=an×cos(an)であるから、
{an^(2n)-b^2}/{an-a}=(xcosx-cos1)/(x-1) ただしx=an
とすればよい。

問6 やや難しい
(1)全部が複素数の時は、2個ずつが複素共役になるので、αβ+γδは実数になる。全部が実数の時は、αβ+γδは実数。よって条件3から題意は示された。
(2)
・互いに共役な複素数解が純虚数の時
  α+β+γ+δ=2であるから、4つの解はp,2-p,ri,-riと書ける。
  方程式の2次係数がゼロであるから、αβ+αγ+αδ+βγ+βδ+γδ=0
  よって、p(2-p)=-r×rとなる。
  方程式の1次係数が-2aであるから、a=r×rとなる。
  b=αβγδ=p(2-p)r^2=-a^2
・互いに共役な複素数解が純虚数でない時
  4つの解はp,-p,1+ri,1-riと書ける。
   同様にして、-p^2+1+r^2=0,a=-p^2,b=-a^2
(3)は(2)ができていれば容易



<問題>
 
第1問
省略
 
 
第2問
一辺の長さが1の正方形ABCDを考える。3点P,Q,Rはそれぞれ辺AB,AD,CD上にあり,3点A,P,Qおよび3点P,Q,Rはどちらも面積が1/3の三角形の3頂点であるとする。
DR/AQの最大億最小値を求めよ。
 
 
第3問
省略
 
 
第4問
nを1以上の整数とする。
(1)n^2+1と5n^2+9の最大公約数dnを求めよ。
(2)(n2+1)(5n^2+9)は整数の2乗にならないことを示せ。
 
 
第5問
以下の問いに答えよ。
(1)nを1以上の整数とする。xについての方程式
x^(2n-1)=cos(x)
は,ただ一つの実数解anをもつことを示せ。
(2)(1)で定まるanに対し,cos(an)>cos1を示せ。
(3)(1)で定まる数列a1,a2,a3,……,an,……に対し,
an→a(n→∞)
an^n→b(n→∞)
(an^n-b)/(an-a)→c(n→∞)
とするとき、a,b,cを求めよ。
 
 
第6問
複素数α,β,γ,δおよび実数a,bが,次の3条件をみたしながら動く。
条件1:α,β,γ,δは相異なる。
条件2:α,β,γ,δは4次方程式z^4-2z^3-2az+b=0の解である。
条件3:複素数αβ+γδの実部は0であり,虚部は0でない。
(1)α,β,γ,δのうち,ちょうど2つが実数であり,残りの2つは互いに共役な複素数であることを示せ。
(2)bをaで表せ。
(3)複素数α+βがとりうる範囲を複素数平面上に図示せよ。

北大理系 数学入試問題2019年02月26日

2019年、北大理系数学入試問題を解いてみた。

問1は易しい。
問2は易しいのだけれど、論考に慣れていない受験生は大変だったかもしれない。もっとも、この問題ができないで、北大理系を受験するなどおこがましい。
問3は北大にしては計算が若干多かった。問4は問題文を読んでいない。
問5は北大にしては計算量が多い。それに、定積分の意味が分かっていないとこの問題はできない。
そういうことで、北大は例年に比べて難化した。

問2はこんな感じ。
(1)nが偶数のときと奇数の時に分ければよい。
(2)anが8で割り切れるときはnが8の倍数かn+1が8の倍数であることを言って、このとき、a(n+3)は8の倍数でないことを言えばよい。
(3)nがpの倍数のときと、n+1がpの倍数のときにわけて、この時ともにa(n+3)はpの倍数でないことを言う。
(4)(3)から、dn=2^m×3^kと表せる。(2)からm≦2となる。(2)と同様にして、dnは9で割り切れないことが示せるので、k≦1である。よって、dn≦12。n=8,12などが、dn=12となる例。

京都大学理系 数学入試問題2019年02月26日

京都大学は時々突拍子もなく難しい問題が出題されるが、今年はそんなことなかった。でも、決してやさしくない。難易度は例年並かな。

問1は小問三問。受験勉強に慣れていないとできないけれど、慣れていれば定石通りでそれほど難しくはない。
問2は考えにくいかもしれない。問3は普通にやればで正解にたどり着く。
問4,5は解いていない。
問6は京大らしい変な問題だけど、普通に極座標表示すれば、どうってことはない。

問2
こういう問題は考えていてもわからない。nにいくつかを入れてやってみると正解にたどり着く。
n=0,1,2,とやって、n=-1,-2,-3,-4とやってみるとわかる。
f(n)とf(n+1)のどちらかは必ず偶数であることを使う。
答えはn=-3,-2,-1,0


問3
座標平面上のどの位置にA,B,C点を置くのかによって、計算量が変わってくる。ACをy軸にとると「やや易」、BCをx軸にとると「やや難」になる。

A(0,0)、C(0,c)、B(a,b) とする。このとき、P,Qの座標は以下のようになる。
Q(0,c(1-t)) P(at,bt+c(1-t)^2)
Pの軌跡は次式となる。
x=at,y=bt+c(1-t)^2 0<t<1
すなわち、y=(c/a^2)x^2+((b-2c)/a)x+c  0<x<a
一方BCの式は y=((b-c)/a)x+cであるから、
f(x)=-(c/a^2)x^2+(c/a)xとするとき、求める面積は
f(x)を0からaまで積分した値である。
すなわち、ac/6
三角形の面積はac/2であるから、求める値はS/3。
 
 
 
<参考  問題>
 
問1
次の各問に答えよ。 
(1)
0<θ<π/2とする。cosθは有理数ではないが,cos2θとcos3θがとも
に有理数となるようなθの値を求めよ。ただし,pが素数のとき,√pが有
理数でないことは証明なしに用いてよい。
(2)
省略
  
問2
f(x)=x^3+2x^2+2。|f(n)|と|f(n+1)|がともに素数となる整数nをすべて求めよ。
  
問3
 鋭角三角形ABCを考え,その面積をSとする。0<t<1をみたす実数tに対し,線分ACをt:1-tに内分する点をQ,線分BQをt:1-tに内分する点をPとする。実数tがこの範囲を動くときに点Pの描く曲線と,線分BCによって囲まれる部分の面積を,Sを用いて表せ。
  
問4
 1つのさいころをn回続けて投げ,出た目を順にX1,X2,…,Xnとする。このとき次の条件をみたす確率をnを用いて表せ。ただしX0=0としておく。
条件:1≦k≦nをみたすkのうち,X(k-1)≦4かつXk≧5が成立するようなkの値はただ1つである。
  
問5
 半径1の球面上の5点A,B1,B2,B3,B4は,正方形BIB2B3B4を底面とする四
角錐をなしている。この5点が球面上を動くとき,四角錐A,Bl,B2,B3,B4の体積の
最大値を求めよ。
  
問6
 iは虚数単位とする。
   (1十i)^n十(1-i)^n>10^10
 をみたす最小の正の整数nを求めよ。
常用対数表は次ページにある。(省略)

九州大学理系の数学入試問題2019年02月26日

近年、九大は若干難しくなっている。今年も近年並だろうか。早慶よりも難しい。教科書中心の勉強では無理だろう。

問1
 普通に積分すればいい。sin2の積分は倍角の公式を使うこと、xsinの積分は部分積分を使うことを知っていれば迷うことはないだろう。

問2 九大にしては(1)の論証が難しい。
(1)
f(x)をn次、g(x)をm次として、最初の式から2n=m+2が得られて、次の式からn=m=2となる。
(2)
f(x)=ax^2+bx+cとおくと、最初の式からg(x)=ax^2+b-2a,c=-4a+2b+7となる。
2番目の式にこれを入れて、a=1,b=0,c=3
結局、f(x)=x^2+3 g(x)=x^2-2

問3、問4
解いていない
   
問5 九大にしてはちょっと難しい
(ア)から、a=1,c=-bがでる。
(イ)から、|b|=1となる。
ここまでは簡単なのだけれど、(ウ)からb=1を出すところは、減点されないように注意して解答する必要がある。
ここまでできれば、wの軌跡は難しくない。wを使ってzの式を出して、これが純虚数になる(複素共役がマイナスになる)ことを使う。

東北大学理系数学入試問題2019年02月27日

 10年ほど前の東北大学には難しい問題が出題されたが、近年はそのようなことはない。今年も、難問奇問はなかったので解答しやすかったと思う。
 ただし、問題3(3)は高校の範囲では難問かも知れない。大学教養の範囲だったら極めて容易な問題。出題者が、高校の範囲を理解していなかったのではないだろうか。

問題1
易しすぎて、見落としがないか心配です
(解答の概要)
x1=2nπ  x2=(2m+1)π 
とすると、2つの接線の交点のy座標は、y=kπ+π/2 となる。ここで、kは任意の整数。

問題2
aが1より大きいか小さいかによって分ける必要がある。面倒な感じがするが、簡単
(1)a>1のとき、x=9,10,11
a<1のとき、x=7
(2)a>1のとき、n<x<2nを満たす整数xで、(x-n)^2>2n-xを満たすものがあるnの条件を求める。
  答えは、n≧3
 a<1の時も、おなじく、n≧3となる。


問題3
(1)
a>0のとき、xn≧a>0であるから、x(n+1)≧xn+a^2
よって、xn>(n-1)a^2
すなわち、xnは発散する。
(2)
f(x)=x+x^2とすると、-1<x<0のとき、-1<f(x)<0がなりたつ。
よって、題意は成り立つ。
(3)
大学教養だったら、以下の書き方でOKですが、高校数学ではどうすればいいのだろう。
xnは単調増加関数である。(2)から有界なので、xnは収束する。
収束値をxとすると、x=x+x^2が成り立つので、x=0

問題4
問題文の通りに解答すればよいので易しい
(1)(2)(3)解答省略
(4)
[(ax+b)^2]=2abx+B-A (ただしA=a^2,B=b^2) であるから、
[(ax+b)^4]=4ab(B-A)x+(B-A)^2-4AB
すなわち、4ab(B-A)=0 かつ (B-A)^2-4AB=-1となる。
よって、A=B=1/2
すなわち(a,b)=(1/√2,1/√2),(1/√2,-1/√2),(-1/√2,1/√2),(-1/√2,-1/√2)


問題5
(1)
最初の積分区間を[-1,0]と[0,1]に分けるのだけれど、これに気が付かないと無理です。出題者の意図を忖度すれば容易に正解につながる問題です。
(2)
定積分の意味が分かっていればどうってことないでしょう。でも、計算がごちゃごちゃする。
exp(x),1/{1+exp(x)},exp(x)/{1+exp(x)}の[-1,1]区間での定積分はできるよね。

問題6
問題文を読んでいません

名古屋大学理系 数学入試問題2019年02月27日

この大学は時々難しい奇問が出るが、それ以外は、それほど難しい問題ではなかった。でも、今年は、ちょっと様相が違う。奇問はないけれど、オーソドックスな骨のある問題です。特に問1は方針は明らかだろうけれど、計算量が多くて大変だったと思う。
問4も考えにくい。
問3は落ち着いて考えればできるだろうけれど、易しくはないです。

問1
こういう問題はテキストで書くのが大変なので割愛します。
(1)
このヒント要るのかなー。ヒントがないとこの問題ができないようでは(2)は無理なのではないだろうか。
もし、ヒントがない場合はt=sinθとおくと、2/(1-t^2)=1/(1-t) + 1/(1+t) の積分になります。
(2)
この手の問題は、類題を解いた経験がないと難しい。「あなたは、受験勉強をきちんとしていましたか」と聞いているような問題です。
(3)
数3をしっかり勉強していないと正解にたどりつかなかったかもしれない。z軸に垂直な平面による切り口を考えるようにとの指示があるので、その通り解く問題です。

問3
n=m^2+k=(m+p)^2 (1≦k≦2m) とする
題意から、0.01<p<0.1が求める値。
m^2+k=(m+p)^2よりk/m=2p+p^p/m
すなわち、0.02+0.0001/m<k/m<0.2+0.01/m
よって、0.02m+0.0001<k<0.2m+0.01 となる。
これを満たす(m,k)の組は、
(m,k)=(5,1),(6,1),(7,1),(8,1),(9,1),(10,1),(10,2),(11,1),(11,2),(12,1),(12,2)・・・
(1) 26
(2)145

問2、問4 解いていません

大阪大学理系 数学入試問題2019年02月27日

例年難しい問題が出るのだけれど、今年も難しい問題が出題された。それだけではなく、どの問題も易しくなかった。今年の旧七帝大のうちで一番難しかったのは大阪大学だ。


問1 方針は問題ないが、(3)の処理が数学に慣れていないと難しい
問2 ちょっと難しい
問3 典型的な問題なのだけれど、(3)に場合分けが有って面倒
問4 これは難しい
問5 解いていないけれど、難しい雰囲気ではない

問1 (3)は結構大変
(1)
普通に微分すればf'(X)<0がわかる。
(2)
不等式の左側はf(a)≧f(b)と同じなので、(1)から成り立つ。
不等式の右側はexp(-t^2/2)≦exp(-a^2/2)から。
(3)
(2)を使えばよいことはだれでもわかるでしょう。
exp(-n/2)/(n+1) - 2exp(-2n)/(4n+1) ≦In≦exp(-n/2)
対数をとって、次式となる。(左辺が正であることを言う必要がある)
-n/2+log(1+n)+log(1-A)≦log(In)≦-n/2
ただし、A=1-2(n+1)/(4n+1)×exp(-3n/2)
n→∞のとき、(1/n)log(1+n)→0,log(1-A)→0であるから、
(1/n)log(In)→-1/2

問2
この問題は出題者の意図がよくわからない。

出題者はz(n)-z(n-1)=-w{z(n-1)-z(n-2)}により、ベクトルの回転の問題であるとしたかったのだろうか。(1)を試行錯誤する過程で、それをつかむようにとの意図に思える。
しかし、znは簡単に求められて、
zn=(1-u^n)/(1-u) u=-w   (u≠1)
zn=n (u=1のとき)
となるので、(2)(3)はこのほうが見通しが良い。
(1)(2)
省略
(3)
w^63=-1となるような角度のうち、w≠-1を求める。
63×a=(2n+1)(3+b) が成り立ち、a=(2m+1)(3+b)とならないものを探す。
b=1のとき、なし
b=2のとき、なし
b=3のとき、a=2
b=4のとき、a=1,3,5
b=5のとき、なし
b=6のとき、a=1,3,5
以上から求める確率は7/36


問3 
典型的な問題なのだけれど、(3)に場合分けが有って面倒。
s+t=x st=y とするとき、u^2-xu+y=0が実数解をもって、その2乗和が6以下であるということが必要十分条件である。s^2+t^2=x^2-2yに注意。
(1)判別式が負になるので、領域の点ではない。
(2)x^2-4y≧0 x^2-2y≦6の範囲。
(3)y軸周りの回転なら楽なのに。
 ±√12の区間を±2,±√6で分けて考える。

問4 難しい 。減点されないように論理をどのようにまとめて解答を仕上げるのか。
 
(1) これは数学的帰納法により容易。
2つの自然数p,qが既約の時、p,p+qやp+q,qは既約なので、もし、n段目の数の分子、分母がすべて既約ならば、n+1段目の数の分子、分母はすべて既約となる。
1段目の数の分子、分母は既約なので、すべての段の数の分子、分母は既約である。
 
(2)
2つの自然数p,qが既約でp>qの時、p,p-qやp-q,qは既約であることを使う。
p,qが既約でp/qが樹形図に現れなかったとする。p+q=nとする。
p<qのとき。p/(q-p)は樹形図に現れていないが、分母と分子は既約である。
p>qのとき。(p-q)/qは樹形図に現れていないが、分母と分子は既約である。
新たに作った樹形図に現れていない既約分数の分子と分母の和をmとすると、m=pまたはm=qとなる。いずれにしても、m<nが成り立つ。
よって、樹形図に現れていない既約分数があった時は、分子と分母の和がより小さい既約分数で樹形図に現れないものが存在することになる。
この操作は、p,qは既約で、p=qになるまで繰り返し行うことができるので、結局p=1,q=1が樹形図に現れないことになって矛盾する。
 
(3)この解答も(2)と同様にする。
p,qが既約でp/qが樹形図に2度以上現れたとする。p+q=nとする。
p<qのとき。p/(q-p)は樹形図に現れているが、p/qが2度以上現れているので、p/(q-p)も2度以上表れている。p>qのとき。(p-q)/qは樹形図に現れているが、p/qが2度以上現れているので、(p-q)/qも2度以上表れている。
新たに作った既約分数の分子と分母の和をmとすると、m=pまたはm=qとなる。いずれにしても、m<nが成り立つ。
よって、樹形図に2度以上現れている既約分数があった時は、分子と分母の和がより小さい既約分数で樹形図に2度以上現れているものが存在することになる。
この操作は、p,qは既約で、p=qになるまで繰り返し行うことができるので、結局p=1,q=1が樹形図に2度以上現れることになって矛盾する。
 
(4) (2)ができていれば難しくはない。
最初に、逆に考える。
19/44←19/25←19/6←13/6←7/6←1/6←1/5←1/4←1/3←1/2←1/1
なので、11段目。
次に順に考える。
1/6は一番左側。
7/6は左から2番目。
13/6は左から4番目。
19/6は左から7番目。
19/25は左から15番目。
19/44は左から29番目。

注)(2)は最初、以下のような解答を考えた。
有理数全体に対して、次のように順序をつける。
有理数を既約分数でp/qと表したとき、p+qが小さいほうを先にする。
p+qが同じときはpが小さいほうを先にする。
このような順序により、有理数の全体に順序をつける。
樹形図に入らない有理数のうちで、順序が最小のものをp/qとする。
このとき、p=qではないので、p/qより順序が小さく、樹形図に入らない有理数が存在する。
よって、p/qが最小の順序であることに矛盾する。
この解答だと、高校の範囲を逸脱するかもしれないので、少し変更しました。
この問題は、大学の集合論の知識がないと、なかなか正解が思いつかなかったかもしれない。
 
 
問5
解いていません

旧帝大の数学入試問題の難易度2019年02月27日

旧七帝大の2019年数学入試問題を解いてみた。難易の順番をつければ、こんな感じかな。

阪大
名大
東大、京大、北大
九大、東北大

人によって、得意不得意があるし、合格するに何点必要なのかにもよるので、これが入試の難易度と言うわけではありません。

どの大学も、早慶に比べると、かなり難しい。

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