本の紹介ー現代歴史学と南京事件2019年08月04日

 
笠原十九司・吉田裕/編『現代歴史学と南京事件』柏書房 (2006/3)
 
 かつて南京事件がなかったとする人たちがいた。神主・ギャグマンガ家・フィクション小説家などが中心となった主張だったが、亜細亜大学教授の東中野修道は数少ない学者だった。その後、東中野の主張は到底学問研究に値しないものであることが裁判で確定し、その結果、東中野は論争の中から退場した。
 現在では、南京事件をなかったとする説の多くは影をひそめた。本書は、このようなデタラメ説が盛んにおこなわれていた時代に、南京事件を学術研究の立場で解明するもので、東中野のおおよそ学問研究に値しないデタラメ説への批判を含んでいる。学術研究書なので、ある程度の歴史知識がないと読みにくいかもしれない。参考文献が豊富なので、新たな研究をする人には便利な本である。
 
 本書は、数人の著者による独立した論文がまとめられたものなので、各論文と著者を書き留めておきます。
 
 現代歴史学と南京事件 笠原十九司/著
 南京虐殺の記憶と歴史学 笠原十九司/著
 南京事件論争と国際法 吉田裕/著
 中国国民政府の日本戦犯処罰方針の展開 伊香俊哉/著
 東京裁判における戦争犯罪訴追と判決 戸谷由麻/著
 日本軍慰安婦前史 林博史/著
 南京事件前後における軍慰安所の設置と運営 吉見義明/著
 南京レイプと南京の慰安所 川田文子/著
 南京大虐殺と中国国民党国際宣伝処 井上久士/著

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