本の紹介ー独ソ戦 絶滅戦争の惨禍2019年08月08日

   
大木毅/著『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』岩波新書(2019/7)
  
 読みやすく書かれている。戦闘の記述にとどまらず、ヒットラーの絶滅政策も話題にされており、戦争の全体像を理解するのに役に立つ。また、巻末には参考文献も豊富で一層の勉強にも便利。参考文献の参照ページは書かれていない。歴史にあまり詳しくない人でも、それほど困難なく独ソ戦を理解できるだろう。
 ただし、不十分な記述であると思える点もある。本書では、ドイツの戦争はロシアを絶滅ないし奴隷化することを目的しており、ロシア人に対して極めて残虐だったので、ロシア人は死ぬまで抵抗をつづけたとしている。これはその通りだ。ソ連もドイツ人に対して国際法を踏みにじる残虐行為が多かったともしている。これは間違いではないが、それでは、スターリングラードは市民の力で最後まで抵抗したのに、ベルリンは市民の抵抗はほとんどなく、1週間で陥落した事実をどのように理解すればよいのだろうか。

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