名古屋大学・理系の数学入試問題 追記 ― 2020年04月15日
名古屋大学・理系の数学入試問題は難しかったと評判のようだ。私は、簡単に感じたので不思議な気がする。
問題は問1~問4まであって、問1は普通の問題なので難しいことはない。問2、問3はこのBlogで書きました。
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2020/02/28/9218759
問4は計算がごちゃごちゃして完答するのは大変な問題なので難しいともいえるが、内容的には(2)の漸化式はa(n),b(n)の2つの数列なので、上位国立大の入試問題としては普通レベルだ。
<解答方針>
(1)は数え上げればよい。
(2)n回の試行で、2つのコマが対角の位置にある確率をa(n)、隣り合う位置にある確率をb(n)とすると、次式が成り立つ。
a(n+1)=a(n)/3+b(n)/3
b(n+1)=2a(n)/3+b(n)/3
p(n+1)=b(n)/3
a(0)=1,b(0)=0
これを、以下のように変形すればよい。
a(n+1)+αb(n+1)={(1+2α)/3}{a(n)+αb(n)}
a(n+1)+βb(n+1)={(1+2β)/3}{a(n)+βb(n)}
ただし、α、βは2x^2-1=0の解で、±(√2)/2
しかしα、β数値に√が入るので、(3)の計算がややこしくなる。
(3)は計算がややこしい。
問2の(1)は問題文を理解するのが難しいかもしれないが、これは、出題者の日本語が理解しにくいためであって、数学の難しさとは関係ないこと。(2)も何を聞かれているのか、問題文が理解しにくかったかもしれない。
問3は積分の抽象議論なので、慣れていない受験生諸君には、何をすればよいのか分からなかったかもしれない。
そういうことで、今年の名古屋大学・理系の数学入試問題は、以下の通り。
問1:普通の問題で難しくない
問2:出題者の日本語が理解しにくい
問3:慣れていないと難しいかもしれないが、慣れていればほとんど自明
問4:やることは簡単だけど、計算がごちゃごちゃする
難しいと思うか、難しくないと思うか。
問題は問1~問4まであって、問1は普通の問題なので難しいことはない。問2、問3はこのBlogで書きました。
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2020/02/28/9218759
問4は計算がごちゃごちゃして完答するのは大変な問題なので難しいともいえるが、内容的には(2)の漸化式はa(n),b(n)の2つの数列なので、上位国立大の入試問題としては普通レベルだ。
<解答方針>
(1)は数え上げればよい。
(2)n回の試行で、2つのコマが対角の位置にある確率をa(n)、隣り合う位置にある確率をb(n)とすると、次式が成り立つ。
a(n+1)=a(n)/3+b(n)/3
b(n+1)=2a(n)/3+b(n)/3
p(n+1)=b(n)/3
a(0)=1,b(0)=0
これを、以下のように変形すればよい。
a(n+1)+αb(n+1)={(1+2α)/3}{a(n)+αb(n)}
a(n+1)+βb(n+1)={(1+2β)/3}{a(n)+βb(n)}
ただし、α、βは2x^2-1=0の解で、±(√2)/2
しかしα、β数値に√が入るので、(3)の計算がややこしくなる。
(3)は計算がややこしい。
問2の(1)は問題文を理解するのが難しいかもしれないが、これは、出題者の日本語が理解しにくいためであって、数学の難しさとは関係ないこと。(2)も何を聞かれているのか、問題文が理解しにくかったかもしれない。
問3は積分の抽象議論なので、慣れていない受験生諸君には、何をすればよいのか分からなかったかもしれない。
そういうことで、今年の名古屋大学・理系の数学入試問題は、以下の通り。
問1:普通の問題で難しくない
問2:出題者の日本語が理解しにくい
問3:慣れていないと難しいかもしれないが、慣れていればほとんど自明
問4:やることは簡単だけど、計算がごちゃごちゃする
難しいと思うか、難しくないと思うか。