本-幽幻廃虚2020年10月23日

 
星野藍/著『幽幻廃虚』 三才ブックス (2017/9)
 
 ここ数か月前から、ナゴルノカラバフ問題をめぐって、アルメニアとアゼルバイジャンが衝突しているとのニュースがある。本書は、これらを含むコーカサス地域にある廃墟の写真集。このほかに、台湾・日本などの廃墟写真もある。
 対象としている地域は、ナゴルノカラバフ、アルメニア、ナヒチェバン、グルジア、アブハジア、ウクライナ、沿ドニエストル共和国(PMR)、ルーマニア、モルドバ、トルコ、台湾、中国、韓国、日本。
 
 日本人には、あまりなじみがない地域なので、これら地域の写真集を出版したことに敬意を表した。しかし、掲載されている写真が、これら地域の標準的な場所の写真なのか、たまたま残った廃墟なのか、よくわからない。それから、写真の解説が極端に少なく、何の写真なのか、私には理解できなかったものが多い。このため、廃墟マニアのための写真集以上の意義は見いだせなかった。

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