本の紹介-ロマノフ王朝時代の日露交流2020年12月06日

 
東洋文庫・生田美智子/監、牧野元紀/編『ロマノフ王朝時代の日露交流』 勉誠出版 (2020/8)
 
12人による13の論文と、いくつかのコラム。
 
 幕末、日本の漂流民の何名かの者はロシアに到達した。日本に帰還してロシアの情報を伝えたものもある。また、ラクスマン・レザーノフ等の来航もあった。
 本書は、幕末以降、ロシア帝国崩壊までの日露の出会い・交流史。東洋文庫所蔵資料を使ったものが何編かある。

本の紹介-熱源2020年12月07日


川越宗一/著『熱源』(2019/8)文藝春秋
 
2019年、直木賞受賞作

樺太アイヌ(対雁アイヌ)・人類学者ピウスツキを中心としたノンフィクション小説。時代区分は、日露戦争前後。

本の紹介-一冊でわかるロシア史2020年12月08日

 
関眞興/著『一冊でわかるロシア史』河出書房新社 (2020/10)
 
 キエフルーシ以降、近年までのロシア・ソビエト政治史の概略。ロシア史の知識がない人が、数時間でロシア史の概要を理解しようとする場合には最適。
 ロシア政治史の難しいところは、ロシアは広いので中央以外の周辺が多く、また周辺民族や国家との関わり合いが複雑なところだが、本書にはそのようなことはほとんど書かれていない。また、文化史に対する記述も本書にはない。このため、本書を読んだところで、ロシア史の全体像が理解できるわけではない。
 本のタイトルに「一冊でわかる」とあるが、本書でロシア史の全体像が分かるのは無理だろう。
 それにしても「一冊でわかる」とのタイトルは不思議だ。例えば、高校教科書の詳説日本史は一冊で日本史が分かるように書かれているので、各国史が一冊で分かるのは当然のことだろう。ロシア史の解説本に「一冊でわかる」と書く理由は理解できない。とにかく、本書を読んだところで、ロシア史の全体像が理解できるわけではない。

本-アイヌの権利とは何か2020年12月11日

 
テッサ・モーリス=スズキ、市川守弘/著『アイヌの権利とは何か』かもがわ出版 (2020/6)
 
あまり興味が持てる内容ではなかったが、読んだことを忘れないように記載しておく。
北大には、戦前にアイヌの墓をあばいて採集したアイヌの遺骨が倉庫に保管されていた。本書は、遺骨問題に関する記述が多い。

本の紹介-お金の不思議 貨幣の歴史学2020年12月12日

 
国立歴史民俗博物館/編『お金の不思議 貨幣の歴史学』山川出版社 (1998/7)
 
1997年4月、国立歴史民俗博物館講堂において開催された第二四回歴博フォーラム「銭と日本人」における報告および討論を中心に編集したもの。
10編の論文とコラム・討論。日本最初の貨幣である富本銭は流通銭ではなく、厭勝銭だった。本書は、日本貨幣の民俗的側面が中心に書かれている。

木星・土星の接近2020年12月17日

 
木星と土星が接近してきました。
12月17日は月も近づいています。

本の紹介-ケーキの切れない非行少年たち2020年12月18日

 
宮口幸治/著『ケーキの切れない非行少年たち』新潮社 (2019/7)
 
 かなり話題になった本。非行少年や低能少年を全く知らない私には、この本の内容の良し悪しを判断することはできない。ただし、読みやすく、理解しやすく書かれていることは確かだ。
 著者は医療少年院に勤務した精神科医。本書は、非行少年の多くに知能の問題があることを指摘している。

普通のカメラでバーナードループ2020年12月24日

 
 EOS6DにフジのフィルターSC64を付けて、オリオン座三ツ星付近を撮影しました。640nmより短波長をカットするフィルターなので、すべてが赤く写っています。レンズは85㎜F1.8。シャッター速度は10秒ぐらい。ローパスフィルターを除去する改造を施さないと写らないかと思っていたのですが、そんなことはなくて、バーナードループもしっかり写っています。固定カメラなので、星が少し流れています。
 水素原子のスペクトル線Hαは第三順位から第二順位に遷移するときの650nm程度の光なので、640nmより短波長をカットするフィルターで効率よく写るようになります。フジのフィルターSC64は1500円ぐらいです。

普通のカメラでバラ星雲2020年12月25日

 
 EOS_6DにフジのフィルターSC64を付けて、バラ星雲を撮影しました。レンズは85㎜F1.8をつかているので、星雲は小さく写ります。画像は写真をトリミングして星雲を拡大表示しています。640nmより短波長をカットするフィルターなので、すべてが赤く写っています。

本の紹介-人生に必要な教養は中学校教科書ですべて身につく2020年12月26日

  
池上彰、佐藤優/著『人生に必要な教養は中学校教科書ですべて身につく 12社54冊読み比べ』 中央公論新社 (2020/6)
 
 池上・佐藤の対談。二人とも話し上手な人なので、本は読みやすい。でも、対談ではなくて、それぞれが執筆した方が、もっと読みやすかっただろうに。
 地理・歴史・公民・理科・数学・国語・英語・道徳の順に中学教科書からトピックを選びそれを二人で説明するもの。本書を読むと、中学教科書にはレベルの高い記述もあり実生活で十分に役に立つことはわかるが、だからと言って、中学教科書だけで、人生に必要なすべての教養が、身につくのかどうなのか良く分からなかった。

* * * * * *

<< 2020/12 >>
01 02 03 04 05
06 07 08 09 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

RSS