本- 銃・病原菌・鉄2022年03月09日

 
ジャレド・ダイアモンド/著、倉骨彰/訳『銃・病原菌・鉄』草思社文庫 (2012/2)
 
単行本は2000.10.出版
 
有名な本なので、上巻のみ読んでみた。正直言って飽きた。
たまたま、自然条件の違いなどが原因で、貧富の差ができたとする内容。記述内容に特に反対することはないのだけれど、貧富の差が拡大し、固定化した事実もあるだろう。科学技術は本来万人に行き渡るものであって、開発者が永続的に独占することはできない。にもかかわらず、貧富の差が固定化したのは、そのような制度が作られたからで、こちらの方が貧富の差の主要因ではないかと思う。

本-中国・サハリン残留日本人の歴史と体験2022年03月09日

 
太田満/著『中国・サハリン残留日本人の歴史と体験』明石書店 (2019/11)
 
特に書くこともないのだが、読んだことを忘れないように表紙写真を掲載します。
本の内容は個人体験の記述が多い。

本-現代アフガニスタン史2022年03月09日

 
嶋田晴行/著『現代アフガニスタン史』明石書店 (2013/7)
  
特に書くこともないのですが、読んだことを忘れないように表紙写真を掲載します。
本の内容はタリバン政権誕生以降のアフガニスタン史

ウクライナ問題2022年03月16日

 ぜレンスキーがNATO加盟をあきらめるような発言をしているとのニュースがある。だったら、今まで戦争を継続していた理由は何だったのだ。よほど、戦争継続に利益があるのだろうか。プーチンが要求していることは、NATO非加盟の保証と、ドネツク・ルガンスクの人道処置、クリミアの帰属の問題、この3つだけだ。NATOにはこれまで入っていないのだから、入ることないのに、ゼレンスキーとバイデンが、NATOへのウクライナ加盟を目指したことが、今回の問題の発端だ。クリミアは、ウクライナが実効支配していないので、現状追認を求められているだけのことではないか。
 NATO加盟にしても、人道処置にしても、クリミア問題にしてもプーチンの要求をそのまま飲んだら、メンツが立たないという気持ちもわかる。メンツを立てるための知恵がないのだとしたら、あまりにも頭が悪すぎる。これだから、俳優を国家指導者にすると悲劇だ。
 ゼレンスキーの外交のまずさのために、多くのウクライナ国民に悲劇が起こっている。頭の悪い指導者を選ぶ民主主義は、まさに衆愚政治であり、民主主義の最大の欠陥だ。
 
 翻って、日本の歴史を振り返ってみよう。昭和20年8月14日、昭和天皇はポツダム宣言受諾を決定した。日米開戦は日本国民大多数の熱狂の中で、宣戦布告されたものだった。その後、多くの国民が疲弊していく中で、なおも、戦争継続・一億総玉砕を叫ぶ声を受け入れることなく、敗戦を受諾したものだった。このとき、頭の悪い大統領が日本の指導者だったらと思うと、天皇制には一定の意義があったのだろう。
 
 戦争はしてはいけない。特に、負ける戦争は絶対にしてはいけない。負ける戦争をしないことが、国家指導者の国民に対する責任だ。
 自国民が死んでいることに対して、『あいつが悪い』ということは簡単だ。そんなことなら、どんなバカでも、コメディアンでもできる。しかし、それは大統領ではない。
 
 ところで、ルガンスク・ドネツクの人道処置の問題は、ちょっと微妙で難しいところがあるかもしれないが、まともな政治家ならば、解決の知恵を出すことはできるだろう。

センカクツツジ 尖閣躑躅2022年03月17日

 
東京大学小石川植物園では、センカクツツジが咲いています。というより、ほとんど終わっていた。
この植物園の入り口は東側のみだけれど、西側には出口がある。でも、今は西側から出られないそうです。
 
センカクツツジは魚釣島に自生する固有亜種。でも、栽培している人が多いので、一鉢1000円~2000円程度で売られており、珍しいものではない。。魚釣島は指定暴力団住吉会傘下の右翼団体がヤギを放置し、それが自然繁殖し、自然を荒らしているので、すでに絶滅した恐れがあります。
  
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尖閣の固有植物のページはこちら
http://nippon.nation.jp/Senkaku/Plant/index.htm
 
「尖閣にソテツはない」はこちら
http://nippon.nation.jp/Senkaku/ETC/Sotetsu.htm
  
「尖閣諸島問題」のページはこちら
http://nippon.nation.jp/Senkaku/index.htm
  
「やさしい北方領土のはなし」のページはこちら
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/Yasashii.htm

リボブ、リビウ、ルブフ、レンベルグ2022年03月19日

 ロシア・ウクライナ戦争では、西部の都市リビウが攻撃されたとの報道がある。
 ここは、西側からの軍事援助の拠点なので、軍事的には、真っ先に攻撃すべき場所だ。なのに、今まで、攻撃してこなかった、プーチンの忍耐強さに驚くばかり。こここは、リボブ、リビウ、ルブフ、レンベルグなどと言われる。

 ロシア革命の混乱の中、1918年10月、東ハーリチナとブコヴィナの指導者は「ウクライナ国民ラーダ」を設立し、ザカルパチアをあわせて、独立国家を設立する事を宣言した。1918年11月13日(あるいは11月1日)、リヴィウを首都とする「西ウクライナ国民共和国」の設立が宣言された。しかし、リヴィウでは、ポーランド系住民との間で戦闘が起きて、この共和国は1週間ほどで、リヴィウを撤退、1919年1月に100キロ南東のスタニスラヴィウに首都を移した。しかし、結局ポーランドとの戦いに敗北し、ポーランドに占領されてしまう。西ウクライナ国民共和国は8ヶ月ほどの寿命だった。
 写真は、1919年5月、西ウクライナ共和国崩壊前後に発行された切手で、実際に使われたか疑問。

 西ウクライナが形式的に独立したのは1年にも満たず、また、領域も限定的で、その後はポーランド領になった。第二次大戦後にソ連に復帰した。ここが、ウクライナとして独立するのはソ連崩壊のとき。 
 第一次大戦後、イギリス宰相カーゾンによりポーランド・ロシアの国境が定められた。スラブ人のうち、カトリックを信仰するものが多い地域はポーランド、正教を信仰するものが多い地域はロシアとなった。リビウの町はカトリックが多いのだが、周辺農村は正教徒が多かったため、カーゾンはこの地をロシアと定めた。
 ソ連では各地域を連邦共和国とし、ウクライナはウクライナ共和国と言う行政区域になった。この時、リビウはポーランド領だった。第二次大戦後、西ウクライナがソ連に復帰すると、行政区域はウクライナ共和国に編入された。
 リビウの町は、もともと、カトリックが多かったので、今でも教会はポーランド風で、あまりロシア風の感じがしない。

イワノフランコフスク2022年03月19日

ロシア国防省は、極超音速弾道ミサイルを使用し、西部イワノフランコフスク州の地下ミサイル・弾薬庫を破壊したとの報道があります。イワノフランコフスクは旧称Stanislauで、ロシア革命後に、西ウクライナ共和国の首都だった町。第二次大戦前はポーランドだったが、大戦後ソ連に編入された。
  
西ウクライナ(イワノフランコフスク)で発行された切手の解説は以下をご覧ください。
http://cccpcamera.stars.ne.jp/Hi-Ho/Stamp/OtherRep/WestUa/WestUkraine.htm

やる気のない戦争2022年03月20日

ウクライナ情勢はプーチンが想定通りに進めているようです。段階を踏んで、ウクライナが条件をのむまで、作戦を順に進めていることは明らかです。どの段階でウクライナが降伏するのか。ロシアのウクライナ進攻は、以下の順に進んでいます。
 
①キエフに近いベラルーシに軍隊を置く
②開戦に踏み切って、戦車を投入し、車列を見せつける。ただし、キエフからは少し離れる。
 このとき、キエフ近郊や東部の軍事基地を少し攻撃する。オデッサ港や西部の空港は国際援助物資を受け入れるために必要なので、なるべく温存する。
③第二の都市、ハリコフをちょこっと攻撃し、次はキエフだぞと恐怖心を与える。
④東部・南部を中心に、民間施設も攻撃対象とする
⑤キエフから少し離れたところに展開していた戦車を移動して、キエフを少し包囲する。すべて包囲すると、逃げ場がなくなるので、完全包囲はしない。
⑥西部の飛行を攻撃する。ここを経由して、援助物資が届くが、同時に武器も入るので、やむなく攻撃し、破壊する。
 
 この後、プーチンがどのような方針なのか分からないけれど、ウクライナが停戦に応じるまで、プーチンのことだから、この後も50ぐらいの方針を立て、ウクライナが実質降伏するまで、それを順に進めているはずです。オデッサは今のところ温存してます。ここは、物資の輸送基地なので、ここを破壊すると、ウクライナに援助物資が届かなくなります。こうなると、ぜレンスキーには困るけれど、ウクライナ復興の妨げとなり、プーチンにとっても好ましくないことです。
 
 近年の戦争というと、アメリカが反対する国を大量殺戮・大規模破壊し、国家を破綻させるものでした。アフガニスタン、イラク、リビアなどを思い起こします。これら地域は、米軍空爆の大量殺戮、大規模破壊のため、国家が破綻し、各勢力が群雄割拠する無政府状態になりました。民衆は困窮するも、アメリカの武器商人が利益を上げる構図が作られました。アメリカの軍事侵攻の目的は、政権の破壊と民生の混乱に乗じて、武器商人が儲けることでした。
 しかし、ロシアの目的は、あくまでもNATO加盟の阻止とウクライナの安定です。アメリカの場合は、遠い外国なので、混乱した方が武器商人がもうかって良いが、ウクライナはロシアの隣国なので、混乱してほしくないのです。オデッサは西側からの援助の入り口なので、ロシアとしてはウクライナ援助は歓迎だから、オデッサを攻撃したくはないだろう。でも、ゼレンスキーが降伏せず、アメリカが武器供与を続けるならば、今後、オデッサ攻撃も十分にあり得ることです。
  
ロシアの最終手段
 ロシアの最終手段は、もちろんキエフの攻撃です。キエフを爆撃すれば、ウクライナの敗北は確実です。おそらく一日で決着がつくでしょう。でも、そんなことをしたら、ロシアが多額の援助をして復興させるか、アフガニスタン・イラク・リビアのような混乱した状態を作り出すか、どちらかになってしまい、プーチンとしては望んでいない状態です。
 
 ゼレンスキーはユダヤ系です。ユダヤ人と資本主義者の全員が、目先の経済的利益のみを求めて、人命に全く関心がないとは思えないけれど、ゼレンスキーは今回の戦争でどれだけ儲けるつもりなのだろう。ゼレンスキーはソ連崩壊期に14,5歳だったので、生きてゆくことの大変さと、自分が稼ぐことの重要さを身に染みているはずです。どんなことがあっても、自分が金を儲けることへ、強い意志を持った人を大統領にするのは考え物だけど。
 日本人でも、大東亜戦争のとき、中国、満州で日本人が苦労する中、莫大な資産を作り、国内に持ち込み、それを基に、戦後の政界で暗躍した人が何人かいました。ゼレンスキーとバイデン取り巻きの武器商人が手を組んでいるのだとしたら、なかなか戦争を止めさせないはずです。西側から、ウクライナに多額の援助が渡っているので、ゼレンスキー取り巻きの懐はかなり潤っているはずです。ウクライナ人が死ねば死ぬほど一部の人たちが潤うわけで、彼らがどこでやめるか、プーチンとの我慢比べになっています。
 
 1945年8月14日、昭和天皇は御前会議の席上、ポツダム宣言受諾と日本の敗戦を決断しました。1000年以上続いている日本国と天皇制を自分の時に崩壊させることはできなかったのでしょう。国家と天皇制継続の重要さを子供の時から学んでいた人だからこそ、何百年も先を見据えて、ポツダム宣言受諾を決断したのだと思います。
 翻って、ウクライナは、できてからわずか30年の国で、多くの人はソ連という大きな国の国民でした。何百年も先を見据えて、ウクライナを考えることは、それは無理だよね。

革命期のウクライナ2022年03月21日

 
 ウクライナが国家となったのはソ連崩壊の30年前です。それ以前は、ウクライナはロシアの中央あるいは地方の一つでした。
 そういうと、1918年にウクライナ国家が成立していたとする意見もあるだろう。内乱の混乱期に、各勢力が群雄割拠していた状況の中で、ごく一部の地域を掌握し国家樹立宣言した勢力もあったが、ウクライナ全土に国家が成立したわけではなく、このような国家を理由に「1918年にウクライナ国家が成立」と考えるのは無理がある。
  
 ロシア革命後、キエフには中央ラーダ・臨時政府派・ボルシェヴィキの3つの勢力が存在していた。このうち、キエフでは中央ラーダ派が勝利し、ウクライナ人民共和国の成立を宣言した。この時期、中央ラーダ派がウクライナ全土にわたって政権をとっていたわけではなく、工場労働者の多いの東部の要衝ハリコフなどでは、ボルシェヴィキ派が圧倒的優位にたっていた。またウクライナ南部ではマフノ農民党が活躍していた。1918年にボリシェビキがキエフを奪回すると、西部に逃れた中央ラーダは、ドイツと、いわゆる「パン条約」を締結し、ウクライナの莫大な穀物と引き換えに、ドイツの軍事力により、キエフを占領した(1918年3月)。また、ドイツはウクライナを独立国家として承認した。しかし、中央ラーダ政権のもとでは十分な穀物収奪が出来なかったドイツは、ウクライナの少数の地主と結託し、18年4月クーデタによって中央ラーダ政権を打倒、スコロパツキー政権を樹立し、農村からの穀物収奪を強行した。
 
 写真はスコロパツキー政権が1918年7月に発行した切手。
 
 ドイツ本国が不安定になると、ドイツは1918年秋にはウクライナから撤退し、スコロパツキー政権は崩壊した。ウクライナでは各派や外国軍が入り乱れて争う状態が続いた。こうした中、1919年2月、ボルシェヴィキはキエフを占領し、ソヴィエト・ウクライナ政権を成立させる。やがて、ボルシェヴィキによる「ソヴィエト・ウクライナ政権」が内戦を勝ち抜いて、1923年7月5日、ウクライナはソヴィエト社会主義共和国連邦に組み込まれることになった。

 このように見てゆくと、ウクライナが歴史的見地から国家である合理性はない。
 民族的観点からはどうだろう。民族とは、血統・言語・宗教によって分けられる人間集団のことを言う。ウクライナ人の血統はスラブなので、ロシアの主要民族と区別がない。宗教も正教なので、ロシアの主要民族と区別がない。
 言語は、ウクライナ語によって区別できるとの主張がある。ウクライナ語とは何か。ロシア語の方言との考えと、ロシア語とは独立した言語であるとの考えがある。後者だと、ウクライナはウクライナ民族、ロシア民族、ベラルーシ民族、ポーランド民族などの、多民族国家になり、ロシアとの違いがなくなる。このように、ウクライナをロシアと異なる民族国家と定義することは、かなり難しい。ウクライナをウクライナ語化して、ウクライナ民族の国家を人為的に作り出すことが行われたが、これに反発するルガンスク・ドネツク住民たちの騒動が民族紛争に発展した。
 ロシア・ウクライナ戦争の発端はNATO東方拡大問題と、ルガンスク・ドネツク問題がある。ウクライナは、今すぐNATOに加入することは諦めたようだが、ルガンスク・ドネツク問題はまだ解決がついていないようである。ルガンスク・ドネツク問題は、ウクライナ国家の定義にかかわるので、大統領や取り巻きが、頭の悪い俳優だけならば、解決の知恵は出ないだろう。政治経験のある知恵者は大統領取り巻きにいないのだろうか。

北方領土交渉2022年03月22日

  
 ロシア外務省は、北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を中断すると発表した。また、北方領土ビザなし交流の停止を表明した。
 これに対して、岸田総理が「極めて不当、抗議する」と非難したそうだ。
 
 岸田総理の言っていることわからないのですが、こんな状況でも、ロシアと交渉をしたかったのかな。だったら、さっさとモスクワやキエフに飛んで、停戦交渉を自分の責任ですれば良い。平和条約交渉をする気がないのなら、中断したって関係ないではないか。ロシアの発言とは無関係に、現実問題として、中断しているのだから。それから、このような状況下に、ロシアと交渉してビザなし交流をしたかったのか。どのみち、やる気ないくせに、格好だけ抗議して。
 韓国のように、日ロ間で短期旅行に対してビザ免除協定を結べば、ビザなし交流など簡単にできることです。
 
北方領土の解説は以下をクリック
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/index.htm
 
やさしい北方領土の話は以下をクリック
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/Yasashii.htm

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