本の紹介-徹底検証日本の右傾化 ― 2022年08月09日

塚田穂高/編『徹底検証日本の右傾化』 筑摩選書 (2017/3)
5年前の出版。安倍元総理と統一協会に深いつながりがあることを明白に記述している。
この本は5年前に読んだ。
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2017/08/01/8637203
日本の右傾化に対して、大学教授・ジャーナリストなど21人が執筆。各方面から日本の右傾化の問題を扱っている。
この中で、ジャーナリスト・鈴木エイト氏が統一協会について、10ページ執筆している。統一協会が日本に入り、霊感商法を行ってきたいきさつの他、安倍晋三や安倍派が統一協会と密接な関係を持っていることや、下村大臣の時に統一協会の名称変更が認められたことなどが記されている。
安倍晋三が銃殺された。犯人が、統一協会に恨みを持っていたことが分かると、「犯人は、ネットなど誤った情報から安倍元総理が統一協会と関連が深いと思い込んで犯行に及んだ」かのような報道がなされた。私は、普通の知識として、安倍元総理が統一協会と関連が深いことを知っていたので、このような報道には違和感を感じた。その後、テレビ放送などで、安倍晋三と統一協会の濃密な関係が次々と明らかにされるようになるのだが、本書を読んでいれば、基本的なことは初めから分かっていたことだ。あの報道は一体何だったのだろう。記者があまりにも不勉強なのか、それとも、統一協会に洗脳された記者が書いていたのか。
本書では、統一協会と政治家の関係として、北村経夫、山谷えり子、宮島喜文、稲田朋美、萩生田光一、中川雅治などがあげられている。また下村博文による、宗教法人名称変更にも触れられている。
この本は5年前に出版されているんですよ。統一協会の会見以降、日本テレビ・ミヤネヤで、盛んに統一協会問題が報じられたため、統一協会の恐ろしさと、自民党の癒着を知った人もいる。しかし、少なくとも5年前からは、安倍元総理が統一協会と深いつながりがあることはよく知られたことだったのです。