本の紹介-カルト宗教事件の深層 ― 2022年09月15日

藤田庄市/著『カルト宗教事件の深層: 「スピリチュアル・アビュース」の論理』春秋社 (2017/5)
本書は2017年5月出版。安倍銃殺以降、統一教会が話題になったので、再読した。
桜田淳子合同結婚式の時、統一協会問題がお茶の間TV番組で連日取り上げられ、統一教会の霊感商法を多くの人が知ることとなった。しかし、その後、オウム問題が起こると、統一協会がTV番組で取り上げられることはなくなったが、統一教会の霊感商法被害や自民党政治家との癒着関係は続いた。TV報道がなくなってから、安倍元総理銃殺までの期間を「空白の30年」と称して、統一教会問題が見逃されてきたとの言説がある。
本書には、統一教会の反社会性や二世問題が明白に記述されており、容易に統一教会の反社会性を知ることができる。本書以外にも、統一協会の反社会性が記されている本は、毎年のように出版されており、関係がある人ならば統一教会がいまだに反社会行為を行っていることはわかっているはずだ。
本書の内容はオウム問題が半分ぐらい、統一協会が1/4ぐらい。
統一協会問題では、以下の内容がある。
①家庭連合に改名されたことと自民党との癒着問題
②霊感商法問題
③宗教団体であることを隠した勧誘とマインドコントロールの問題
④二世問題
2015年以降の出版で、統一協会問題が記されている本を以下に示す。
いのうえせつこ/著『新宗教の現在地』花伝社(2021/3) 監修/山口広
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2021/07/11/9397030
島薗進/著『新宗教を問う』筑摩新書 (2020/11)
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2021/03/21/9359314
藤田庄市/著『カルト宗教事件の深層: 「スピリチュアル・アビュース」の論理』春秋社 (2017/5)
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2019/01/07/9022278
塚田穂高/編『徹底検証日本の右傾化』 筑摩選書 (2017/3)
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2022/08/09/9516384
山口広、滝本太郎、紀藤正樹/著『Q&A宗教トラブル110番 第3版』民事法研究会(2015/3)
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2022/07/24/9511733