本の紹介-新宗教を問う2022年09月16日


島薗進/著『新宗教を問う』筑摩新書 (2020/11)

 本書は20年11月出版。安倍銃殺以降、統一教会が話題になったので、再読した。幕末以降、日本の新宗教を扱っており、統一教会の記述は少ない。
 新宗教研究の泰斗による執筆であり、日本の新宗教の概要を知るために最適な本と言える。かなり詳しく、いろいろな新宗教について触れられており、特に、創価学会・霊友会・大本教のような主要な新宗教はかなり詳しい。また、新宗教が日本で盛んな社会的な背景の説明も詳しい。

 統一教会の記述は4ページ余りと少ないが、統一教会の問題が的確に理解できる。特に、2010年以降も、自民党が選挙の時に統一教会から支援を受けているとの記述がある。
日本社会と対決した統一教会  統一教会は世界諸国で活動を行ったが、霊感商法が激しく行われたのは日本だった。これは日本は堕落を引き継ぐ「エバ国家」であり、「アダム国家」である韓国に負債があり、日本が韓国に「侍る」、つまり人材と資金の供給を行うのは当然だという教えにのっとたものだ。・・・  統一教会は…日本の右派や反共主義者とも手を結んだ。一九七四年には世界平和教授アカデミーを組織し、大学教授などの支持を得ることにも力を入れた。選挙のときに自民党の政治家を助ける活動にも関わっており、二〇一〇年代にはそれが続いている。霊感商法が厳しく批判され、統一教会が日本入からの搾取を正当化する教えをもっていることが報道されたあとも、この事態は変わっていない。(P242,P243)

 桜田淳子合同結婚式の時、統一協会問題がお茶の間TV番組で連日取り上げられ、統一教会の霊感商法を多くの人が知ることとなった。しかし、その後、オウム問題が起こると、統一協会がTV番組で取り上げられることはなくなったが、統一教会の霊感商法被害や自民党政治家との癒着関係は続いた。TV報道がなくなってから、安倍元総理銃殺までの期間を「空白の30年」と称して、統一教会問題が見逃されてきたとの言説がある。
 しかし、本書のような、統一教会問題を記載した本は毎年のように出版されているので、統一教会に関心があるならば、この教団の反社会性は容易に理解できることだ。

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