本の紹介-英米ディープステイトはウクライナ戦争を第3次世界大戦にする2022年09月28日

 
副島隆彦/著『プーチンを罠に嵌め、策略に陥れた英米ディープステイトはウクライナ戦争を第3次世界大戦にする』秀和システム (2022/6)
 
 ウクライナ・ロシア戦争を冷静に理解するために有用な本。
 
 ウクライナ戦争では、ゼレンスキーのプロパガンダを、一方的に垂れ流すだけの報道が続いている。本書は、ゼレンスキーの噓や、イギリス・アメリカの謀略報道に踊らされることなく、冷静に、ウクライナ戦争を分析しており、好感が持てる。著者は、ウクライナ・ロシアに対する専門家ではないようだが、下手な専門家よりも、正確に理解しているように見受けられる。
 キエフ近郊のブチャではロシア軍撤退後しばらくして、多数の住民の死体が見つかった。当初、日本では、ロシア軍の仕業であるとの一方的報道がなされたが、ある時を境に急にこの報道がなくなった。本書によると、フランスの検察官が入って、フレシェット弾による死体が発見されたことが報道がなくなったきっかけだったとのことである。フレシェット弾は対人殺傷を目的とした銃弾であるが、戦闘能力が低いので、今どきの軍隊が装備していることはないので、ロシア軍やウクライナ軍がフレシェット弾を使用したとは考えられない。しかし、コロモイスキーの私兵など、ウクライナのネオナチは、廃棄されずに横流しされた旧式銃を使っているので、これら勢力がフレシェット弾を使用している可能性が高い。本書は、このように、現地の事情を知ったうえで、正当な判断をし、遺体は、ロシア軍に協力した住民をネオナチ勢力が報復殺害したものが多いと判断している。
 もっとも、ウクライナ住民の一定割合の民族はロシア人なので、ロシア軍が攻めてくることを知ったウクライナ軍が、ロシア系住民からロシア軍への通謀を恐れて、ロシア系住民を殺害したケースは多いだろう。
 本書第三章は「ゼレンスキーはネオナチで大悪人」とのタイトルで、ゼレンスキーと関係者の問題を記載している。ゼレンスキーはコロモイスキーの映画俳優なので、最大の極悪人はコロモイスキーだ。ウクライナ戦争初期に、日本のニュースにはボクダン・パルホメンコが出演することが多かった。本書によると、ボクダン・パルホメンコは日本会議や笹川財団と関係が深いネオナチ工作員とのことである。彼の発言は眉唾物の感じがしていたが、やはりそうだったのかと思った。

* * * * * *

<< 2022/09 >>
01 02 03
04 05 06 07 08 09 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

RSS