朝三暮四2022年11月18日

 
 猿飼いの親方が、猿たちに栃の実を与えるのを、朝3つ夜4つにすると言ったら猿たちは怒った。そこで、朝4つ夜3つにすると言ったら猿たちは喜んだという。これを朝三暮四と言う。
 
 小石川植物園に栃の実が落ちていた。栃の実を見ると「朝三暮四」の言葉を思い出す。

ヒマラヤスギの松ぼっくり2022年11月19日

 
ヒマラヤスギはマツ科なので、松ぼっくりを付けます。
小石川植物園のヒマラヤスギにもポコポコと松ぼっくりがあります。

ハンノキの実2022年11月20日

 
 秋も深まってきて、木々には実がついています。
 写真は、小石川植物園のハンノキ。カバノキ科です。
 ハンノキは北欧やケルトの昔話によく出てくるので、どちらかというと寒冷地の植物のような気がしていたのだけれど、そうでもなく、ウスリー・千島・北海道から本州・九州・沖縄・タイワンに分布する。ただし、沖縄の分布は人為的で、台湾のハンノキは亜種のタイワンハンノキ。また、ヨーロッパのハンノキは、日本のハンノキとは別種です。

メタセコイヤの実2022年11月21日

 
 秋も深まってきて、木々には実がついています。
 写真は、小石川植物園のメタセコイヤ。ヒノキ科です。
 かつては、絶滅した植物と思われていた時代もあったけれど、今では公園や並木道など、各地で植林されています。

ラクウショウの実2022年11月22日

 
 秋も深まってきて、木々には実がついています。
 写真は、小石川植物園のラクウショウの実。北米原産でヒノキ科の樹木です。
 メタセコイヤに似た樹姿で、実もメタセコイヤに似ています。ただし、一回り大きい。
 メタセコイヤの葉は対生なのにたいして、ラクウショウは互生なので、両者の見分けは容易です。

食べられるドングリ マテバシイ2022年11月23日

  
 秋も深まってきて、木々には実がついています。
 写真は、マテバシイの実で食べられます。煎って中身を食べます。殻は、ペンチで挟むか、金槌で軽くたたけば簡単に割れます。
 少しねっとりしたサツマイモのような味で、食べた後、わずかな渋みが口に残ります。
 ということで、あまり美味いものではない。
 
 マテバシイは本州から九州・沖縄にあるけれど、本来は九州のもので、本州や沖縄は栽培か自然逸出です。東京では、大きい公園でちらほら見かけます。写真は、夢の島公園で拾ったもの。
 
 マテバシイの実は、カシの実に比べると、大型。カシの実の帽子は縞模様なのに対して、マテバシイの帽子はウロコ模様。ミズナラやコナラの帽子もウロコ模様だけれど、マテバシイの実よりも小型です。それから、マテバシイの実は少しオレンジがかった明るい色です。
 マテバシイの実とカシの実との区別は帽子の模様で簡単。ミズナラやコナラの実とは、大きさや色で区別できるけれど、それよりも、葉っぱの縁のギザギザで容易に区別出来ます。マテバシイの葉っぱのまわりにギザギザはない。ミズナラやコナラの葉っぱは、大きなギザギザがある。
  
http://nippon.nation.jp/Blog/20221123a/index.html

本の紹介-アイヌのことを考えながら北海道を歩いてみた2022年11月24日


カベルナリア吉田/著『アイヌのことを考えながら北海道を歩いてみた 失われたカムイ伝説とアイヌの歴史』ユサブル (2022/7)
 
 一味違う北海道旅行記。
 数年前、私も、アイヌのことを考えながら北海道を4回旅行した。最初の旅行は、電車で、函館。2回目は車で道東。3回目は車で北海道左回り一周。4回目は車で道南・道央・道東。私の旅行では、アイヌの存在は無視されていないにしても、あまり関心がもたれていない地域が多いと感じた。しかし、本書を読むと、先住民族としてのアイヌが観光宣伝や箱もの行政の口実に使われているようだ。ここ10年、日本の産業は停滞し、北海道の産業は寂れた。手っ取り早く景気回復のためには、観光宣伝施設を作り、観光客が満足するような展示をすることなのだろう。新たにウポポイが作られたので、そのうち見に行こうと思っていたが、本書を読んだら、その気が失せた。
 静内のシャクシャイン像が作り替えられていること、解説が変えられることが書かれているが、これは知らなかった。
 それから、著者は、かなり大食いの人なのだろうか。各所に、何を食べたのかが結構詳しく書かれているが、日本の普通の料理を食べた話をされても、あまり面白くない。 



北方領土問題  やさしい北方領土問題の話   竹島(独島)問題    尖閣(釣魚)問題 

本の紹介-ロシアのなかのソ連2022年11月25日


馬場朝子/著『ロシアのなかのソ連 さびしい大国、人と暮らしと戦争と』現代書館 (2022/9)

 著者はブレジネフ時代に、ソ連に留学経験のある、元NHKディレクター。
 本書の内容は、ロシア人の考え方とか行動とか、普通のロシア人・ロシア社会の日常的な話。ロシアやロシア人についてある程度知識がある人にとっては、特に目新しい内容はないが、日本人の多くは普通のロシアをあまり知らないだろうから、一読の価値はあるだろう。
 本書の多くは、事実を淡々と述べており、好感が持てる。
 しかし、最終章「大祖国戦争」「アフガニスタン侵攻」「ウクライナ侵攻」の三項は著者の思いが強く、事実から離れているところがあるようで感心しない。

 「大祖国戦争」の項に、以下の記述がある。
 最大の激戦地スターリングラードで、ドイツの包囲戦を生き抜いたレニングラードで、ドイツ軍の猛攻を受け一時は占領されたウクライナで、私はたくさんの墓と慰霊碑を見てきた。「兵士たちはなんのために若い命を落とさなくてはならなかったのか」と、いつも同じ問いが頭をよぎった。
 国家にとって最も大切なものは領土なのか、国民の命なのか。祖国のために命を捧げるという美しき世迷い言に惹かれる人がいる限り、世界で戦争はなくならないのだろう。
 ソ連兵が戦った世界の紛争は、スペイン内戦、日中戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争、レバノン内戦、アンゴラ内戦など数多い。これらはソ連という大国の威信を守り、勢力圏を拡大するための戦争だった。それはいまのロシアでも同様だ。(P151,P152)
 平和ボケした、お気楽日本人だと仕方ないのかもしれないが、元NHKディレクターであることを考えるとちょっと残念。大祖国戦争で、ドイツ軍に占領されたウクライナでは、多くの住民が殺害され、また、「労働奴隷」にされ、ドイツに連行された後、強制労働や売春に従事させられた。大祖国戦争を戦ったソ連は、奴隷化を避けるためには、「祖国のために命を捧げる」以外の選択肢はなっかた。

 ウクライナ戦争で、日本の報道は、ゼレンスキーの謀略宣伝を、検証することなく、一方的に垂れ流す傾向が強い。本書では、必ずしもそうではなくて、ドネツク住民の声も、収録している。
振り向かなかった世界、止められなかった戦争
 この自身が固執する信条にとらわれた権力者の決断で、ウクライナ、そしてロシアの人びとは人生をすっかり変えられてしまった。ウクライナ、ロシアの友人、知人たちの言葉を伝えたい。

 ウクライナ東部の独立宣言をしたドネツク人民共和国の年金生活者コースチャさんは怒っていた。
 「この八年間の戦闘でウクライナ政府軍に家も銃撃され、友人たちも死んだ。いままで助けてくれと言っても、世界は振り向いてもくれなかった。なぜいま、近隣の町々がロシアに銃撃されると世界中が騒ぐんだ。僕たちはずっと八年間も戦闘に耐えてきたのに。今日も朝からウクライナ軍のミサイルが飛んできた。これが拾った破片だよ。五十五歳までの男たちはみな動員された。女と子どもたちはロシアに避難していった人も多くて町は空っぽだけれど、僕はここを動かない。ここには祖先の墓があるからね。」(P177,P178)
各項のタイトルを記す
 ロシア的働き方
 格差と平等の狭間で
 市場経済は甘くなかった
 実はアメリカ好き?

 ロシアはヨーロッパかアジアか
 ロシアの「大国願望」
 イデオロギーって何?
 みんな一緒が好き
 ロシア正教の底力

 民主主義嫌い
 女性の力
 離婚大国
 休む力
 迷信深いロシアの人たち
 危機対応力
 芸術大国
 言論の自由

 大祖国戦争
 アフガニスタン侵攻
 ウクライナ侵攻


北方領土問題  やさしい北方領土問題の話   竹島(独島)問題    尖閣(釣魚)問題 

ムニンタイトゴメ2022年11月26日

  
 小石川植物園の公開温室に小笠原固有のムニンタイトゴメが咲いていた。ベンケイソウ科・セダム属(マンネングサ属)。関東から九州の海岸岩場にはえるタイトゴメの亜種あるいは別種。
 セダム属の植物は、密に生えたプチプチの葉が可愛いので、多肉植物寄せ植えに使われる。ムニンタイトゴメの葉は、あまり密ではない。

夢の島熱帯植物館2022年11月27日

 
 夢の島熱帯植物館には小笠原の固有植物が豊富に展示されています。小石川植物園の小笠原植物展示は鉢植えなのに対して、夢の島熱帯植物館のものは、地植えが多いので、植物が大きい。

 ハハジマトベラが植えられていた。
 シロトベラはハハジマトベラの左側にあるはずだけれどなかった。バックヤードで養生中。

http://nippon.nation.jp/Blog/20221127a/index.html

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