謹賀新年2023年01月01日

あけましておめでとうございます
 
昨年から、ロシア・ウクライナ戦争が継続しています。
日本のマスコミは、ゼレンスキーの謀略情報を垂れ流しています。事実はどこにあるのか。
 
昨年は、安倍銃殺以降、統一協会の話題でもちきりでした。人がここまでマインドコントロールされるものとは思っていなかった。

本の紹介-宗教事件の内側2023年01月03日


藤田庄市/著『宗教事件の内側: 精神を呪縛される人びと』岩波書店 (2008/10)
 
 前半最後の第4章で統一協会のマインドコントロールが記載されている。この部分は58ページと本全体の17%。本の後半はオウム真理教。このほか、第2章で信者を殺害後ミイラ化した遺体と暮らしていた幾つかのオドロオドロシイ教団、第3章で法の華と明覚寺の霊感商法が取り上げられている。

 本書は2008年の出版であるが、統一協会の人権侵害被害が当時も継続していた事実が指摘されている。
第四章 違法伝道の果て  霊感商法による財産収奪
 「カルト」という言葉が日本に流布するずっと以前から、世界基督教統一神霊協会(統一教会)はその語の意味する内実、つまり信仰による精神呪縛による人間性破壊(人権侵害)と、反社会的行為による人々の生活や家庭の破壊を行ってきたし、現在もそれは変わらずに続いている。
 教祖文鮮明が1954年に韓国で創立したこの宗教は、同国において教勢を拡大するなかで信者監禁、洗脳、「血分け」などの噂が高まった。血分けとは教祖と女性信者がセックスし、その女性と男性信者がセックスするという"宗教儀礼"であり、かの合同結婚式の原型である。(P112)
 安倍銃殺以降、統一協会が批判されると、ズブズブの関係にあった自民党議員の中には、「マスコミ報道されていなかったので、統一教会が悪いとは思っていなかった」などと、見え透いた言い訳をした者も多い。
 1992年に統一協会がマスコミの話題をさらったことがあったが、その後は、この教団がマスコミの話題になることは少なかった。しかし、マスコミの話題になっていなくても、統一協会の反社会性は変わることはなく、被害も継続した。このため、本書のように、統一協会被害に対して、警鐘を鳴らす本も多い。テレビとマンガ以外に見る能力がない人ならば仕方ないが、日本語の啓蒙書を読んで理解できる普通の能力がある人ならば、1992年以降も統一協会の反社会性は容易にわかったはずだ。

 

北方領土問題  やさしい北方領土問題の話   竹島(独島)問題    尖閣(釣魚)問題 

本の紹介-マインド・コントロールの恐怖2023年01月05日


スティーヴン ハッサン著、浅見定男/訳『マインド・コントロールの恐怖』恒友出版 (1993/4)

 著者はアメリカ統一協会元幹部。ユダヤ教の家庭に生まれたが、失恋で失意の中、統一協会に誘われ、マインドコントロールを受けて、統一協会活動家となると、マインドコントロールをする側になった。脱退後、統一協会の悪質手口を明らかにして、マインドコントロールを受けた人の救済活動に当たる。
 統一協会のマインドコントロールの手口が詳しい。人は誰でも、失恋などショックのことがあるだろう。あるいは、人生うまく行かず腐っていることがあるだろう。こういう時、近くに相談相手がいない場合、そこに付け入り、心理学の手法でマインドコントロールを行う。これが、統一協会の手口のようだ。

 本書は、統一協会のこのようなマインドコントオールの手口と、マインドコントロールを受ける人の心理が詳しい。本書の前半では、著者がマインドコントロールを受けた経緯、脱会した経緯、統一協会のマインドコントロールの手口が示される。
 本書後半では、マインドコントロールから回復するための救済方法。具体例を挙げて詳しく説明されているが、私の場合は、知人にマインドコントロールを受けている人がいないので、自分にはあまり役に立たない。マインドコントロール状態から救済したい人がいる場合は、本書の記述は必読だ。

 ある教団が破壊的カルトかどうかを判定する方法として、以下の記述がある。この手法は、日本の新興宗教を評価する上で参考になる。
 ・教義ではなくて行動を見ること
 ・教団内のコミュニケーションは、教団の信仰体系に回心させるものか、それとも、多様な視点で物事を自分自身で処理するように励ますのか

 破壊的カルトの疑いがあるグループを調べ鑑定するとき、私はまず、神学やイデオロギーの分野ではなく、心理学の分野で作業をする。破壊的カルトについて考える私の基準は、マインド・コソトロールと暗示と集団心理、この三つの影響作用ということである。私はそのグループが何を信じるかではなく、何をするかを見る。ほかの分析家や批評家が、自分の聖書解釈や政治的見解こそが正しいものだという信念でカルトのメンバーに対処していくのに対して、私は、破壊的カルトがそのメンバーとどんなコミュニケーショソをするか(あるいはしないか)を分析する。私の見るところでは、破壊的カルトはメンパーを彼ら自身の信念体系へと回心させようとする。だが私のやりかたは、その人が多様な視点を調べ、物事を自分自身で処理するように励ますものである。
 しかしある人が何かを信じる自由は、その信念にもとついて見境なく行動する免許を自動的に与えるものではない。もしそんなことをしたら、白人優越主義のグループはこの国の非白人をみな追放したり殺したりするだろうし、悪魔カルトは、自分たちの儀式のいけにえに、公然と人々を殺すだろう。
 あるグループが、その目的を推進するために嘘をつくのはよいことだと信じているとしよう。しかしもしその嘘が、人々の憲法で保障された諸権利を侵害するなら、それは人々の自由を侵していることになる。(P174)



 


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本の紹介-プーチンvs.バイデン2023年01月10日

  
東郷和彦/著『プーチンvs.バイデン―ウクライナ戦争の危機 手遅れになる前に』ケイアンドケイプレス (2022/10) 
  
 ロシア・ウクライナ戦争のマスコミ報道は、ウクライナの謀略情報の垂れ流しになっている。
 本書は、元外務省欧亜局長でロシア情勢に詳しい東郷和彦による、アメリカ・ロシア外交関係を中心に、この戦争の原因を詳述するもの。さらに、日本外交のあるべき姿勢を提言する。
 事実関係の分析が主なので読みごたえがある。ただし、本の割には行間の空白が大きく、文字数が少ないように感じ、容易に読み終わる。
 
 本書の付録として、2014年の著者のインタビュー記事が2件掲載されている。このなかで、著者は「西部ウクライナ人たちが東部のロシア系の人々を殺害するような事態が起これば、プーチンが軍隊を入れる恐れがあることは否定できません」としている。実際には、著者の恐れた事態が起こっても、プーチンはなかなか軍隊を入れることはなかった。東部地域の自治は国際法であるミンスク合意で成立したものだったが、バイデンの後押しで、ロシア系住民虐殺をゼレンスキーの方針とすると、我慢強いプーチンも軍事介入を選択することとなった。
 
 本書は、プーチンがウクライナに軍隊を入れた政治的経緯を、事実の分析に基づき明らかにするもの。ただし、著者は、プーチンの軍事介入を悪いことであると再三記載している。歴史の善悪判定が趣味の人には、著者の判断は一つの参考になるかもしれないが、私には、善悪判定は興味がないので、著者判断の正邪はわからない。

本の紹介-ウクライナ「情報」戦争2023年01月15日


佐藤優/著『ウクライナ「情報」戦争 ロシア発のシグナルはなぜ見落とされたか』徳間書店(2022.9)

 著者は元モスクワ大使館職員。現在、ロシア・ウクライナの政治に関する、日本の第一人者。
 本書はウクライナ・ロシア戦争を客観的に記載しており好感が持てる。


 第1章はロシア側の報道。日本では、ウクライナ側の謀略報道を垂れ流しているマスコミが多い中、本書の記述は有益である。著者のコメントも随所にあるが、量が少なく、この問題に詳しくない読者には、ロシア側情報の正否が分からない。もう少し、著者の詳しい解説が欲しいと思った。
 
 第2章は戦争の時系列経緯。本書の出版は2022年9月なので、8月までが記述対象。日本のマスコミ報道の多くは、ウクライナ側の謀略報道の垂れ流しである。戦争の報道は、どちらも、真実と謀略とが混在しているので、基礎知識と情報分析能力がないと、何が真実かわからないものである。この点、本書の記述は、この地域の近現代史・政治の第一人者の記述で、著者が真実と確認した客観的事実を記載しているようで好感が持てる。

 戦争の責任について以下の記述がある。事実をよく知っている著者の客観的記述である。
 今回の事態に至るまでには、ゼレンスキー大統領にも大きな責任がある。
 ウクライナは20年5年の「第2ミンスク合意」で、親ロシア派武装勢力が実効支配する地域に「特別の統治体制」を導入するための憲法改正を約束したが、19年に大統領に就任したゼレンスキー氏はその履行を頑なに拒んだ。
 プーチン氏は「第2ミンスク合意」に基づいて、ゼレンスキー氏が交渉に応じるならば武力行使することなくロシアの目的を達成できると考えていた。「第2ミンスク合意」ではロシア派武装勢力が実効支配しているドネツク州とルハンスク州に「特別の統治体制」を認める憲法改正をウクライナが行うことが約束されており、OSCE(欧州安全保障協力機構)の監視下で公正かつ民主的な選挙が行われることも定められていたからだ。ウクライナ国家の枠内で高度な自治が確保されれば、この自治地域の同意なくしてウクライナがNATOに加盟できなくなる仕組みを作ることは可能とロシアは考えていたのである。
 ロシアによる侵攻以前にも、フランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相が、ミンスク合意を基礎にロシアとウクライナを仲介しようとした。プーチン氏はミンスク合意による係争解決に同意したが、ゼレンスキー氏は明確な回答をしなかった。ミンスク合意に基づいてウクライナの主権の下で問題を軟着陸させる可能性をなくしたのは、むしろウクライナ政府の方だったのだ。
 ウクライナが「ミンスク合意」を履行する意思を持たないと判断したプーチン氏は、「ルガンスク人民共和国」と「ドネツク人民共和国」の両「人民共和国」に住むロシア人を守るために軍事介入を決断したと言える。(P100~102)
 プーチンはウクライナの右翼勢力やゼレンスキーをナチスと批判した。これに対して、ゼレンスキーは、自分はユダヤ系なのでナチスではないと、全く頓珍漢な反論をしたが、日本のマスコミは、ゼレンスキーの言を無批判に伝えたことがある。映画俳優に過ぎないゼレンスキーがウクライナ近現代史知識のない大バカ者なのは仕方ない事であるが、日本のマスコミ人も、ウクライナ史の基本的知識はもってほしいと感じたことがある。
 本書には、バンデラ主義の一通りの解説があり、プーチンのナチス批判の意味が分かるだろう。なお、OUNについては、中公新書の「物語ウクライナの歴史」にも、多少の説明がある。
 ウクライナの民族主義者ステパン・バンデラ(1909~59年)に対する評価だ。バンデラは、1928年にUVO(ウクライナ軍事組織)に加わり、翌29年にOUN(ウクライナ民族主義者組織)に入党した。35年にポーランド内相暗殺事件に関与した容疑で逮捕され、死刑判決を受けたが、終身刑に減刑された。39年に第2次世界大戦が勃発し、ポーランド国家が崩壊すると、ナチス・ドイツ軍によって解放されOUNの幹部に戻った。バンデラやOUNの活動家は反ユダヤ主義者でもあった。
 ソ連とロシアでバンデラとその同志はナチス主義者とされている。2014年以降のウクライナ政権はバンデラをウクライナ民族の英雄と位置づけているのだ。
 その具体的な例として、2015年1月1日にキエフで開催された奇妙な行事のことを振り返ってみたい。これは、ステパン・バンデラの生誕106年(1909年1月1日に生まれ)を記念する夜間の「たいまつ行進」だった。バンデラは一時期、ナチス・ドイツと提携し、1941年の独ソ戦の直前にウクライナの独立を図ったことがある。バンデラが指揮する軍団が、ドイツ軍の指揮下に入ってソ連軍と戦い、戦争初期にウクライナを支配下に置いたのだ。バンデラの軍団は、ドイツ軍の下に置かれ、無辜のユダヤ人・ロシア人、スロバキア人、チェコ人を虐殺した。
 ナチスの特徴は、「約束を守るとは約束していない」と言って合意を平気で反故にしてしまうことだ。ウクライナ独立の約束をナチスは守らず、ウクライナ人を「東方の労働者」としてドイツの鉱山や工場で働かせた。ドイツ軍に占領されたリボブ(ウクライナ語ではリヴィウ)でウクライナ独立を勝手に宣言していたバンデラは、ナチスによって逮捕され、強制収容所に送られてしまった。
 戦争末期の44年9月、ドイツによって強制収容所から釈放されたバンデラは、再び反ソ戦争の指揮をとった。戦後は、西ドイツに拠点を置いて反ソ・ウクライナ民族独立運動に従事。59年10月15日、ミュンヘンの自宅周辺でバンデラはKGB(ソ連国家保安委員会・秘密警察)の刺客によって暗殺された。
 そうした経緯から、ソ連時代のウクライナでは、バンデラは「ナチスの協力者」「テロリスト」などと嫌悪されていたのだが、ウクライナで民族主義が台頭すると共に「ソ連からの独立を果たした英雄」と評価は一転した。
 バンデラの出身地であるウクライナ西部のガリツィア地方に基盤を持つ政党「スボボダ(自由)」は、バンデラの思想と運動形態を継承している。バンデラ主義者と呼ばれる人々が主張するウクライナ民族至上主義、反ユダヤ主義は、国際基準でネオナチに分類される。ナチスが頻繁に行った「たいまつ行進」を、このように「スボボダ」をはじめとするバンデラ主義者が行ったのも、自らがネオナチであることを誇示するためだ。(P115~P118)
 本書第三章、第4章は小さな章で、それぞれ、クリミア併合と北方領土問題の説明。

 

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本の紹介 「カルト宗教」取材したらこうだった2023年01月17日

 
藤倉喜朗/著『「カルト宗教」取材したらこうだった』宝島社新書(2012/8)
 
 この手の本の多くは、いくつかのカルト教団を取り上げて、それぞれのカルトごとに問題を記載するものが多いが、本書は、カルトにまつわる雑多な話題を書いたものなので、まとまりがないように感じる。
 
 この中で、幸福の科学については、多少まとまって取り上げられている。第二章「取材したらこうだった」の35ページは幸福の科学と地域住民の対立関係。場所は、本部がある港区白金と大川隆法(中川隆)出身地である徳島県吉野川市川島町の二か所を扱っている。私の住んでいる埼玉県川口市にも幸福の科学の建物があるが、住民とのトラブルは聞いたことがない。
 また、第4章「カルトと報道」の11ページは、幸福の科学が反対運動を迷惑電話やスラップ訴訟を使って、つぶしているさまを記載している。昨今、このような訴訟は統一協会によるものが話題になったが、似たようなことは幸福の科学も行っているようだ。 
 幸福の科学は公称信者数1000万人を超えているが、2022年参院選幸福実現党得票数は15万なので、信者数が十数万程度の新興宗教ということだろう。教祖・大川隆法のイタコ芸が有名。

本の紹介-神様のいる家で育ちました2023年01月19日

 
菊池真理子/著『神様のいる家で育ちました』文芸春秋(2022.10)
 
 
全7話。
第1話:エホバ 二世問題
第2話:崇教真光 二世問題
第3話:統一教会 二世問題
第4話:バプテスト 二世問題
第5話:幸福の科学 二世問題
第6話:真如苑 二世問題
第7話:創価学会 二世問題
 
 各章ともに、宗教の名称は書かれていないが、話の内容や漫画の絵から宗教名は容易に推定できる。
 第4話以外は新興宗教。第4話のバプテストは、教会ごとに教義の厳格さに違いがあるが、本書の内容や絵からは、どの教会なのか分からない。第7話の創価学会は、おそらく著者自身の体験を描いたもの。
 
 マンガの絵は明るい感じなのだけれど、内容は暗く重い。子供に対する虐待・ネグレクトなどが多い。また、すべてのケースで宗教の押し付けのため、学校で子供が浮いてしまい、正常な人間関係の構築に支障をきたしており、脱会することが困難になっている。これは、取り上げられた宗教が日本社会の中で浮いた存在であることの証と言えるだろう。

 本書はマンガなので、書かれている内容のすべてが100%事実というわけではない。そんなことは、言わなくても、ほとんどの人は知っているだろう。ただし、そうはいっても、この漫画の内容は、かなりの部分が実話のようで、多くは、信者二世の聞き取り調査をして書いたものだと思われる。
 落ち着いて読むと、どうも二世信者と宗教の問題ではなくて、母親・両親・夫婦関係にもともと問題があって、そこを宗教に付け込まれた悲劇が多いように感じる。
 
 
 本書は、かつて、集英社のウエブサイトで公開されていたが、幸福の科学から事実誤認があるとの抗議を受けて、公開中止となった。その後、文芸春秋より単行本として出版された。そもそも、これは漫画であって、事実に基づく論文ではないので、事実誤認との新興宗教側の抗議はまとはずれであり、しかも、抗議の内容は、微細なことに感じる。以下に、幸福の科学による反論が掲載されている。
 https://happy-science.jp/news/public/15638/
 
 漫画では高校から繁華街までは電車とバスで1時間とあるが、幸福の科学は、最も近い繁華街まではバス30分であるとの指摘している。(実際はシャトルバスで精舎から那須塩原駅までは30分、高校から那須塩原駅は35分。)しかし、那須塩原にはあまりいい店がなく、黒磯に行きたい人は、乗り換え時間を含めると、駅まで50分程度はかかることになり、漫画の記載はかなり正確と思える。
 漫画には本人が「総裁先生も東大を勧められてる」と思っているシーンがある。この点について、幸福の科学は「そのような事実はありません」としている。漫画では、本人の思いであって、大川が言ったとは書かれていない。頓珍漢な批判にはあきれる。もっとも、それほど学力が高くない幸福の科学学園高校の卒業生全員が東大に入れるわけないのだから、高校側が全員に東大進学を目指す指導をしてとは思えないが、成績の良いごく一部の子が東大を目指すように指導することがあるのは当然です。
 
 幸福の科学の反論には興味ある記述がある。
 『本漫画の冒頭では、「24歳 死ぬことにしました」と主人公が薬物を大量摂取して自殺を図るようなシーンが描かれていますが、当グループは「自殺してはいけない」ことを繰り返し教えています。』
 漫画を読んだ時、自殺未遂は、話を面白くするためのフィクションと思った。幸福の科学がこのように書いているところを見ると、一期生の自殺未遂は事実なのだろうか。幸福の科学のために心を病んで自殺未遂に至ったにもかかわらず、教団では、高校生に、「自殺してはいけない」ことを繰り返し教えているだけなのだろうか。もしそうだとしたら、まともな宗教とはとても思えない。「自殺してはいけない」ことを繰り返し教えればよいのではなくて、命を大切にする教育をして、実効が上がらないといけないのです。

 
 幸福の科学は以下のように書いている。
 『また、本漫画では「母が私の名義で多額の借金をつくっていたことも判明」などと描かれています。これは奨学金のことと思われますが、奨学金は本人名義でしか借りられません。本漫画のケースの場合、実際には当初から奨学金はすべて母親が代わりに返済しています。』
 この記述が真実ならば、恐ろしい。教団は信者の借金の内訳をどのようにして知ったのだろう。幸福の科学の信者は個人の借入金を教団に報告するのだろうか。預金通帳を提出させて、献金を命令していた恐ろしい教団もあるようだが、幸福の科学もそういう新興宗教なの?
 
 普通に読めば、この漫画は幸福の科学と信者の直接関係を扱ったのではなくて、信者と信者2世の問題を扱ったもの。幸福の科学は幸福の科学と信者2世の直接関係ととらえて批判しているように見受けられる。このため、幸福の科学側の反論は、的外れに感じる。


 

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本の紹介-カルトの花嫁2023年01月22日

 
冠木結心/著『カルトの花嫁 宗教二世 洗脳から抜け出すまでの20年』(2022.11)合同出版
 
 本書は、統一協会に入信し、その後、悲惨な生活を強いられた著者の自叙伝。
  
 著者は、高校生の時、統一協会信者の母親に連れられて、統一協会にマインドコントロールされる。その後、統一協会の合同結婚式で韓国人男性と結婚するも、悲惨な結婚生活を余儀なくされ、離婚に至る。その後、再び統一教会の合同結婚式で再婚し、今度は韓国で生活をするも、さらに凄絶な極貧生活を強いられた。このような生活に見切りをつけるべく、日本に逃げ帰り、統一協会を脱会し、法テラスや精神科医の協力のもと、人生をたて直すこととなった。

本の紹介-悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める2023年01月23日

  
古村治彦/著『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』秀和システム (2021/5)
 
本書は、バイデン政権の分析。人間関係や個々人の思想傾向の分析が詳しい。
昨年、ロシア・ウクライナ戦争が起こった。本書はバイデン政権により、世界戦争が起こると警告している。

ボダイジュ並木2023年01月26日

 
 この季節、落葉樹の葉がないので、樹形を見るのに適している。
 写真は、小石川植物園のボダイジュ並木。釈迦が悟りを開いたインドボダイジュとは別種。ボダイジュの木の下では悟りを開くのは無理な気がする。

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