ウクライナの反転攻勢2023年06月06日

 6月4日、ウクライナ軍は各方面で攻勢に出たが、多くの地点で撃退された。6月5日も引き続き、各地で戦闘が続いているが、ほとんど撃退されている。
 昨年終わりごろから、春になったらウクライナが大攻勢をかけるとの報道が続いた。しかし、そのようなことはなく、春は終わった。ウクライナの嘘が明白になると西側援助も難しいので、大攻勢の恰好をしたのだろう。6月4日の攻撃は、多くの地点で撃退された。ウクライナの損失は大きく、ドイツから供与された最新鋭戦車も複数台失った。
 
 ザポロージェ州やドニエプルペトロフスク州に近い、ドネツク州のVelyka Novosilka付近では、ウクライナ軍は最大で2~3㎞進攻した。これら地域は、畑と荒れ地で進攻する戦略的価値はほとんどなく、また、多くの地点で撃退された。何もなく撤退した地点もあったようだ。
 
 ドネツク市の北西Avdiikaはウクライナ軍支配地域。6月4日にはここからドネツク市方面の攻撃があったが、すべて、撃退された。
 ドネツク市南西のマリンカはウクライナ軍支配地域だったが、5月末からのロシア軍攻勢により、ウクライナ軍は撃退され、その結果、市の70%以上がロシア軍支配となっている。
 
 6月4日のウクライナ軍攻撃は、アルティモフスク(バフムト)を含む、北部地域でも行われたが、おおむね低調で、ほとんど撃退された。
 
 6月6日、毎日新聞に「ウクライナ軍がバフムト周辺の村の一部を奪還」との記事があった。
 https://mainichi.jp/articles/20230606/k00/00m/030/003000c
 この記事を読んでも、状況は良く分からないだろう。
 

 
 上の図はアルティモフスク及び周辺。A,B,Cの矢印は、最近のウクライナ軍の進攻を表す。毎日新聞の記事は、おそらく図の矢印Aを言っているもの。ここには、戸数40ほどの村があったが、現在は無人で、荒地が広がる。ウクライナ軍はここに進軍したが、多くは撃退された。一部ウクライナ兵士が空き家などに潜んでいる可能性がある。
 矢印B,Cのウクライナ軍進攻はすでに撃退されている。ただし、図の左側のチャソフヤールにウクライナ軍、2万の兵士駐屯しているとのうわさもあるので、今後とも、小規模な進攻の可能性はある。
 
 5月20日、ロシア・ワグネルはアルティモフスクの完全解放を宣言した。しかし、ウクライナは、今でも、一部を支配していると言っているようだ。図のD地域は市内ではあるが、市民のための家庭農園地域で、区画された小規模な畑になっている。物置小屋など小規模建物も多い。ウクライナ兵士の一部が、いまだにこの地域に潜んでいて、散発的な衝突があるようだ。しかし、いずれにしても、ウクライナ軍が市内で支配している場所はない。
 
 ウクライナは、ハリコフ州からロシアに向けてテロ攻撃を行い、老婆・農夫・牛などを殺害した。このため、ロシアも一部ハリコフ州に進軍している。クピャンスク進攻中のロシア軍は、すでに、Oskil川を渡った模様。


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