本-新しい戦前2023年11月26日

 
内田樹、白井聡/著『新しい戦前 この国の"いま"を読み解く』朝日新書(2023/8)
 
 主に、日本の問題に対する二人の対談。全7章あるが、このうち第2章は、ロシア・ウクライナ戦争を話題としている。多くの日本人にとって、ドンバスはあまりなじみがなく、正しい情報も少ない地域だ。対談している二人、特に内田は、この地期や戦争のことを正しく理解した上での発言なのだろうかと感じた。

本の紹介-検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?2023年11月27日

 
小野寺拓也、田野大輔/著『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』(岩波ブックレット)(2023/7)
  
 ヒットラーが何をしたかといえば、夜寝て、起きて、クソをして、などなどがあっただろう。こんなことは、良くも悪くもない。蜘蛛の糸のカンダタも、一つだけよいことをしたのだから、ヒットラーも良いことをしているに違いない。しかし、こんなつまらないことで、本が出版されることはないだろう。
 本書が出版された背景には、ネット上で、ナチス政策の一部が、一部の人に役に立ったことを以て、ナチスも悪くなかったとする言説があるためである。高校世界史を普通に学べば、このような考えに陥るはずはないが、昨今は、勉強しなかった人も、ネットでいい加減なことを言い、それに同調する人も多い。
 
 本書では、ネットで言及されることが多い、以下の8項目について、ナチスは悪であるか、または、前政権の政策を踏襲したに過ぎないことを説明している。
 「ナチズムとは?」「ヒトラーはいかにして権力を握ったのか?」「ドイツ人は熱狂的にナチ体制を支持していたのか?」「経済回復はナチスのおかげ?」「ナチスは労働者の味方だったのか?」「手厚い家族支援?」「先進的な環境保護政策?」「健康帝国ナチス?」

東京国立博物館2023年11月28日

 
今日は、久しぶりに東京国立博物館の常設展を見学。写真は康円作・文殊菩薩騎獅像の侍者立像のうち、善財童子立像。
東博の展示品は多義にわたるけれど、仏像は多くはない。
善財童子は華厳経入法界品の中心人物なので、日本仏教ではなじみが深い。

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