本の紹介-小選挙区制は日本をどう変えたか2024年12月18日

 
久江雅彦、内田恭司/著『証言 小選挙区制は日本をどう変えたか 改革の夢と挫折』岩波書店 (2024/7)
 
まあ、読んでも損はないかもしれないが、それほど進めるわけではない。
小選挙区制が導入されて、政治状況が変わった。この件に関して、政治家、ジャーナリスト、学者による説明。
 
180ページ余りの本に対して、執筆者が18人、一人平均10ページと少なく、詳しい内容は乏しい。
本を読むと、小選挙区制導入時には、これによって、日本が二大政党制になるとか、政権交代が実現するなどと思った人たちが結構いるようだ。米英が二大政党制なのは、そうなる社会状況、政治経済状況があるからで、そういった状況が異なる日本で、選挙制度を変えたからといって、米英と同じようになるはずもないのに、ずいぶん単純なプロパガンダに酔っていた人が多かったようで、呆れた。
執筆者の意見の多くは、現在の小選挙区比例代表制の問題点を指摘している。かつての中選挙区制に修正を加えた選挙制度の方が良かったとする意見も多い。こうした中、立憲の岡田克也議員はかつての中選挙区制は金がかかりすぎたとして嫌っている。選挙に莫大な金を掛けないと当選できない政治家なのだろう。

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