アヴデエフカ解放間近 ― 2024年02月05日
昨年5月にアルテモフクス(バフムト)が陥落して以来、ウクライナの最大の敗北が近い。
本の紹介-講義 ウクライナの歴史 ― 2023年10月29日
黛秋津 /編著、他/著『講義 ウクライナの歴史』山川出版社 (2023/9/4)
ウクライナの歴史書は、一般的なものでは、これまで、以下の本が出版されていた。
黒川祐次/著 『物語ウクライナの歴史』中央公論新社(2002)
伊東孝之・他/編『ポーランド・ウクライナ・バルト史』山川出版社(1998)
しかし、これらの本は、出版年の関係から、ソビエト崩壊以降の記述は少ない。
本書は、ウクライナの歴史のうち、キエフルーシから現代まで、広い範囲を扱う。また、地域・国家の歴史の他に、ユダヤ問題、正教会の分裂、ロシア・ウクライナの歴史認識にも、各一章が割り当てられ、幅広いウクライナ史の観点から、ロシア・ウクライナ戦争を考える材料が提供されている。
本書は11章に分かれ、それぞれ違った著者が担当している。このため、各専門的な立場での記述で良いともいえるのだけれど、筆者ごとの文体やニュアンスが異なり、少し読みにくい。
最終章は防衛研究所・山崎博史氏の「ロシア・ウクライナ戦争と歴史的観点」の表題で、現在起こってる戦争を解説する。2023年3月の執筆。このころ、ウクライナ軍の春季大攻勢があるかのように宣伝されていたが、実際には、5月にはバフムトが陥落し、6月になってからウクライナ軍が攻勢をしかけたものの、ほとんど成果はなく、西側供与の装備も、あまり役に立たなかった。今になってみると、本章は、戦況分析能力が低い日本の軍事専門家にありがちな、貧弱な記述になってしまっていて、残念。
本の紹介-プーチンの10年戦争 ― 2023年10月26日
池上彰、佐藤優/著『プーチンの10年戦争』東京堂出版(2035/6)
池上彰、佐藤優による対談。プーチンのいくつかの重要演説をもとに、ウクライナ・ロシア戦争を解明するもの。話が上手な二人の対談なので、読みやすいが、何となく表面的な説明にとどまる感じがした。対談ではなくて、論文、あるいは解説として執筆した方が理解が深まったような気がする。
また、ウクライナ近代史、クリミア現代情勢の説明もそれぞれ一章を使っているが、それほど詳しい内容はない。
戦争が長引いている理由を以下のように説明している。ロシア・ウクライナ情報収集の第一人者の見解として傾聴に値する。
佐藤 それから、ロシアの基本的な概念については、プーチンが何度も繰り返し表明しています。「ウクライナ人は同胞である」と。だから攻勢さえ保っていれば、将来の自国民を無理に殺害する必要はない。進軍が遅いのはそういうイデオロギー的制約があるためなんです。
池上 ところが、西側はその理屈をわかっていない。ロシア軍は兵器や弾薬が足りていないとか、最前線の軍隊の士気が低いとか、聞いて心地のいい理由づけに終始している感じですよね。
佐藤 状況を冷静に分析すれば、ロシア軍が決して劣勢ではないとわかります。例えば、四州にはもともと二〇一二年時点で、九五〇万人が暮らしていました。二〇一四年からの戦争でドネツク州とルハンスク州からはかなりの人が逃げ出しました。正確な統計はないのですが、現時点でロシアが実効支配する地域に五〇〇万人が残っていると仮定します。一方、二〇二二年九月一二日の時点で、この地域に駐留するロシア軍は推定で三五万人。その大半は戦闘に回るので、地域の治安維持を担うのはせいぜい五万人だと思います。だとすれば、わずか五万人で五〇〇万人を統治できていることになる。これが何を意味するか、健全な常識を働かせればすぐにわかるでしょう。端的にいえば、統治ができている。(P25)
日本の報道は著しくいい加減だ。佐藤優は次のように言っている。
佐藤 開戦当初にどういう報道があったか、思い出してみればいいと思います・プーチンは末期がんに冒されているとか、戦場でロシア軍が化学兵雛を使っているとか、東部の都市マリウポリでコレラが発生して一万人が死亡したとか、ロシア国民はどんどん国外に脱出しているとか、二〇二二年六月からウクライナ軍の反転攻勢が始まり、二二年中にロシア軍をウクライナ領から放逐するとか。しかし全部嘘か、もしくは誇張がありました。 また多くの有識者がメディアに登場し、これらの情報をもとにさまざまな分析や見通しを語っていました。しかしそもそもの情報が怪しいので、そういう人たちの見解もたいてい的外れでした。 発信源はウクライナ政府やイギリス国防省など、いずれも公的権力です。アメリカのネオコン系のシンクタンクである戦争研究所の主要な情報源もイギリス国防省を中心とする公的権力と私は見ています。問題は、それをメディアが鵜呑みにして報じていること。公的権力が嘘をつくはずがないという前提に立っているわけです。まるで警察が発表する交通事故の死者数のように。(P271)
本書、後1/3程度に、プーチンの演説が記載されている。また、ゼレンスキーの演説も少し記載されている。
ダメな日本の報道 ― 2023年09月28日
ウクライナ軍、ロシア黒海艦隊司令官を「殺害」 (日本経済新聞2023/9/25 22:34)今週前半、日本の報道機関では、ウクライナ軍攻撃でロシア軍黒海艦隊の司令官が死亡したとの報道がなされた。情報源は、ウクライナ軍のどこかのようだ。しかし、冷静に考えれば、ウクライナ軍はロシア軍司令官死亡をどのように確認したのか、疑問が生じるだろう。ウクライナ軍が、ロシア支配地域に行って検死したと思う人はいない。
ウクライナ軍攻撃でロシア軍黒海艦隊の司令官ら34人死亡…特殊作戦軍が成果強調(読売新聞2023/9/26 05:44)
時間がたつにつれ、ロシア軍黒海艦隊司令官死亡の情報は、ガセネタだった可能性が高くなってきており、報道もそのように変わってきている。いかがわしいウクライナ軍の謀略宣伝を未検証のまま報道するのではなくて、報道機関なのだから、多少は検証してから報道すればよいのに。
本の紹介―第三次世界大戦はもう始まっている ― 2023年09月12日
エマニュエル・トッド/著、大野舞/訳『第三次世界大戦はもう始まっている』(2022/6)文春新書
著者はフランスの歴史学者
日本のテレビ、新聞における、ウクライナ・ロシア戦争の報道は、ウクライナの謀略情報や、アメリカの謀略機関・戦争研究所からの情報を垂れ流しにしている。このため、ウクライナが圧倒的善戦しているかのような、虚偽報道がなされている。戦争の原因も、善悪二元論に固執し、一方的にロシアが悪く、ゼレンスキーが絶対善であるかのような間違った報道がなされている。
本書は、客観的立場にたって、戦争の原因を解明するもの。NATOの責任を指摘する部分が多い。また、ウクライナ・ネオナチの記述もあるが、多くはない。ウクライナ政府による、ドンバス地域のロシア系住民弾圧の話はほとんどない。また、本書は、戦争開始後の早い時期に書かれたものなので、その後の、戦争の推移に関する記述はない。
現在、世界はロシア批判の西側諸国と、それに同調しないBRICS・アフリカ諸国に分かれている。著者は、これを、核家族・個人主義社会と、家父長的・権威主義的社会に分ける。日本とドイツは本来は家父長的社会だったが、敗戦により、個人主義社会に変貌させられた社会である。著者は人類学者であるため、このような視点を持つに至ったのだろう。興味が持てる見解だ。
本の紹介―問題はロシアより、むしろアメリカだ ― 2023年08月15日
エマニュエル・トッド、池上彰/著『問題はロシアより、むしろアメリカだ 第三次世界大戦に突入した世界』 朝日新書 (2023/6)
池上彰が質問してエマニュエルトッドが答える形での対談。池上は話の進行が上手なので、本は読みやすい。
ウクライナ戦争では、ゼレンスキーを一方的に正義として、プーチンを一方的に悪とする論調が、西側世界で支配的である。本書の中で、エマニュエルトッドはこのような風潮を批判して、事実を正しく理解することを主張し、池上もその考えに同調している。ウクライナ戦争が、アメリカの世界戦略の中で生じたことは明らかなので、著者の見解は正しく世界を理解しようとする人のは重要だ。
本書では、ウクライナ戦争にとどまらず、アメリカの没落や、西欧・アジアの家族の違いの言及もある。
エマニュエルトッドは米国に対して次のように言っている。
「アメリカは'悪'でもないけれど、いわゆる'完全な善'でもなくなっているということは確かだと思いますし、イラク戦争は思い返すと本当にひどかった戦争ですが、今はそれがヨーロッパで行われていると言えるわけです。(P125)」
イラク戦争は、イラクに核兵器があるとアメリカが嘘を言って始めた戦争で、ウクライナ戦争は、ゼレンスキーによるドンバス地域での虐殺・人権弾圧をアメリカが推進したことにより始まった戦争なので、両者は類似点がある。イラク戦争で、多数のイラク人を殺害することに成功したアメリカは、その後石油利権を手にした。ウクライナ戦争では、アメリカがウクライナの穀物利権を手に入れられる可能性は高くなさそうなので、その点では類似していない。
ウクライナ戦争はいつになったら終結するのだろうか。この件について、かなり長引くと二人は予想している。
「池上:私は、このウクライナ戦争はこの先10年は続く「10年戦争」になると言っています。
トッド:私は5年だと思いますね。人口動態で見ると、ロシアの人口が最も減り始めるのが5年後であること、また第1次世界大戦、第2次肚界大戦ともに5年ほどで終わったということもあります。
池上:おそらく私が推測するに、プーチン大統領の頭のなかは第2次世界大戦中のi941年6月から45年5月にかけて戦った「独ソ戦」があると思います。このとき、ドイツの侵略を受けてまさに現在のウクライナの土地で大戦車戦が展開され、4年かかってドイッを追い出した。だから、少なくとも4年ぐらいは続くだろう、くらいのことはプーチン大統領は考えているのではないかなと思っています。(P176)」
本の紹介ーウクライナ戦争の嘘 ― 2023年07月19日
手嶋龍一、佐藤優/著『ウクライナ戦争の嘘-米露中北の打算・野望・本音』 (中公新書ラクレ) (2023/6/8)
手嶋龍一は元・NHKワシントン支局長、佐藤優は元・外務省主任分析官で駐ロシア大使館勤務の経験がある。
本書は、二人の対談で、主に国際政治の観点から、ウクライナ・ロシア戦争を説明する。この問題に対する、専門知識が豊富な二人の対談なので、客観的事実を語る部分が多く、好感が持てる。ただし、戦況予測など、突っ込んだ話はない。
日本のマスコミでは、ウクライナ側の謀略宣伝の垂れ流し、アメリカ・イギリスのプロパガンダ、識者のいいかげんな解説が報道されていた。もっとも、2023年6月に、ウクライナが大反攻を行い、大敗北を喫している状況が明らかになると、多少は、事実も伝えられるようになっている。
アメリカの情報がプロパガンダになっているのは、ネオコンのケーガン夫人が主宰する戦争研究所の情報を使うためである。
かつて、イギリスからの国際情勢に関する情報は、かなり正確なことが多かった。大英帝国時代からの人脈がものを言っていると思っていた。ところが、今回のウクライナ戦争では、イギリスからの情報劣化が著しい。
本書、P94~P100にこの理由が記されている。少し長くなるが、一部抜粋する。
日本の専門家の解説はひどいものだ。ロシア・ウクライナ問題の知識は乏しいが、日本政府の方針に都合の良い解説をする人をテレビ局が呼んでいるためだと思う。本書、P138,P139には、以下のように記載されている。佐藤 ウクライナ戦争をめぐるインテリジェンスに関して、私が最も驚き、危惧しているのは、実はイギリスなんです。今回のウクライナの戦いで、世界中のメディアが情報源として頼り切っているのは、アメリカの戦争研究所と英国防省です。いまはアメリカの戦争研究所以上に前のめりになっているのがイギリスです。英国防省とM16(秘密情報部)が毎週やっているブリーフィングは、メディアを介して戦局を左右するほどの影響力を持っています。…
しかも、その中身は、正義はゼレンスキーに、不正義はプーチンにという"二項対立"のイデオロギーをベースにした大本営発表です。…
世界に冠たる英国秘密情報部の様子が今回は実におかしい。ひとことで言えば、「インテリジェンス」と「プロパガンダ」が一体になってしまっている。
手嶋 この二つが一つになってしまえば、情報活動そのものが成立しません。秘密の情報活動で得た貴重なインテリジェンスを国家の舵取りに資するのではなく、相手国を惑わしたり、誘導したりする手段に使うのは邪道といわざるをえませんね。
佐藤 伝統あるインテリジェンス大国のイギリスでは、情報と宣伝は峻別されてきました。ですから、様々な戦争のさなかでも、BBCはおおむね公正な報道を行ってきました。にもかかわらず、今回のウクライナ報道では、明らかに当局の情報操作が入っていて、冷静な分析には役立ちません。
昨年、ある雑誌の鼎談でエマニュエル・トッド氏に会ったのですが、彼も英国防省の発表のほとんどは根拠に乏しいプロパガンダだと断じていました。
…
佐藤 トッド氏は、BBCもさることながら、高級紙「ガーディアン」の報道がひどくなっているとショックを受けているようでした。そこに反映されているのは、エリートが劣化したイギリスの危機なのだ、と。
手嶋 英国エリート層の劣化は、情報活動の在り方にも大きな影響を与えていますが、どうしてこんなことが起きてしまったのでしょう。
佐藤 トッド氏にいわせれば、「長い目で見れば、まさにサッチャi改革の]つの帰結ではないか」と。サッチャーの時代、すべての価値判断を市場に委ねかねない新自由主義の流れが、イギリスに一気に流れ込んできた。そうした環境下で高等教育を受けた人たちが、社会の第一線に立つようになった。…
分かりやすく言えば、すべてを金に還元することはできない、というヨーロッパ的なエリート主義の崩壊です。…ところが、アメリカとの違いがなくなって、結局ゲームに勝利したものが総取りしてかまわないという社会になってしまった。大げさではなく、イギリスからヨーロッパ的価値観が消えつつあるのです。
佐藤 でも日本の現状を見ていると、プラモデルが好きで軍事評論家になったひと、アゼルバイジャンの地域研究者で、ロシアやウクライナを専門としない学者、極秘の公電に接触できない防衛研究所の研究者の論評が大半で、後世の評価に耐えるものは極めて少ないですね。「プラモデルが好きで軍事評論家になった」のは東大・小泉悠先生。「アゼルバイジャンの地域研究者で、ロシアやウクライナを専門としない学者」は慶応大学・廣瀬陽子先生。廣瀬先生は静岡大学准教授時代には、アゼルバイジャン民俗の優れた論文を書いていたと思うが、慶応に来てからどうしたのだろう。
手嶋 その結果、ロシアがウクライナに侵攻した際には、驚くべきことが起こりました。欧米でも日本でも、「プーチンはほとんど狂っている」「病気でまともな判断ができなくなっている」という観測がメディアでまことしやかに流されたのです。
佐藤 「狂っている」というのは、分析の放棄以外の何ものでもありません。
それから、本書にはないが、東野篤子・中村逸郎の二人の筑波大学の先生もテレビで解説している。かつて、筑波大学学長は、統一教会・勝共連合の中心人物の一人だったので、統一教会の息がかかっているのならば、プロパガンダになるのは当然だろう。
以下に目次を記す。
第1章 アメリカはウクライナ戦争の“管理人”
第2章 ロシアが侵攻に踏み切った真の理由
第3章 ウクライナという国 ゼレンスキーという人物
第4章 プーチン大統領はご乱心なのか
第5章 ロシアが核を使うとき
第6章 ウクライナ戦争と連動する台湾危機
第7章 戦争終結の処方箋 日本のなすべきこと
本の紹介―欧米の謀略を打ち破り よみがえるロシア帝国 ― 2023年07月18日
副島 ブチャの市民はロシア軍から受け取っていたということですね。医療セットとか。
佐藤 そう。たとえば、人道物資を受け取った人間が見せしめ的にやられたと、見た瞬間思いました。根拠も証拠もありません。しかし、見た瞬間、私はそう感じたのです。
本-ウクライナ紛争 歴史は繰り返す ― 2023年07月11日
馬渕睦夫/著『ウクライナ紛争 歴史は繰り返す 戦争と革命を仕組んだのは誰だ』WAC新書(2022/4)
著者は2005年から2008年まで、駐ウクライナ大使を務めた元外交官。
序章の中に、オレンジ革命以降のウクライナの歴史を俯瞰し、ウクライナ紛争の原因を究明している。ただし、ウクライナ紛争の記述は全体の中で多くはない。
以下に目次を記す。
序章:「ディープステートの大戦略」プーチンを悪者にした戦争仕掛人
第1部:ウィルソン大統領時代のアメリカ」アメリカはなぜ日本を「敵国」としたのか
第2部:「支那事変」の真実」アメリカはなぜ日本より中国を支援したのか
第3部:「ルーズベルト大統領時代のアメリカ」アメリカはなぜ日本に戦争を仕掛けたのか
最終章 「これからの日米関係」「グローバリズム」は21世紀の「国際主義」である
ウクライナ虚偽報道 ― 2023年07月09日
NHKニュース 2023年7月9日 に以下の記事がある。
ウクライナ軍 バフムトで前進か 専門家“反転攻勢はこれから”
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230709/k10014122841000.html
5月20日、ウクライナの重要拠点だったバフムトが陥落すると、ウクライナの敗北を糊塗するため、ウクライナ、イギリス、アメリカは、再三にわたって『バフムトで前進』との虚偽報道をしてきた。実際は、ほとんどの場合、ウクライナ軍が無人地を数キロ進軍し、何の成果もなく元に戻ることを、繰り返していたにすぎない。
ウクライナ、イギリス、アメリカによる虚偽報道の特徴は、バフムト方面のどこであるのかを具体的に示さないことである。
ウクライナが進軍している、バフムト(アルチェモフスク)近辺は、図の青矢印の3か所。灰色マル印の地点も、攻撃することもあるらしい。バフムト(アルチェモフスク)周辺でロシア軍が駐屯している場所は赤丸。ウクライナ軍は青丸に駐屯している。
①は貯水池の南の荒地で、ウクライナは5月中旬から再三、ここに進軍している。夜間や雨天の時はBerkhivka村に進軍することがあるが、青破線を超えると、たちどころにロシアに追い返される。また、6月下旬にYahidneに進軍したことがあった。ここは、ロシア軍が駐屯しているため、ウクライナ軍はほぼ全滅した。
②は畑や荒れ地で両軍ともに支配していない。5月下旬以降、ウクライナ軍が時々進出したり、撤退したりしている。
②③のロシア駐屯地Kishciivka、Kurdyumivkaを、7月以降、ウクライナ軍が積極的に攻撃するようになった。これまで、ロシア軍はすべての攻撃を排除しており、今のところウクライナ軍は成功していない。ただし、ChasivYarに2万~3万のウクライナ兵士が駐屯しているとのうわさがあるので、もし、うわさどおりに大軍があって、②③の地域を総攻撃するならば、ロシア軍は、今後、この地域を放棄する可能性があるかもしれない。