祝:メドべージェフ、クナシル島再訪問2012年07月04日

7月3日、メドベージェフ首相はクナシル島のユジノクリリスクを再訪問しました。 悪天候で訪問中止が懸念される中、天候回復により急遽実現した訪問です。
首相が国土と国民を守る意思を示すことは、住民に安心感を与え、喜ばしいことです。住民の質問に対して、「領土は少しも渡さない」と明確な意思を示し、住民の不安を解消しました。
色丹島を訪問して欲しい。

日本政府のウソ2012年07月05日

日本政府が、北方領土問題で嘘をつくのは今に始まったことではない。
今回は、嘘がばれるのがずいぶん早かったようだ。

先月18日の、日ロ首脳会談では、『北方領土交渉を再活性化、日露首脳会談で一致 野田首相とプーチン大統領』と、報道された。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120619/plc12061909590004-n1.htm
まぬけな読売新聞は今日(7月5日)の社説で、メドベージェフのクナシル島訪問を非難して『野田首相とプーチン大統領が会談し、領土交渉の「再活性化」で一致したのは、一体何だったのか』と書いている。

ところが、『北方領土交渉「再活性化」はなかった…官房長官』との記事があり「再活性化」は日本政府の作り話だったようだ。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120705-OYT1T00689.htm

日本政府が、日本国民をだますためにウソをついたところで、領土交渉が進展するはずもない。この程度の国民にはこの程度の政府がふさわしいということか。

本の紹介-別海から来た女2012年07月07日


別海から来た女――木嶋佳苗 悪魔祓いの百日裁判 佐野真一/著 講談社 (2012/5/25)

 北海道・別海町は北方領土問題の地元。別海町議会議長を長い間勤めた木島正英氏の孫である木島香苗被告は、結婚をちらつかせ多額の金銭を騙し取り、発覚しそうになると男たちを次々と殺害した、3件の殺人容疑で、今年4月13日に1審埼玉地裁で死刑判決が下った。
 この事件では、木島香苗被告が「デブ」「ブス」であり、到底、結婚詐欺をする女に見えないことと、次々に男を殺した犯行の残忍さによって、マスコミをにぎわせた。

 本書では、埼玉地裁での裁判の様子を中心に、被告の生い立ちや被害者の人となりを取材している。取材対象は、木島正英氏を始め、木島香苗の母親、木島が少女時代に取貯金通帳を盗んだ相手の関係者、殺人被害者家族、詐欺事件の被害者等、広範囲におよび、被告がなぜこのような犯行にいたったのか、被害者はなぜ簡単にだまされてしまったのか、このような観点で、本書は書かれている。

   被告が「デブ・ブス」なのに、男性にモテタ点に関心を向ける週刊誌記事などが多かったが、本書ではそのような点にはまったく関心が向けられていない。事件は殺人・詐欺であり、被告がそのような大量犯罪に走った理由が社会的関心と言うべきで、被告がモテタ理由などドウでもよいことなので、著者の基本的な態度には好感が持てる。
 本書では、被害者男性が簡単にだまされた理由を追っている。なぜ、そんなことに関心が向くのか、私には理解できない。世の中には、簡単にだまされる人もいる、と言う単純な事実を言っているに過ぎないのではないだろうか。ネット社会を使って、被告が鴨を探し当てやすかったことはあるだろうが、このことは、手段の一つに過ぎない。

 著者は、裁判に不満なようである。確かに、裁判では、検察の陳述以上に明らかになったことはない。しかし、裁判とは真相を究明するところではなくて、検察側・弁護側提出の証拠に基づいて判断するところであり、真相の更なる究明はジャーナリストの責任だ。
 裁判で、被告は犯行を全面的に否認したので、殺人が事実としても、殺人に至った被告の本心は分からない。裁判では解明されていない。本書でも、解明されたとは言いがたい。

本の紹介-樺太・瑞穂村の悲劇2012年07月09日

『樺太・瑞穂村の悲劇』コンスタンチン・ガポネンコ著 井上紘一/徐満洙=訳 出版になりました。 
http://karansha.com/karahutomizuhomuranohigeki.html  

出版社に聞いたところ、配本に時間がかかり、Amazonで販売されるのは、2週間後ぐらいになるとのことです。Amazonで販売されたら購入しようと思っています。定価2100円。

旅行2012年07月13日

数日間旅行に行きます

北海道旅行(1)2012年07月22日

北海道を旅行しました。いくつかの博物館・資料館を見学しました。

厚岸郷土資料館展示品「アイヌの針入」の飾りは、寛永通宝4文銭です。
 
 
常呂遺跡の東大資料館には、トコロチャシ跡遺跡の出土品「永楽通宝」が展示されています。

  
網走の開基百年記念塔には、オンコロマナイ貝塚出土の煕寧重宝が展示されています。
 
 
根室花咲の資料館には、コタンケシ遺跡出土の皇宋通宝・洪武通宝が展示されているのだけれど、行った日がちょうどお休みで見られませんでした。

北海道旅行(2)2012年07月24日

北海道旅行で良かったこと。
①厚岸郷土資料館のアイヌの針入を手に取って見せてもらった。付いているコインは寛永通宝4文銭です。
②常呂の東大資料館に常呂貝塚出土の永楽通宝が展示されていた。
③宗谷のオンコロマナイ遺跡の場所が分かった。稚内の百年塔の資料館で、オンコロマナイ遺跡出土の煕寧重宝を見た。真書体。(北海道旅行の最大の目的でした。)

北海道旅行で残念だったこと。
①網走のモヨロ貝塚館が休止中だった。
②根室花咲の資料館が休館日だった。
③網走のジャッカドフニが、すでに閉館になっていた。

旅行先では、あまり地元の人と話をすることはないのですが、ちょっと面白かったのは、次の2点です。
①別海町で、木嶋佳苗の中学時代を知る人の話を聞いた。
②根室市立図書館北側の喫茶店「ひまわり」でコーヒーを飲んだ。\400だけど、美味くなかった。喫茶店のおばさんに、いろいろ聞いたけれど、口が堅かった。また、千島会館で、竹内春雄について聞いけれど、館長の歯切れが悪かった。竹内はまだ生きていて病気であることが分かりました。

それから、北海道の女性は、おデブさんが多い。栄養が良いのだろう。

北海道旅行(3)2012年07月27日

北海道旅行の目的は、以下の見学をすることでした。モヨロ貝塚館以外は見学できました。

二風谷ダム(平取)
シャクシャイン像の台座(静内)
国泰寺跡(厚岸)
喫茶店ひまわり(根室)・・・コーヒーが美味くなかった
牧の内滑走路(根室)
木嶋正英司法書士事務所(別海)
鬼志別郵便局
オンコロマナイ遺跡および出土の煕寧重宝(宗谷・稚内)
箱館通宝の碑(函館)
モヨロ貝塚館(網走)・・・休館中で見られなかった

木嶋佳苗2012年07月28日


別海町旅行しました。
写真は木嶋佳苗の祖父・木嶋正英氏の司法書士事務所。
木嶋正英氏は木嶋佳苗逮捕の後、高齢で死亡。事務所の看板も取り外されていた。

ホームページ更新2012年07月30日

北方領土問題の「羅臼国後展望塔」解説ページを大幅に追記しました。  
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/Henkanundou/Rausu/Rausu.htm

 先日、「羅臼国後展望塔」を訪ねたら、ちょうど4島交流のロシア人が会議室でビデオを見ていた。日本の領土要求を正当化する解説ビデオだけれど、日本語版のみのため、通訳が説明していた。ロシア語版を作ればいいのに。
 日本の領土要求の根拠は、必ずしも正しい歴史知識に立脚したものではなくて、日本に都合の良い事実をつなぎ合わせた所があるので、ロシア人の心をつかむことはないだろう。日本に比べ、ロシアでは、近・現代史の歴史教育が深いので、小中学生のときに、まじめに勉強したロシア人ならば、日本の解説が一面的であることはすぐに見破るだろう。

 羅臼国後展望塔のパネルは、他の北方領土問題啓発館に比べても、日本に都合よく書かれている面が強いように感じた。吉田茂がサンフランシスコ条約で、4島は放棄した千島に含まれないと、説明したかなのように、書かれたパネルはいただけない。史実に反した捏造は良くない。
 もっとも、故意に捏造したわけではないかもしれない。吉田内閣は「放棄した千島に国後・択捉が含まれる」と説明していたが、鳩山内閣のときに、この解釈が変更された。これでは、日本のご都合主義であることが明白になってしまうので、日本で、北方領土の歴史を説明するときは、サンフランシスコ条約と鳩山内閣以降の解釈を説明して、吉田内閣の説明や吉田首相のサンフランシスコ条約受諾演説には触れないことになっている。このようにして、知識のない人に、吉田首相がサンフランシスコ条約会議で、4島要求をしたかのような錯覚を与えるトリックを仕組む。
 羅臼国後展望塔のパネルは羅臼町役場員が作ったものなのだろうか。もしそうならば、ろくな教育を受けていない人たちだろうから、日本の説明に騙されて、吉田首相がサンフランシスコ条約会議で、4島要求をしたかのような錯覚をしているとしても、無理からぬことだ。

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