正確な表現とあいまいな表現 ― 2017年07月19日
2017/7/19の毎日新聞・経済プレミアに、ジャーナリスト・川井龍介氏の『文句をつけたくなる公的文書の圧倒的「わかりにくさ」』が掲載されている。
「外で働いている」って、道路工事の人のことだろうか。多くの人は、「外」ではなくて屋内勤務だろう。「居宅外」と「外」では意味が全然違う。「いつも働いている」って、奴隷のことだろうか。たいていの人には休日があるので、いつも働いているわけではない。「労働することを常態」と「いつも働いている」では意味が全然違う。
昨年出版された「やさしい日本語」(庵功雄著、岩波新書)には、わかりにくい公的文書をわかりやすくした「公的文書の書き換え」の例がいくつか出ています。その一つが、「保育園の入園について」の「入園基準」を示した文書です。えー! 驚いた。やさしいけれど、意味が全然違うではないか。「俺様の思い通りに解釈するんだぞ」とスゴメば同じ意味かもしれないけれど、ジャーナリストにスゴマレタラ嫌だ。
公的文書では、入園基準の一つが「昼間に居宅外で労働することを常態としている場合」と書かれていました。
なんだか難しい感じがしますが、これは「昼、いつも外で働いている場合」と書き換えられています。なるほど、ずっとやさしく、わかりやすくなっています。
「外で働いている」って、道路工事の人のことだろうか。多くの人は、「外」ではなくて屋内勤務だろう。「居宅外」と「外」では意味が全然違う。「いつも働いている」って、奴隷のことだろうか。たいていの人には休日があるので、いつも働いているわけではない。「労働することを常態」と「いつも働いている」では意味が全然違う。
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