本の紹介ー法句経2025年07月13日

 
友松円諦/著『法句経』(昭和60年3月)(講談社学術文庫)
 
 本書は昭和10年に出版された本の新版。著者は大正時代にラジオ放送で法句経の中から幾つかの詩偈を解説した。これに対して、法句経全体の翻訳を求める声が起こり、それにこたえて出版した本が、本書の元になっている。
 法句経はダンマパダと言って、初期仏教に属する教典で、日本の各宗派では重要視されてこなかったが、南伝仏教では重要な教典。法句経にはパーリ語、サンスクリッド語、漢語、チベット語などの、いくつかの言語の本が存在するが、本書ではパーリ語原典を訳している。
 本書の前半は、文語調に訳したもの、後半は現代語に訳したもの。文語の前半は著者の味が出ていて読むのがうれしい人もいるだろうが、そう思わない人にとっては、本書前半の意味は無い。法句経の翻訳としては、岩波文庫から中村元/著「真理のことば、感興のことば」が出版されているので、多くの人には、岩波文庫の方が良いと思う。

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