本の紹介ー仏教の思想 5 絶対の真理<天台>2025年12月14日

 
田村芳朗、梅原猛/著『仏教の思想 5 絶対の真理<天台>』(1996/6)角川ソフィア文庫
 
本書は1970年ごろ角川書店から単行本として出版された仏教講座の文庫版。
インド仏教4巻、中国仏教4巻、日本仏教4巻の計12巻のうちの第5巻で、中国天台宗の解説。
新しい本ではないが、仏教思想を理解する上で、最適な12冊だと思う。
 
 本書は3部に別れ、第1部は天台教学者・田村芳朗による天台教学の説明で、本の半分程度を占める。天台教学側の世界観を示すことを目的としているのだろうが、天台教学から見た世界観ではなくて、もう少し、普通の立場で天台教学を俯瞰するような書き方をしてくれた方が理解しやすかったように感じた。
 第3部は哲学者・梅原猛による法華経を中心とした解説で、中国天台宗にとどまらずインド仏教から最澄の天台宗までを説明していて、一般読者にも分かりやすい記述になっている。
 第2部は、田村芳朗と梅原猛の対談。天台教学・智顗について、簡潔に理解できる内容になっており、読みやすい。

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