小林よしのりのマンガ(1) ― 2006年09月12日
以前、サンフランシスコ条約11条の訳語について、このブログで書いたことがあります。今は、まとめて別ページに置いています。
最近、このページのクリック数が少し多いように思ったら、小学館のSapioに、小林よしのりが、おかしなマンガの解説を書いていました。話題になっているならと思って、Sapio買ってみたのですが。小林よしのりのマンガは相変わらず絵が汚らしくて見るのが苦痛です。漫画なので、内容がデタラメなのは仕方ないとしても、もう少し上手に絵を書いてくれないかなー。
と言うわけで、まだ、ほとんど見ていません。1コマだけ見たら、早速デタラメなことが書いてありました。
裁判では最終的に「判決」が言い渡され、「判決理由」が付けられる。
小林よしのりは、「判決」の意味が分かっていないですね。「主文」と「理由」を一緒にして「判決」なので、『判決が言い渡され、判決理由が付けられる』のではなくて、『判決では主文と理由が言い渡される』のです。判決には理由がついているのです。
刑事事件の判決は以下のように書かれています。(実際は縦書きです。)判決と理由があるのではなくて、判決には主文と理由が含まれているのです。
(「判決」「主文」「理由」の文字の間には、空白が入っています。)
平成○年○月○日宣告 裁判所書記官 ○○○○
平成○年第○○号 ○○事件
判 決
本籍 [被告人本籍地]
住居 [被告人住居地]
[被告人職業]
[被告人氏名]
昭和○年○月○日生
主 文
被告人を○○に処する。
[もう少し何か書かれることが多い。執行猶予とか。]
理 由
[数ページに渡って、いろいろ、こまごまと書かれている。]
(検察官○○出席)
(求刑懲役○年)
平成○年○月○日
東京地方裁判所刑事第○部
裁判長裁判官 ○○○○
裁判官 ○○○○
裁判官 ○○○○
判決の言い渡しは、多くの場合、最初に「主文」が読み上げられ、次いで「理由」が読み上げられます。しかし、死刑判決の場合は、最初に「理由」が読み上げられ、そのあとに「主文」が読み上げられる事が多いので、理由から読み上げられたときは、ニュースの第1報は「極刑が予想される」となります。