小林よしのりのマンガ(5)2006年09月18日

これまで、数回にわたって、小林よしのりの漫画はでたらめであると指摘しました。間違いか、正しいのか、分からない点があります。

それにしても今年の8月15日にはなんと史上空前の25万8000人の参拝客が訪れて拝殿にも遊就館にも一日中、列が途切れることがなかった。我が「よしりん企画」のスタッフも2名が参拝して詳しく報告をしてくれた。そこは明らかに日頃のマスコミ報道にフラストレーションを募らせた一般市民の解放区になっていて、TBSのテレビマンには特に多くの野次が浴びせられていたという。


私は、この日、靖国を参拝したのではないので、小林の記述が正しいのかそうでないのか、よく分かりません。

小林よしのりが執筆に関与している、扶桑社「新しい歴史教科書」(市販本P306)には、昭和天皇の記述の関して「崩御の日」の中に次の記述があります。

 皇居前では、さらに全国各地では、若者、老人、主婦、サラリーマンなどさまざまな人々が、昭和天皇の時代のもつ意味に静かに思いをめぐらせた。


 崩御の日、私も、皇居前広場に行って、記帳をしてきました。皇居前広場には、たくさんの人がいて、中には、「静かに思いをめぐらせた」人もいたと思いますが、多くの人は単に物見遊山のようで、カメラを持っている人が多いのに驚きました。(物見遊山と言ったら失礼かもしれません。多くの方は、歴史の転換点に立ち会いたかったとも思えます。実際、東京中央郵便局には昭和最後の記念として、消印を押印する人たちで、ごった返していました。)
 8月15日の靖国に、『日頃のマスコミ報道にフラストレーションを募らせた一般市民』が一部存在していたと言うことは、まあ、そうなのかもしれません。しかし、多くの人は、崩御の日に皇居前広場にいた人と、同じような気持ちだったのではないだろうか、そう思えてなりません。

 小林は、一部の状況を持って、さもそれが、全体であるかのように記述しているように思います。しかし、それは、小林の責任ではなくて、マンガの限界を示しているのでしょう。
 マンガしか読んだことのない子供達が、政治や社会に関心を持ったとき、最初に読むのが、政治マンガであることは仕方ないとしても、早めにマンガは卒業して欲しいものです。

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