ニホンアシカ 日本の乱獲により絶滅した鰭脚類 ― 2015年06月09日
ニホンアシカは、かつて日本近海に広く分布していたが、乱獲の影響で絶滅した。
ニホンアシカの解説ページを作った。
http://cccpcamera.photo-web.cc/Ryoudo/Takeshima/TakeshimaTenji/NihonAshika.htm
夕刊フジのインターネットページzakzak(2015.3.1)に
『韓国、トンデモ主張 竹島のニホンアシカ絶滅「日本の乱獲のせい」』
との記事がある。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150301/frn1503011000002-n1.htm
『韓国が竹島を不法占拠した1954年当時、200~500頭のアシカが生息していた。それを絶滅させたのは、韓国の独島警備隊員・・・』との、下條正男氏の説明を掲げた後、『要するに、(韓国は)自国による“アシカ絶滅”の責任を、歴史を無視して日本に押し付けている』と要約している。
zakzakの記事では、下條正男氏が、ニホンアシカ絶滅の主原因が韓国にあると言っているように感じるが、下條正男氏でも、ここまでおバカさんではないだろう。
竹島のニホンアシカが絶滅した最大の原因は、日本の乱獲であることは、ニホンアシカを解説している書籍を幾つか読めば、だれだって容易にわかるだろう。いくら、下條氏でも、そんなことも知らずに、ニホンアシカ絶滅の原因が韓国にあると主張しているとも思えないので、zakzakが要約を誤ったのだろうか。
下條氏は、生き残った200~500頭のニホンアシカが絶滅した原因は韓国の独島警備隊員にあると勘違いしているようだが、これは科学に基づかない、いいかげんで短絡的思考だ。
戦後わずかに残ったニホンアシカを絶滅に追いやった原因をすべてあげることはできないし、今となっては、主原因が何であるのかを解明することも不可能だろう。日本は、1950年代後半から高度経済成長時代に突入し、河川・大気・海洋などの環境汚染が激しかった。鳥取大学の井上貴央教授は、ニホンアシカ絶滅原因として、日本海の海洋環境悪化を示唆している。
同時期、襟裳岬に生息するゼニガタアザラシも大きく個体数を減らした。ただし、ゼニガタアザラシは、その後、陸地の環境悪化を食い止める活動などが実って、個体数を回復した。
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