謹賀新年 ― 2024年01月01日
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
東京国立博物館 ― 2024年01月03日
本の紹介-アフガニスタンの素顔 「文明の十字路」の肖像 ― 2024年01月11日
青木健太/著『アフガニスタンの素顔 「文明の十字路」の肖像』光文社 (2023/7)
2021年8月、アフガニスタンに軍事介入していた米軍が撤退すると、アフガニスタンンの親米政権は、一日で崩壊し、反米のタリバンが政権を奪取した。
本書は、この時以降のタリバン政権下のアフガニスタンの情勢についての記載がメイン。このほか、王政崩壊後のアフガニスタン現代史にも触れられている。
本の紹介-なぜ日本は原発を止められないのか? ― 2024年01月18日
青木美希/著『なぜ日本は原発を止められないのか?』(文春新書) (2023/11)
日本の原発に対して警鐘を鳴らす本で、原発政策に対する、一般向けの啓蒙書。本の内容は、反原発の立場で、普通に書かれた本で、特に問題となるような記述はないように感じる。
著者は朝日新聞社の社員。記者時代に、福島原発の手抜き除染に関する記事など、原発に否定的な論調の記事を書いたため、記事を書くことができない広報部員に左遷されたとの情報がある。
本書のあとがきが面白い。著者は、出版に際して新聞社に出版申請をしたところ、新聞社は出版を認めないとの処分を下した。さらに、新聞社は「本社の報道・取材領域にかかわる取材・執筆・出版」に関する社外活動に対して「編集部の確認(監修)」が必要との命令を下した。これでは、上層部の意向に反する情報を社会に提供することが不可能になり、記者としては自殺行為だ。
このような経緯があって、著者は、社名を出さずに、個人として行った私的利益を目的としない行為として、新聞社と無関係に本書を出版した。
朝日新聞社は政府の意向を忖度して、政権に都合の良い報道をする、御用新聞になり下がったのだろうか。私は、近年の朝日新聞の記事はひどすぎると感じていたが、本書のあとがきを読むと、朝日新聞に、日ごろ感じていたことが正しかったと得心した。