ヒスイカズラ2017年03月25日

 
先日、熱川バナナワニ園を見学したら、温室出口にヒスイカズラが咲いていました。各地の植物園などで見かけることも多い花です。いつみても、独特の花色が美しい。

北大(後期) 数学入試問題2017年03月23日

    
この問題、代ゼミの講評では『難』となっており、河合の講評では『やや難』となっている。一見すると難しい雰囲気だけれど、そんなに難しいはずはないと思って取り組むと、容易に解ける。問題を解くときは『自分はできるのだ』と思って取り組むと、案外易しいことが多い。
    
(1)
a(n)≧0のとき
a(n+1)=a(n)/2+1となるので、a(n+1)≧0が成り立つ。
C≧0のときは、数学的帰納法から、すべてのnに対してa(n)≧0が成り立つ。
また、このとき、a(n)=(1/2)^(n-1)×(C-2)+2となる。
   
(2)
すべてのnに対して、a(n)<0とする。このとき
a(n+1)=(3/2)×a(n)+1 となるので、
a(n)=(3/2)^(n-1)×(C+2)-2となる。
これは、C≦-2の時にa(n)<0となるので、求める答えはC≦-2。
   
(3)
C≧0のとは(1)より、a(n)は収束する。
C=-2のときは(2)より、a(n)は収束する。
C<-2のときは(2)より、a(n)は発散する。
   
ここまでは、普通の練習問題程度の易しい問題でしょう。
-2<C<0の時はどうなるのか。a(n)の符号が一定でないので、とても難しいような気がするかもしれないけれど、北大なのだからそんな難しいはずはないと思って取り組めば簡単です。
試みにC=-1として計算してみよう。
a(1)=-1,a(2)=-1/2,a(3)=1/4,a(4)=9/8・・・となって、以降a(n)>0であることがわかる。
ここまで来れば解答方針は容易だろう。
   
a(N+1)≧0とする。b(n)=a(n+N)とすると、b(n+1)=b(n)-(1/2)|b(n)|+1,b(1)=a(N+1)≧0が成り立つので、
a(n+N)=b(n)=(1/2)^(n-1)×{a(N+1)-2}+2
このため、a(n)は収束する。
(2)より、-2<C<0の時はa(N+1)≧0となる自然数Nが存在するので、よって、a(n)は収束する。
以上より、a(n)が収束するための必要十分条件はC≧-2である。

本の紹介―反知性主義と新宗教2017年03月15日

     
島田裕巳/著『反知性主義と新宗教』 イースト・プレス (2017/2)
    
「論理性」「知性」を嫌い、実利能力を信頼する風潮が、アメリカではトランプ大統領を誕生させた。同様な風潮は日本でも見られる。本書は宗教学者・島田裕巳による日本における「反知性主義」の解説。
 本書では、最初にアメリカの状況に基づき「反知性主義」とはなんであるかを説明した後、日本の状況として「日本会議」「創価学会」「日本の新興宗教」が反知性主義であることを説明している。
     
 でもね、新興宗教は、知的レベルの低い人たちを対象に、論理ではなくて、目先の利益を教え込むことで、金を集めるのが常なので、反知性主義は新興宗教の本来の在り方のように思える。日本会議も、その出自は生長の家などの新興宗教や神社本庁が主体となっているので、反知性主義なのは、言わずと知れたことだろう。
 安倍政権を支えている大きな勢力は「日本会議」と政権与党の「公明党・創価学会」であり、このいずれもが、反知性主義であることは間違いない。このため、安倍政権は反知性主義的傾向が強いとも考えられ、したがって、日本における反知性主義を理解しておくことは意味のある事だとは思う。

本の紹介―日本会議をめぐる四つの対話2017年03月12日

    
菅野完/著・他『日本会議をめぐる四つの対話』ケイアンドケイプレス (2016/12)
  
 本書著者・菅野執筆の『日本会議の研究』は10万部を超える人気本として、日本会議の存在を世間に知らしめた。本書は、菅野と日本会議をよく知る4人との対談集。対談集のためテーマが今一つ絞り切れておらず、また、解説的内容も乏しいので、日本会議をよく知らない人にとって、本書は理解しにくいだろう。本書を読む前に『日本会議の研究』などの本を読んでおくべきだ。
  
 菅野の対談者は政治学者の白井聡、元国会議員の村上正邦、右翼活動家の横山孝平、ジャーナリストの魚住昭の4人で、各々が日本会議について詳しく、各自の立場で日本会議について語っている。
 元国会議員の村上正邦は新宗教・生長の家の活動家出身で、日本会議の事務を取り仕切っている者たちも生長の家活動家だったため、日本会議のルーツを知るうえで参考になる。
  
 ところで、最近世間を騒がせていた「森友学園」の籠池理事長も日本会議の関係者だ。
 テレビ放映される籠池理事長の話を聞いていると、彼は、質問には全く答えず自説を繰り返すだけで、まともにコミュニケーションが取れないようだ。それから、昨今の騒ぎは共産党と朝日新聞の謀略であるかのような被害妄想があるようにも感じる。
  
 本書の最後に、菅野による後書があって、その中で、菅野は日本会議の人たちに対して以下の見解を示している。これは、森友学園・籠池理事長の態度を言い当てているように思う。
  
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 産経新聞や『正論』、『WiLL』、『Hanada』を読んでみてください。彼らは単に左翼を批判し、リベラルに罵詈雑言を浴びせているだけです。本当にそれだけなんです。それは日本会議も同じです。
 これは大変不幸なことですが、日本会議だけでなく多くの人たちが、左翼を批判することは知的なことだと思っています。ネトウヨを見てください。彼らは非常に頭が悪いです。だけど、彼らは左翼を批判している時、自分たちが頭が良いと思い込んでいます。
 そういう意味では、日本会議は憲法だけでなく日本の知識人たちも潰そうとしているんです。ここで言う知識人とは、頭が良い人たちということではなく、筋道立てて物事を考えることができる人たちのことです。教育水準が高いということではなく、物事に対してしっかりとした態度をとることができる人たちのことです。日本会議の運動にこうした側面があることも見逃してはなりません。(P199)
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親知らず抜歯 ドライソケット2017年03月08日

 先月、下の第三大臼歯を抜歯した。歯茎に埋もれていて、おまけに根元が膨らんでいるとのことで、手術時間が55分かかった。でも、出血も痛みも少なく、口腔外科医の技量の高さに感心した。
    
 ところが、抜歯後50時間ほどしたら、なんだかずきずき痛む。傷口に蓋をしてもらい、ボルタレンとペニシリンを追加処方。しかし、痛みが引かない。ボルタレンの効き目もだんだん悪くなってくる。
 抜歯7日後に抜糸のために受診。痛みが治まらないので、今度は抜歯穴に薬剤を入れて傷口に蓋をした。痛みは軽減。
  
 抜歯後には傷穴にかさぶたができるはずだが、それができず骨がむき出しになっていて痛むのでした。この症状をドライソケットと言うらしい。ドライソケットになる原因は、手術後に口を漱ぎすぎ、食事・入浴・飲酒の問題などいろいろあるが、わたくしの場合は悪いことは何もしていない。若くないことぐらいしか思い当たる節はない。骨がむき出しでも、歯茎がだんだんできてきて、骨のむき出しが治れば痛みもなくなるのだが、若くないので歯茎の成長が遅い。
  
 結局、1週間たつまで激しく痛み、その後1週間もずきずきしていた。激しく痛んだ時は主にボルタレンを内服していたが、痛みが軽くなってからはイブプロフェンの内服と、ボルタレンテープを顎の横に貼った。
 2週間たつとだいぶ痛みも収まってきたので、傷口の蓋を外し、薬剤と一緒に入れたガーゼを取り除く。痛みは少し残ったが、ボルタレンテープで何とかなった。骨は歯茎で覆われたようだ。
 3週間たつと、ようやく痛みも収まってきた。時々痛むが痛み止めは必要ない。
  
 抜歯後1週間は痛くて何もする気は起きなかった。次の1週間もなんだかぼんやり。歯の痛みは苦しいものだけれど、ボルタレンやイブプロフェンの内服で何とかなるのだから、本当は大したことないのかもしれない。
  
 2週間たって、骨が歯茎で覆われるようになると、痛みもだいぶ軽くなってきたので、国立大学の入試数学の問題を解いてみました。

海陽学園2017年03月07日

 森友学園問題で、森友学園側が海陽学園に推薦枠があると大阪府に申告していたが、海陽学園側はこれを否定しているとの報道がある。そこで気になったのが、毎日新聞の次の記述だ。
  
「海陽中等教育学校は、全寮制を特色とする中高一貫の男子校で、高い進学実績がある。 」
  
 2016年の進学実績を見ると、東大2人、京大1人、名大1人で、現役生を見ると東大1人、京大0人、名大0人。
 この数字を見る限り、それほど高い進学実績とは言えないし、合格者に浪人生が多いところを見ると、浪人して予備校に通わないと、一流大学合格は難しいのだろう。この中高一貫校は学費が高く全寮制で生活全般を管理される学校として知られている。頭の良い生徒は、生徒の生活全般を管理するよりも、自主的に勉強したほうが成績アップにつながるのに。

東工大の数学入試問題2017年03月06日

 東工大は易しい年とそうでない年があって難易度が一定しない。今年は難しめの年だった。特に、問4(2)は考えにくい。問1はこのような問題に慣れていると容易だが、しっかり受験勉強をしていない人には難しいだろう。問5は典型的な問題なので、完答できるようにしたい。そういうことで、問1、問4、問5を書きます。
       
 
問1   
          
落ち着いて考えれば難しくない。
           
12=2^2×3なので、
N=2^n×3^m あるいは N=2^n×3^m×M (Mは2,3と互いに素な5以上の整数)
         
最初に、N=2^n×3^mとすると、Nの約数の個数が12なので、(n+1)(m+1)=12 (n≧2,m≧1)
このうち、約数が小さいほうから7番目が12になるものは、N=96,108
         
N=2^n×3^m×M(Mは2,3と互いに素な5以上の整数)とする。
Mが素数でn=2,m=1の時はNの約数は12個で、そうでないときはNの約数は24個以上。
よって、Mは素数でn=2,m=1。
このうち、約数が小さいほうから7番目が12になるものは、N=84,132
     
小さい順に書くと N=84,96,108,132
    
    
問4
    
(1)は漸化式を立てれば答えにたどり着く。難しくないので、(1)は落としたくないだろう。
(2)は考えにくい。わたくしの解答例の書き方では、高校の範囲外かもしれない。高校の範囲内にするには、確率ではなくて個数で書けばよい。
        
(1)
*を満たすもののうち、n番目がcの確率をc(n)、cでない確率をa(n)と書く。
P(n)=c(n)+a(n)
c(n+1)=(1/3)a(n)  ・・・(a)
a(n+1)=(2/3)c(n)+(2/3)a(n)・・・(b)
a(1)=2/3  a(2)=2/3  となる。
      
(a)(b)より、次式が成立する。
a(n+1)=(2/3)a(n)+(1/9)a(n-1)
よって、
P(n)=c(n)+a(n)=(1/3)a(n-1)+a(n)
    =tα^n+sβ^n
 ただし、α=(1+√3)/3  β=(1-√3)/3
   t=(6+2√3)/6   s=(3-2√3)/6
      
(2)
*を満たすもので7番目がcのものは、8番目がcでなくて、9番からn番は連続するcがない。
このため、*を満たすもので7番目がcのものの確率S1は、次式となる。
S1=C×P(n-8) 
ここで、Cは先頭から8この中で、*を満たし7番目がcで、8番目がcでない確率。
      
次に、*を満たすもので7番目がcで10番目がcのものは、7,10番がcで、8,9,11番がcでなくて、12番からn番は連続するcがない。
このため、*を満たすもので7番目がcで10番がcの確率S2は、次式となる。
S2=C×(2/3)×(1/3)×(2/3)×P(n-11) 
      
よって、求める確率Q(n)は次式となる。
Q(n) = S2/S1 = (4/9)×P(n-11)/P(n-8)
    
nが大きいとき、 |(1+√3)^n| >> |(1-√3)^n| であることに注意して、次式となる。
Q(n)→(4/9)×{3/(1+√3)}^3=3√3-5
      
     
  
問5
    
典型的な練習問題。完答できるようにしたい。
      
(1)判別式が負なので、-2<c<2
  これが十分条件であることを示すのは容易。
      
(2)F(Z)=0の時、Zの複素共役も解であることを示せばよい。
  詳細省略
      
(3)a=c1+c2   b=c1×c2+2 となる。
  このような、c1,c2が、-2<c1<2、-2<c2<2 に存在する条件を求める。
b≦(1/4)a^2+2    b>2a-2    b>-2a-2  -4<a<4  の範囲です。



入試の数学 難易度2017年03月05日

    
旧帝大7校プラス東工大の数学入試問題を比べると、例年難しい問題が出る東大は易化し、京大は易しめの年だった。これに対して、例年易しい北大や九大がやや難しくなった。
その結果、各大学間の難易度の差が少ない年だった。ただし、東工大は難しめの年だった。
   
難易度の差は少ないけれど、強いて書くとこんな順番だろうか。これは、私の主観でどの大学が難しいかを考えたものであって、人によって、得意不得意があること、何点取るのか受験生によって違うので、一概には言えない。
   
①阪大
②東工大、京大、東大
③東北大
④北大、名大、九大
②④はそれぞれ3校ある。差は少ないがおおむねこの順番。
   
阪大は、難しい問題が出題されたけれど、これは数学の問題として難しいというよりも、出題者の意図が読みにくいという点が難しかった。出題者がひねくれているのだろうか。
 
今年の問題の中で、以下のものは練習に解いておいたほうが良いと思う。
京大・問6 東工大・問5 東北大・問6 北大・問3 東京医科歯科医学部・問3

東北大学 理系 数学入試問題2017年03月04日

    
ここは、難しい問題が出題される年もあるが、最近は易しいことが多かった。今年は、例年に比べ多少難しくなったが、それほど難しい問題ではない。
このうち、問5(2)は少し考えにくいかもしれない。入試問題なのだから必ずとけるだろうと自信をもって取り組めば正解にたどり着く。
問6は典型的な積分の問題なので、落とさないようにしたい。
   
   
問5
   
解答例(クリックすると拡大します)



  
この解答では条件のうちの|α|=|β|≠0を使用していない。どうして、このような出題になっているのだろう。
   
   
問6
   
   
三角関数が虚数の指数関数であらわされることを知っていると三角関数と指数関数が混合した積分の見通しがよくなることがある。高校の範囲外かもしれないが、知っておくと何かと便利。知らなくても、それほど困る問題は出ないと思うが。
   
解答例
   



東京医科歯科大学・医系 数学入試問題2017年03月03日

 ここの問題はいつもながら難しい。問1は特に考えにくい。問2はそれほど難しくなく、問3も落ち着いて考えれば何とかなるだろう。ただし、積分の定義をしっかり理解していないと、(1)ができないだろう。東京医科歯科狙いでない人も、問3はできるようにしておいたほうが良いだろう。
 そういうことで、問3の問題と解答例を書きます。
        
問3
  
  
  
解答例
  
積分記号は書きにくいので、関数fの[a,b]区間での定積分を Int[a,b](f) と書く
  
  
この問題は、積分が2重になっていて、間違いやすいので、f(x)の積分をF(x)と書いて、計算間違いをしないようにします。計算間違いしない人は、置き換える必要はない。
  
F(x)=Int[0,x](f) と書く。F(0)=0である。
この時、原式は次式と書ける。
  
F(x)=4ax^3+(1-3a)x+Int[0,x](F)+(1-x)F(1)-Int[x,1](F)
  =4ax^3+(1-3a)x+2Int[0,x](F)+(1-x)F(1)-Int[0,1](F)    (*)
  
(*)を微分すると次式となる。
f(x)=12ax^2+(1-3a)+2F(x)-F(1)   (**)
  
さらに微分すると次式となる。
f'(x)=24ax+2f(x)    (***)
  
1) (*)式でx=0,x=1とすると次式となる。
  0=F(0)=F(1)-Int[0,1](F)
  F(1)=4a+(1-3a)+Int[0,1](F) 
 よって、4a+(1-3a)=0     すなわち、a=-1
 次に、(**)式から、次式が成り立つ
 f(0)+f(1)=(1-3a)-F(1)+12a+(1-3a)+F(1)=6a+2=-4
  
2)(**)式と(***)式を使う。
 g'(x)=exp(-2x){-2f(x)+f'(x)}=-(24x)exp(-2x)
  
3) 2)より、g(x)=(ax+b)exp(-2x)+Cと書くと
 -2ax-2b+a=-24x となるので、a=12,b=6
  よって、f(x)=(12x+6)+Cexp(-2x) となる。
 ここで、f(0)+f(1)=-4を使って、Cを求めることにより、次式を得る。
 f(x)=12x+6 - 28exp(2x)/(1+e^2)

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